©2021 ラタライカゲームス
©2021 Ametist studio
基本情報
タイトル | Within the Blade(ウィズン・ザ・ブレード) |
対応機種 | Steam/Nintendo Switch |
販売 | Ametist Studio(Steam版)、ラタライカゲームス(Switch版) |
開発 | Ametist Studio |
発売日 | 2019年8月18日(Steam版)/2021年7月16日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,スペイン語,ロシア語 |
備考 | CEROレーティング:D(17歳以上対象)(暴力) |
作品概要
「Within the blade」(「ウィズン・ザ・ブレード」)はラトビアに拠点を置くAmetist Studioが開発を手掛けるゲーム作品。日本においてのNintendo Switch版パブリッシングをラタライカゲームスが担当している。
本作のゲーム内容は、忍の世界を題材にした時代物テイストの2Dプラットフォーマー。舞台は16世紀の日本。プレイヤーは諜報組織「蓮の忍」に属する忍者・英輝を操作して、将軍・今井守が率いる鋼爪軍との死闘を全25面に渡って繰り広げていく。
潜入、暗殺、持ち前の身体能力や各種忍者道具を駆使したアクションなど、緩急めまぐるしいゲーム展開は2Dアクションゲームファンには必見。
ストーリー
(※商品ページの【ストーリー】より要約)
西暦1560年。時は戦国時代。
天下統一と権力に飢える鋼爪軍の頭領、今井守はある古代儀式を行った。
その結果、空から舞い降りた悪しき念の力によって、今井軍の勢力は一層強固なものとなる。
この事態を受け、諜報組織「蓮の忍」は、調査に乗り出したのだった。
鋼爪軍の動きは読めていた。悪鬼が現れるまでは…。
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操作方法
(Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | キャラクターの移動
(指定のある場所で↑入力で)建物の中に入る、NPCと会話、宝箱を開ける、など |
Lスティック | 同上 |
Lボタン | 左方向にダッシュ移動(※「疾走」習得時のみ使用可能) |
ZLボタン | アイテムの切り替え |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | カメラ操作 |
Aボタン | アイテムの使用/選択(※選択中のアイテムが適用される) |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | 武器攻撃 |
Xボタン | (敵に気づかれていない状態で密着時)不意打ち |
Rボタン | 右方向にダッシュ移動(※「疾走」習得時のみ使用可能) |
ZRボタン | アイテムの切り替え |
+ボタン | メニュー呼び出し |
ゲームシステム
ゲージの見方
①:所持金 | 銭は宝箱やミッションリザルトなどから入手可能 |
---|---|
②:装備中の武器 | 使用中の武器毎に腕(素手)、刀、鎖鎌とビジュアルが変化する |
③:装備武器の耐久度ゲージ | 耐久度ゲージは所有する武器毎に割り当てられており、ゲージが0になると同時に壊れて使えなくなってしまう |
④:生命力ゲージ | ゲージが0になった時点でゲームオーバー |
⑤:経験値ゲージ | 敵を倒したり、ミッションリザルトで獲得することで上昇。ゲージが一杯になるとキャラクターレベルが1上がる |
