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基本情報
タイトル | Z-Warp |
対応機種 | Steam/Nintendo Switch 他 |
販売 | eastasiasoft |
開発 | Panda Indie Studio |
発売日 | 2022年6月21日(Steam版)/2022年4月7日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語 |
備考 | IARCレーティング:7+(暴力(軽度)、暴力の暗示) |
作品概要
「Z-Warp」はイタリアのインディーゲームスタジオPanda Indie Studioが開発を手掛けるゲーム作品。コンソール版においてはeastasiasoftがパブリッシングを担当。
本作のゲーム内容は縦スクロール方式の弾幕系シューティング。連射&チャージの2種類のショットと敵弾を瞬時に消滅するボムの使いどころが攻略上のポイントとなる。
Mathew Godwarf氏が個人で活躍を続けるPanda Indie Studioは、これまでにもSteamなど数々のプラットフォームで複数のタイトルをリリースしている。
Nintendo Switch用のタイトルとしては、縦スクロールSHTの「Void Gore」、ミスタードリラーライクの掘削アクション「Pity Pit」などがe-shopにて配信中。いずれのタイトルもパブリッシングはeastasiasoftが担当を手掛けている。
リンク:Mathew Godwarf(開発者 X(Twitter)アカウント)
リンク:eastasiasoft(日本版公式X(Twitter)アカウント)
ストーリー
(本編イントロより該当部引用、及び要約)
21XX年、人類は時空間ワープ航法が可能な宇宙船『E.V.ホライゾン』の完成に成功。 宇宙へと送り出されたE,V,ホライゾンだったが、最初のワープの後、忽然と姿を消した。
最後に送られてきた遭難信号は、宇宙の何処かから発信されたものと思われたが それ以降、E.V.ホライゾンは人々の前に二度と戻ることはなかった。
消息を絶った宇宙船の捜索のため、特殊戦闘機『Z-DIVISION』の投入が決定する。 この機体に搭乗する、最高のパイロットへと選ばれた貴方に課せられた使命― それは、『E.V.ホライゾン』に搭載されたブラックボックスの回収だった。
|
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動 |
Lスティック | 移動 |
Lボタン | |
ZLボタン | (長押し中)レーザー |
-ボタン | ポーズメニュー |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | 移動 |
Aボタン | ボムの使用 |
Bボタン | (長押し中)レーザー |
Yボタン | ショット(長押し中連射) |
Xボタン | (長押し中)レーザー |
Rボタン | |
ZRボタン | (長押し中)レーザー |
+ボタン | ポーズメニュー |
方向キーに加えてL/Rスティックの両方が移動操作に対応。また、B/X/ZL/ZRと多くのボタンにレーザーが設定されている。
一方で、本作にはキーコンフィグ機能が搭載されていない点に注意。
ゲームモード
ストーリーモード
全5面構成。ゲーム開始直後とクリア後にそれぞれ、プロローグとエピローグを描いたカットシーンが用意されている。
アイテム | 備考 |
---|---|
イージー | コンティニュー可。チェーン最大倍率×4。リカバリー機能あり |
ノーマル | コンティニュー可。チェーン最大倍率×8。リカバリー機能あり |
ハードコア | コンティニュー可。チェーン最大倍率×16。リカバリー機能使用不可 |
難易度毎の違いは概ね敵の攻撃パターンや耐久力、チェーン時のスコアの最大倍率などに影響。最高難度であるハードコアでの最大倍率は16倍にも上るが、その分敵の攻撃は熾烈を極める。
また、本作のストーリーモードはマルチエンド方式となっており、攻略状況によってエンディングが分岐。ゲーム内ガイドでは、分岐に関するヒントが記されている。
エンドレスモード
表題通り、ゲームオーバーまでエンドレスでステージが続いていく特別ルールのゲームモード。ストーリーモード同様コンティニューも使用可能だが、チェーンスコアの最大倍率は8倍。
各ステージ毎に難易度がイージー~ハードコアの間でランダムに変動するため、場合によっては一度のプレイでステージ展開の緩急が激しくなることもある。
スコアチェーンボーナスについて
本作では自機の攻撃命中毎にスコア倍率ボーナスが適用され、このボーナスは敵機撃破時に出現するシャレコウベを獲得、または敵機に攻撃を加え続けることで維持することができる。
チェーン継続のタイムカウントは画面最上部にゲージ形式で表示され、攻撃の手を緩めると右から左へと急速で減少。ゲージが全てなくった直後にボーナス終了となり、倍率効果は1倍の状態へと戻ってしまう。
チェーンボーナスを維持したままボス戦に突入することで、ボス登場と同時に倍率表記の右側に鍵のマークが点灯。これによって、ボーナス効果が突入時点の倍率のままロックされる。
効果はボス戦が終わるまで維持されるため、倍率減少を一切気にせずにボス討伐に集中することができる。
ただし、プレイ中に一度でもコンティニューを使用した時点でスコアが初期化されと共に、チェーンボーナスの倍率が強制的に×1になってしまう点には注意。
自機攻撃の種類
ショット
Yボタン長押しでオート連射が可能。ショットの軌道は扇状に広範囲へ放射するタイプで、Pアイテムを入手するとショットの基本威力と共に拡散力が強化される。
レーザー
Bボタンを長押ししている間、幅広なレーザーを継続的に照射可能。発射中は高エネルギー出力の反動により、自機の移動速度が極端に低下する。
