©SKIPMORE ©Flyhigh Works ©ESQUADRA
基本情報
タイトル | トランシルビィ(Transiruby) |
対応機種 | Steam/Nintendo Switch/PS4 他 |
販売/開発 | フライハイワークス/SKIPMORE,ESQUADRA,inc, |
発売日 | 2021年12月9日(Steam版)/2022年4月28日(Switch版)/2020年8月7日(PS4版) |
対応言語 | 日本語,韓国語,ロシア語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),英語 |
備考 | 別売りの追加有料コンテンツとして「FM音源テイストBGMパック」(基本価格500円)が同時配信 |
作品概要
「トランシルビィ」(「Transiruby」)はゲーム開発チームSKIPMOREとESQUADRA inc,により共同制作されたゲーム作品。全プラットフォームにおいてフライハイワークスがパブリッシャーを担当。
ゲーム内容はいわゆるメトロイドヴァニアに分類されるエリア制の探索型2Dアクションゲームで、プレイヤーはサイボーグ少女のシルビィを操作して、次元大陸の調査を行っていくのが目的となる。
これまで「フェアルーン」シリーズや「神巫女」を手掛けてきたSKIPMOREが得意とする均整の取れたドットグラフィックと、80年代ゲームコンソール愛好者にはピコピコ系サウンドとして親しみ深いPSG音源による楽曲が大きな特徴だ。
リンク:Flyhigh Works(official web site)
プロローグ
(本編導入部より該当部を引用)
突如現れた巨大な次元大陸。 たまたま近くの宇宙域を航行していたサイボーグの少女シルビィは、調査のために相棒のAI「ネーコム」とともに次元大陸へと向かうのだった…。
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操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動 |
Lスティック | 移動/(マップ画面で上下で)表示シンボルやエリアマップを切り替え |
Lボタン | タブ切り替え(Tips,マップ画面など) |
ZLボタン | |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | エレメントショット(※エレメントガン入手後)/(マップ画面)詳細な地形表示 |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | ソード/(マップ画面)マップシンボルの説明表示 |
Xボタン | マップを開く,閉じる |
Rボタン | タブ切り替え(Tips,マップ画面など) |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー呼び出し |
「トランシルビィ」のアクションパートは基本的に4ボタン方式で、操作に関してはそう難しいものはない。一方、マップ画面での操作はLスティックによる切り替えなどで慣れるまで少々戸惑う場合もある。
アクション
ソードによる連続斬り(立ち/空中)
シルビィの基本攻撃はソードによるアクション。立ち状態、あるいは空中でAボタンを押すことで繰り出せるが、連続で押すと最大3段階の連続切りへとアクションが変化していく。
ソードの攻撃判定はある程度の広さを持っており、間合いによっては1段下にいる敵を攻撃することもできる。うまく活用しよう。
下突き(空中)
空中にいる時、任意のタイミングで方向キーを下に入力しながら押せばソードを突き立てたまま急降下する下突きを発動。下突きは通常攻撃の2倍の威力を持っており、一部のボス戦では弱点を狙う時に特に強力だ。
エレメントショット
エレメントガン取得後に利用可能となるアクション「エレメントショット」は命中した相手の動きを止め、足場として利用することができる。凍結した対象は各種ソード攻撃で一撃で倒すことが可能な上に、作中唯一の回復アイテムである「LP」を30%の確率で獲得可能。なお、2つ目以降の同アイテム回収時はショットの射程を伸ばすことができる。
ボス以外の相手ならば大半の敵対象を一撃で凍結させることができるので、どうしても足場が必要な場面ではあえて敵を残した上でエレメントガンで凍らせてみると、道が拓けるかもしれない?