⑥:キャラクターレベル | 現在のキャラクターレベル |
上記の項目に加え、特定のステージで登場する屍人が発する”瘴気”に接触した場合には、⑥の下部に「汚染度」ゲージが一時的に表示されるようになる。これはゾンビ化の進行状況を表すパラメーターで、ゲージが一杯になった時点で英輝が屍鬼化してその場で任務失敗となってしまう。
基本アクション
左右移動 | 伏せる/匍匐移動 | ジャンプ(2段ジャンプ) |
---|---|---|
壁登り | 防御姿勢(回避) | 段差降り |
攻撃 | 不意打ち | アイテムを使用 |
攻撃アクションのバリエーションは忍術の習得に次第に増えていく。操作方法を含む各アクションについての詳細は、記事内の項目「忍術」を参照。
武器の種類
英輝が使用可能な戦闘スタイルは使用武器に応じて分けられる。具体的には体術(素手状態)、刀、鎖鎌の3種類だ。
上でも触れている通り、素手を除く各武器には耐久度が設定されており、攻撃を行う毎に少しずつ減少。ゲージを全て失った時点で、壊れて使えなくなってしまう。減少した耐久度を修復する手段はないため、登場する武器はどれも使いつぶしという形になる。
失った武器を再び使うためには、NPCから購入するか、自身で造る(忍術の「鍛冶屋」の習得が必要)等の方法で新たに調達する必要がある。(武器は稀に宝箱から入手できる場合もある)
アイテムの使用
消耗品や武器を所持している場合、画面中央下部に選択中のアイテムアイコンが表示されるようになる。
アクティブになっているアイコンが表示中にAボタンを押すことで、対象アイテムをその場で使用。武器だった場合はその場で装着を行う(別の武器を装備中だった場合は入れ替える)。
アイテムを複数所有していて、表示中の中に対象が見つからないという場合はZL及びZRボタンを押して切り替えよう。
ステージミッション
各ステージでは目的に応じた任務(ミッション)が1~4種類割り当てられている。黄色のものはストーリーに添ったメインとなる目的のもので、白色のものはサイドミッションといった扱いのもの。
いずれもステージクリアにおける必須条件というわけではないため、必ずしも達成する必要はないが、クリアリザルトに少なからず関わってくるので、余裕があるならば1つでも多く達成できるように狙っていきたいところだ。
ゲーム評価(ステージリザルト)
各ステージではクリア時に、プレイ状況に応じた「ゲーム評価」(ステージリザルト)判定が行われる。
評価に応じて、経験値やお金をボーナスとして獲得することができるが、同時にペナルティ要素もある。主な増減条件は下記のとおり。
経験値 | クリア時間が短いほど大量にプラス
敵に発見された回数に応じてマイナス |
お金 | 倒した敵の数に応じてプラス
受けたダメージ総数やリトライ数に応じてマイナス リトライ無しでクリアすると追加ボーナス |
また、リザルト時にはプレイ結果に応じて”敬称”が付けられる場合も。
代表的なものとしては、リトライ数が多い状態でクリアした際に獲得する「不死鳥」などがある。(※敬称はワンプレイにおける一時的なもので、特別な効果はない)
ボーナス獲得のコツ
「ウィズン・ザ・ブレード」におけるお金と経験値は、基本的に時間をかけつつ堅実なゲームプレイを心がけて進んでいけば、不自由ない程度には稼ぐことが出来るゲームバランスになっている。
そのため、リザルトボーナスを必要以上に意識することもないのだが、以下では『その上であえて狙ってみる』という場合の要点を簡単に解説していこう。