この減速は一見デメリットに映るが、弾幕系シューティングにおいては、”弾と弾の隙間を潜り抜ける”ような細かな動きを行う上で重宝する効果でもある。
ボム
Aボタンでボムが発動。本作のボムは時間制による自動チャージ方式で、使用回数は無制限。チャージ条件を満たしてさえいれば、好きなタイミングで撃つことができる。
チャージについては画面右上の「BOMB」の数値が100%になっていることが使用条件となり、中途半端な状態で発動した場合は効果が満足に発揮されない。
また、アイテムの「B」を入手した際にも同様の効果が得られる。この場合は手元のボムチャージは必要とせず、アイテムそのものの効果の発動となる。
ボムはチャージ度合いによって「BOMB」、「KILLER」の2タイプへと分岐。前者は自機近辺の敵弾を最低限消す効果を持ち、後者は自機広範囲(上画像の自機を取り巻くサークルの内側全域)の敵弾消滅効果に加えて、敵本体にも大ダメージを与えることができる。特定の敵機であれば一撃で殲滅する事も可能だ。
反面、「LD〇%」表記のタイミングで使用した場合は、弾消し効果さえも持たない不発を起こしてしまうことになる。最低限ボムとしての効果を発揮したいのであれば「CHARGE OK!」の表示を確認してから使用する必要ある。
チャージまでの時間は2秒足らずと極めて短いが、不発は確実に避けたいところ。ボム使用前には必ず右上に目をやり、チャージ状態を一度確認しておこう。
アイテムについて
本作に登場するアイテムは以下の3種類。いずれのアイテムも各ステージの特定の場所に配置されている。
アイテム | 備考 |
---|---|
P | ショットのパワーアップ。 |
H | ライフ(残機)が1つ増加する。 |
B | チャージを使用せず、その場でボムキラー効果を発動。 |
リカバリーについて
プレイヤーの残りライフ数が0になると、画面右上に「HOLD」というオレンジ色の表示が出現し、%がカウントを開始する。
この%数値は”敵機や敵弾に一度も接触せずにいる”ことで時間と共に少しずつ上昇していき、そのままチャージが100%到達と同時にライフが1つ増加する。
(進行度は定期的に自機の頭上に表示され、50%到達で「RESIST!」、90%到達で「REPAIRING!」、100%到達で「REPAIRED!」となる)
「攻撃を喰らいすぎて余裕がなくなった」といった状況でも藁を掴む想いで、冷静に敵弾をかわしながら生き延びることに専念してみよう。
ただし、難易度「ハードコア」ではこのシステムは機能しないので要注意。
プレイ後の感想
「Z-Warp」は全5面構成のコンパクトなゲームボリュームながらも、弾幕系シューティングの良い部分を凝縮して上手くまとめた内容となっている。
本作のゲーム要素は撃つ、かわす、ボムで敵弾を凌ぐ、のたった3つの操作アクションに集約されたシンプルっぷり。前方へと扇状に弾を放つショット、ボタン長押しによって自機のスピードを犠牲にしつつ放つ幅広のレーザー砲、といった2タイプの攻撃の使い分けは特に攻略の大きなポイントだ。
シューティングゲームの花形とも言えるボムは、広範囲の敵機と敵弾を一掃可能な起死回生の大技ながらも使用回数に制限が設けられていないという豪快な仕様。と言っても無制限に撃ちまくれるわけではなく、その優位性をチャージのための時間が必要といった制限を設ける形で上手くバランスを取っている。
また、高密度で迫り来る敵弾を消滅させることで、”回避可能な領域を作り上げることが可能な”唯一の武器、という意味ではこのボムの使い方が攻略上最も重要であるとも言えるだろう。
1面辺りのステージ構成が短く、ワンプレイ辺り15~20分程度で手軽にプレイ可能な丁度良いボリュームとなっているが、ボス戦に関しては攻撃パターンも含めてかなり本格的な仕様。ベースが弾幕系シューティングということもあってか、イージーでもかなりの手応えを感じられる難易度に仕上がっており、矢継早に展開するため全くと言っていいほど終始気が抜けない。
操作性に関しては、入力面での変なクセも見られず比較的快適。自機の移動操作はスティックと方向キーの使い分けによる細かい対応が可能で、ショットやレーザーにおいてはオート連射搭載により長時間プレイにおいても指が疲れにくいのもメリット。
また、本作では「縦モード」が用意されており、縦置き機能に対応したモニターで活用することでより遊び易さが増すこと請け合いだ。本体を自由な向きに設置できるNintendo Switchにとってはある意味うってつけとも言える機能でもあるので、本体を携帯して遊ぶ際には、是非一度テーブルモードスタイルでのゲームプレイをお試し頂きたいところ。
なお、本作に関心があるという諸氏には、同じ開発者による縦シューティングゲーム「Void Gore」も併せておススメ。
チェーンボーナスやチャージ制のボムといった基本的なシステムは今作のものと同じくしつつも、こちらはよりクラシカルな作風の非弾幕系シューティングであるのが特徴だ。
ショップ機能を介した自機の強化や、ステージスキンの変更といったカジュアルな機能を搭載した仕様など「Z-Warp」とは一味違ったアプローチを楽しめる一作で、ゲーム設定においては『E.V.HORIZON』や『BLACKBOX』といった共通のキーワードが登場する点にも注目。交互にプレイしてみることで、二作品間の中に何らかの関連性を見出すこともできるかも…?
評価
個人的スコア(10点満点中) | 7.5 |
---|
良い点
- ワンプレイ十数分程度のコンパクトなゲームボリューム
- 弾幕系シューティングの美味しいところを抽出した構成
- 低価格でコストパフォーマンスに優れる
惜しい点
- 道中~ボスまでの各ステージの長さは全編を通して短め
- 弾幕系シューティングというゲームジャンル上、難易度イージーでも比較的難しめ
- エンディングがテキストのみとかなりあっさりしている
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