まず経験値ボーナスは、”ステージクリアまでの所要時間と敵に発見された回数の少なさを維持すること“がより多く獲得するためのポイント。スピードクリアを目指す場合は、画面右上に表示されるミッション項目は極力無視して、ゴール直行を意識して進めてみるといい。
上画像は某ステージで、”およそ1分弱”という短い時間でステージクリアした際のリザルト経験値ボーナス数値だが、その獲得量は5,000とかなり多い。
ただし、敵に発見された回数次第ではペナルティで獲得額が差し引きマイナスとなってしまう。このことから上記のボーナスを活かすには、素早いゴール到達を目指すと同時に、敵の発見回数を極力抑えるように進めなくてはならない。
一方で、お金に関わるリザルトボーナスは敵を倒した数と被弾ダメージ、及びリトライ回数の少なさが重視される仕組みになっており、スピードクリアについては特に重要視されない傾向にある。
時間をかけながらでもいいので受けるダメージを可能な限り減らしつつ、一体でも多く敵を倒すことに注力して攻略を進めていけば、よりたくさんのお金を稼ぐことが可能だ。
敵との直接戦闘時には「回避」を積極的に取り入れていけば、対象が繰り出す大半の近接攻撃を無効化させることができる。好戦的に立ち回りたいのであれば、是非習得しておきたい。
忍術
忍術はツリー型のスキルUIを通じて、1つずつ習得が可能。各忍術の習得には技1つにつき「忍値」が1必要となる。
素手、刀、鎖鎌それぞれの武器装着時ごとに、利用可能な技が異なる点には注意が必要だ。
スキルの習得に必要な「忍値」についてだが、これは主に敵を倒すことで稼ぐことができる。忍値はレベル形式になっており、最下部の灰色ゲージがフルになるとレベルアップ。それに伴って1ずつ上昇する。
それ以外にも、任務を恙無く遂行することでリザルト時にボーナスとして大量に獲得が可能だが、敵に頻繁に見つかる、死亡回数やリトライが積み重なる、など攻略状況が芳しくなかった場合はペナルティとして減算され、結果的に0となってしまうことも。
また、忍値は周回ごとに獲得上限が決まっているのか、一定レベルに達すると上がらなくなってしまう。より高い数値に到達したい場合は、クリア後に選択可能となる「ニューゲーム+」で新たな周回に挑んでみよう。
忍術リスト
忍術 | 操作 | 備考 |
---|---|---|
不意打ち | (刀装備中、敵の背後で)X | 背後に忍び寄り、一撃で仕留める。対象に発見されると、警戒を解くまで使用できなくなる |
不区 | (手鉤装備中に)A | 手鉤で敵を引き寄せる |
爆風攻防 | パッシブスキル | 爆薬で与えるダメージが50%上昇、受けるダメージが50%低下 |
強突力 | パッシブスキル | こちらが繰り出す全ての攻撃が敵の鎧を貫く |
疾走斬り | (刀装備中、RまたはLボタンで疾走中に)Y | 「疾走」から放つ強力な一撃。同一線上の複数の敵を攻撃する |
走中斬り | (刀装備中、左右移動中に)Y | 左右移動中、走りながら敵を刀で攻撃する |
飛竜斬り | (刀装備中)X+Y同時押し | 宙高く斬り上げる刀を使った必殺技 |
回転斬り | (刀装備中、空中で回転中に)Y | 空中で回転しながら、刀で攻撃する |
鎌拍子 | (鎖鎌装備中)X+Y→X+Y【二段攻撃】 | 鎖鎌による連続技。遠距離で二段攻撃、近距離では三段攻撃を行う |
忍び鎌 | (鎖鎌装備中、敵の背後で)X長押し | 鎖鎌による不意打ち。敵の背後に忍び寄り、一撃で仕留める |
龍ノ舞 | (鎖鎌装備中)X+Y+同時押し | 鎖鎌を使った必殺技。 |
走り蹴り | (素手状態で左右移動中に)Y | 走りながら前方に強烈な上段蹴りを繰り出す |
飛び蹴り | (素手状態で空中時)↓+Y | 空中から蹴りを繰り出しながら斜め下方向へと急降下 |
体術 | パッシブスキル | 攻撃ボタンを2秒間押すことで素手状態に切り替え。素手による三段攻撃が可能 |
体術 弐 | パッシブスキル | 素手による四段攻撃が可能 |
忍び手 | (素手状態で敵の背後で)X長押し | 素手状態での不意打ち。敵の背後に忍び寄り、一撃で仕留める |
回避 | (敵の近接攻撃にあわせて)X長押し | 防御姿勢を維持し、敵の近接武器攻撃を回避する |
反撃 | パッシブスキル | 「回避」成功直後、50%の確率で反撃を行う |
死ノ遅レ | パッシブスキル | 攻撃命中時、敵の頭上にドクロのアイコンが点灯。一定時間経過後に相手を死に至らしめる |
火炎抵抗 | パッシブスキル | 火によるダメージが30%低下する |
無音速 | パッシブスキル | 移動速度が上昇し、無音で移動できるようになる |
世才 | パッシブスキル | 地雷、ワナを踏んでも動作しなくなる(※敵が踏んだものは発動するので注意) |
免疫 | パッシブスキル | 汚染されたエリアでより長くいることができる |
生命力 | パッシブスキル | 体力値が30上がる |
禁坊の術 | パッシブスキル | 敵の防御を無効化 |
二投げ | パッシブスキル | クナイを一度に2本投げる |
三投げ | パッシブスキル | クナイを一度に3本投げる |
巧手裏剣 | パッシブスキル | 手裏剣命中率が65%→77%になる |
巧手裏剣 弐 | パッシブスキル | 手裏剣命中率が89%になる |
巧手裏剣 参 | パッシブスキル | 手裏剣命中率が100%になる。50%の確率で、投げた手裏剣がその場に残る |
二度使い | パッシブスキル | 75%の確率で投げた手裏剣がその場に残る |
二重手裏剣 | パッシブスキル | 2枚の手裏剣を同時に投げる(十字手裏剣、または十字車剣のみ) |
三重手裏剣 | パッシブスキル | 3枚の手裏剣を同時に投げる(十字手裏剣、または十字車剣のみ) |
鍛冶屋 | Yを3秒間長押し | 武器とアイテムが作れるようになる |
鍛冶屋 弐 | Yを3秒間長押し | 更なる武器とアイテムが作れるようになる |
竜巻鎌 | (鎖鎌装備中)X+Y+↑同時押し | 鎖鎌を使った必殺技。 |
鋼雨 | (手裏剣をアイテムにセットして、二段ジャンプ時に)A | 二段ジャンプから手裏剣を投げる必殺技 |
前蹴り | パッシブスキル | 鎖鎌の三段攻撃に蹴りを追加する |
走中鎌斬り | (鎖鎌装備時、左右移動中に)Y | 走りながら鎖鎌を放って攻撃を行う |
疾走 | Lで左方向に、Rで右方向に | 一定距離を素早く移動する。空中でも使用可能 |
死ノ美 | パッシブスキル | 5%の確率で敵を一撃で倒す |
毒抵抗 | パッシブスキル | 毒によるダメージが50%低下 |
偽薬 | パッシブスキル | 回復薬の効力が35%上昇 |
止ドメ刺シ | (敵がダウン中にすかさず密着して)X | 敵が倒れた際、息の根を止める |
弐走斬り | (「疾走斬り」の発動中)←または→を入力 | 「疾走斬り」から更に踏み込みを行い、追加の一撃を放つ |
隠れ身の術 | パッシブスキル | 煙玉を足下で爆発させ、その場から姿を消す。戦闘を回避する際に有用 |
再機 | パッシブスキル | 死に際に敵からの最後の一撃を煙化して避けることができる。
ミッション進行中一度のみ使用可能で、いずれかの煙玉が必要となる |
オススメ忍術は?
「ウィズン・ザ・ブレード」では素手、刀、鎖鎌といった3タイプの近接攻撃手段が用意されているが、一部の忍術には使用可能な武器が限定されているものがある。このため、優先的に取りたいのは”各プレイヤーが最も使い易いと感じる攻撃スタイル”に属する忍術だ。
使用する武器次第である程度優先度も変わってくるが、素手に派生する各種パッシブスキルはいずれもかなり強力。他の武器と違って耐久度を気にしなくて良い分、武器が壊れてしまうといった心配を抱く必要もない。
素手を極める場合は近接戦闘で重宝する「回避」「反撃」「止ドメ刺シ」等は最終的に習得しておきたいところ。刀メインで行くのであれば「回転蹴り」、「弐走斬り」なども欠かせない。
スキルツリー型システムである分、強力な忍術ほど習得には幾分か回り道を余儀なくされるが、1周辺りで獲得可能な経験値には限りがあるとみられるだけに、忍値の無駄遣いは極力控えたい。
また、最大体力値を増加させる「生命力」は合計3回の習得チャンスがあるが、早いうちに全て回収しておきたいところだ。
商人とアイテム製造
忍の里では商いを行っているNPCを通じて、各種アイテムの購入が可能。扱う品は武器、素材、レシピなど多岐に渡る。
ウィンドウの各枠左下に表示される数字は在庫数を示しており、1種類ずつ購入が可能。在庫が複数あるアイテムの場合は、”一度辺り2個同時購入”といった独特な仕様になっている。
各アイテムは、周回を重ねる毎に購入価格が上昇する仕様となっているので、高次周回プレイを行う際は注意。
アイテム製造
里にある準備小屋では、アイテムの出し入れが可能な「押し入れ」とアイテムクラフトを行う「製造」の2つのメニューが利用可能。前者は←キー、後者は→キーを入力することでそれぞれのメニューへと移行する。
アイテム製造には、里であらかじめ商人から各製造法の購入が必要。また、忍術の「鍛冶屋」及び「鍛冶屋弐」を習得していれば、各種武器の製造が追加で可能となる。
ここでは2つのメニューの内、製造メニューについて簡単に紹介。
画面両脇のウィンドウはそれぞれ、左が所有している”各アイテムの製法”、右が所持している”素材アイテム”のリストとなっている。肝心のアイテムを作る方法は以下の通り。
まず、左側のウィンドウがアクティブになっている状態で、方向キー上下で作りたいものを選択。真ん中に表示される素材の所持数が必要個数を満たしている事を確認後、Bボタンを押せば作成があっという間に完了する。
万一、制作時に一部の素材が足りていないという場合は、上画像のように対象となる素材の項目が赤く表示されるので、チェックしておこう。
各アイテムでは1つ製作毎に2~4種類の素材が必要となり、各素材は商人から直接購入、雑草や壷などステージ内のオブジェクトを破壊したり、宝箱から入手が可能。
クラフト画面はメニュー毎にキー操作が入れ替わったりと少々ややこしい仕様になっているので、キャンセルと間違えてうっかりBボタンを押してしまうと、アイテム製造を始めてしまうという点に注意。
製造メニューから準備小屋の画面に戻りたい場合は+キーを入力、準備小屋から外に出たい場合は↑キーを入力しよう。
チャレンジモード
チャレンジモードはゲーム本編から完全に独立した専用モードとなっている。
綿密に仕掛けられたトラップや敵を掻い潜り、ゴールを目指すというエクストリームスポーツ的な内容で、ステージ数は計23。時間表示、タイムアタック的な要素は一切搭載されていない。
基本的には各ミッションエリア内の何処かに設置されている「銅鑼」の前まで無事に到達できればクリア。チェックポイントはなく、ミスした際は初めからやり直しとなる。
また、各ミッションには金色のメダルが何処かに1つ隠されており、これを獲得してゴールすることでクリア済みのマークがドクロからメダルのものに入れ替わる。
完全制覇を目指すのであれば、是非全てのミッションでのメダル獲得クリアを狙ってみよう。
プレイ後の感想
「ウィズン・ザ・ブレード」は例えるならば、2D版「立体忍者活劇・天誅」とも言えるゲームデザインで、ダッシュ移動、壁登り、潜入といったスピード感と忍者アクションゲームらしいステルス要素を前面に押し出したゲーム性が実に魅力的だ。
本作において敵を仕留める方法は様々だが、操作キャラクターは隠密行動を行う「影の者」。ということで、やはり基本となるのは”暗殺”。中でも気配を悟られぬよう、ダッシュで背後へと近づいてからの首絞め、といった一連のサイレントキルアクションはその早業っぷりも相俟って、上手く決まれば爽快の一言。
プレイ序盤は使用可能なアクションもごく最小限に限られるため小回りが利きにくいが、アクションが充実してくると敵を対処する手段のバリエーションが増し、慎重気味に行っていたステージ攻略は次第に積極的に動き回る楽しみへと昇華する。
一口に忍者アクションと言っても本作の忍者のイメージは、ファッション色の強い近代的なものではなく、昭和漫画界の巨匠・横山光輝や白土三平両氏が手掛ける作品世界のようなシブい忍者に徹底されている。
反面、敵勢力として立ち塞がる鋼爪軍には”悪しき念”が呼び寄せた力によるものか、一般兵に混じって、蜘蛛妖怪、屍人、亡霊武者などある程度ファンタジー寄りな顔ぶれも見られたりとバリエーション豊か。
特定エリア毎に登場する各ボス戦はフェーズ制となっており、ライフゲージ残量に応じて攻撃パターンが変化。ボスの強さは相手によって様々で、中には一度パターンを構築すれば驚くほど楽に倒せてしまう者も。
また、対象は一部に限られるが、忍術の1つである「死ノ美」の効果(攻撃命中時に、対象が低確率で即死)は一部のボスにも有用となっている。(具体的には非アンデッドタイプ)
この影響で、ボス体力がかなり残った状態であるにもかかわらず、何気なく入れた一撃で効果が発動して唐突に対象を撃破できてしまう、といったクラシックゲームにおける裏技的なものを彷彿とさせるケースに遭遇することも。
ボスの強さは周回を重ねるほどに増す仕組みだが、この仕様に関しては周回を問わずそのまま適用されるためか、白熱した戦いを期待していると唐突に一撃で撃破して拍子抜け…といった場合もある。
ゲーム終盤では、物語の結末に関わる重大な選択を迫られる場面が登場する。
これについては、直接的な選択肢が表示されるといった演出にはなっていないため、初見では実際に画面内で起こっている状況から判断した上で、適切な行動を取るといった形になっている。
どのような展開となっているのかは、是非実際のプレイを通して確かめて欲しいところ。
アイテム製造のUIが分かり辛いなど気になる箇所も一部あるものの、比較的丁寧なローカライズも含め、アクションゲーム面においては満足度の高い快作に仕上がっている。
一方で、本編から完全に独立したモードとなるチャレンジモードでは、アスレチック性を重視したステージを舞台にエクストリームスポーツ的なゲームプレイを楽しむことが可能。
こちらも難易度は高いが決して理不尽な設計ではなく、繰り返し挑戦することで攻略可能といった絶妙なバランスになっていて、遊び応えも抜群だ。
Within the blade 2
The first game can be found here: https://t.co/fz7M0O7juI
The second game is in development. You can support the project onhttps://t.co/qG3DYD35Zb
orhttps://t.co/RitG1wkqu3 pic.twitter.com/vYqwKui6ZY— Ametist studio (@Ametist_Studio) February 1, 2023
2023年7月現在、開発元のAmetist Studio公式Twitterによると、本作の続編を開発中である様子が窺える。肝心の完成具合についてはまだこれから、といった段階にあるようだが、製作の進捗状況はpatreonで公開中だ。
Ametist Studioが贈る、海外製の2Dプラットフォーマー「ウィズン・ザ・ブレード」。取り分け、忍者アクションゲームファンには強くオススメの一作なので、是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.0 |
---|
良い点
- スピーディーな動きと多彩な技による爽快感溢れるアクション性
- 挑戦毎に構造が変化するランダムマップ方式
- 挑み応えのある23のチャレンジモード
惜しい点
- スキルツリーによる各忍術の習得を経て、アクションが充実してくるまでの期間が最もプレイ上のハードルが高い
- 壁登り中、無操作だと一連の流れによって自動で発動する横っ飛びアクションにより、意図していない落下事故が起きやすい
- アイテム製造などの一部のゲーム内UIが少々分かり辛い
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