シルビィの変形
「トランシルビィ」というタイトルから推察できる通り、サイボーグであるシルビィは特殊な形態への変形(トランスフォーム)機能を備えている。冒険開始時点では着地の衝撃の影響で一時的に各機能を失ってしまうが、調査を経ることでこれらの能力を取り戻し、場面によってバイクや飛行形態へと変身することができるようになる。
バイクモード
能力解放後にBボタンと下方向キーを同時に入力すると変形。Yボタンで元の姿へと戻る。
バイクモードではソードアタックやダブルジャンプといった人間形態ならではのアクションは利用できないが、高速移動によって低耐久度の敵を体当たりで一撃で倒したり、1ブロック分の隙間や水面をそのまま走り抜けることが可能。バイクモードでないと進めない場面も登場するので、特に水路のあるエリアは注目しておきたい。
飛行モード
特定のエリアで見られるボーダーラインを超えた際に自動で変形。変形時の操作はLスティック及び各方向キーで360度方向へと飛行による移動が可能。Yボタンで左側、Aボタンで右側にショットを発射する。
飛行形態時はライフ残量によってショット効果が変化し、満タンの場合は上下斜め方向にもショットが発射される。前方正面のみのショットよりも広範囲をカバーできるので、被弾によるダメージは可能な限り避けたいところだ。
ゲームシステム
LPゲージ/EPゲージ
シルビィのステータスは2つのゲージで示される。上段の桃色がライフ残量を示すLPゲージ、下段の緑色がエレメントショットのエネルギーであるEPゲージをそれぞれ表しており、LPゲージはチェックポイントをチェックすれば全快、もしくはエレメントショットの項目で記したLPを1個獲得する毎に1ゲージ分の回復が可能。
一方、EPゲージは敵を倒すごとに複数個出現するEPの結晶を回収することで少しずつ回復していく。こちらのゲージはエレメントショットを多用しない限りはあまり切らすことはないが、普段からこまめな回収を習慣づけておけばいざという時困らない。
マップ画面
マップの確認はXボタンで開くことができるマップ画面上で行う。各エリアは12×12のマス目で構成(1マス=1画面分というわけではないが)されており、外側に沿う青いラインがエリアの境界線を示している。
SYMBOLの項目ではLスティックを上下に倒すことでトランチップ、未回収のアイテム、セーブポイントなど確認したいカテゴリ毎に切り替えてミニマップに表示させることができる。探したいものに合わせて切り替えてみよう。
右下に踏破率が円グラフ状で示されているがこれは全編におけるストーリー進捗、マップ踏破、各アイテムの回収度を含んだ総合での達成率を表している。エリア毎のマップ達成率は確認できないため、シンボルで確認できない未回収のアイテム(DNAクォーツやメガトランチップなど)については地道に探すしかない。
なお、LキーでENEMY、RキーでITEMメニューへとそれぞれ切り替えが可能。この内、ENEMYのライブラリーは各エリアに隠されているダーククォーツ(後述)1つにつき1項目ずつ開放。達成率100%のためには全回収は必須だ。
収集要素
「トランシルビィ」では複数種に渡る収集要素が登場する。
メガトランチップ
取得直後にライフとエネルギーがすべて回復。全快効果と回収率の増加以外には特別な効果はないが、ノーデスクリアを目指す上では計画的に回収することで非常に重宝するものとなる。
ダーククォーツ
赤い水晶体ダーククォーツにはダークマテリアンのDNA情報が記憶されており、1つ回収につき1種類分のデータが開放される。
ワンダリングドラモス
各エリアには迷子になった一つ目の生物「ドラモス」が隠れている。迷子は全部で15匹。とあるエリアにいるマザー・ドラモスの元に持っていくと…?
各要素の収集率はITEMメニューやENEMYメニューのアーカイブ開放度でチェックが可能だが、詳しい隠し場所はマップでは示されない。怪しい場所を地道に探索してコンプリートを目指してみよう。
ギミックの数々
以下では本作に登場する代表的なギミックをピックアップでご紹介。
カウントダウンスイッチ
数字が書かれた菱形のオブジェクトはカウントダウンスイッチ。描かれた数字の分だけエレメントガンを打ち込むと、対応したハッチを開くことができる。開錠は一度行うだけで開いたままとなる。
トランチップゲート
50と数字が書かれた大型のゲートはトランチップを50個注ぐことで開くことができる。一度に50個すべてを持っていく必要はないが、1つでも足りないと開くことはできない。ゲート開放毎にマップ情報が更新され、新たな必要となるトランチップ50個分の場所が記録される。
ゲートを開くための計50個のトランチップの隠し場所は複数のエリアを跨ぐ場合もあるので、現在行動可能な範囲の全エリアを隅から隅まで探してみよう。
水中での活動について
水中でのシルビィは潜水した直後、活動可能ゲージがキャラの下に表示される。空っぽ(ゲージが全て赤になる)になる前に水上に飛び出すことでゲージを回復することができるが、ゲージの維持時間は極めて短く、水中をそのまま探索するのは現実的ではない。
この問題を解決するためのシルビィ用のパーツが、惑星内の何処かに隠れているかも?
プレイ後の感想
「トランシルビィ」を筆者が知るきっかけとなったのは、2020年より毎年開催されているインディーゲーム情報番組「INDIE LIVE Expo」内の紹介コーナーで挙げられていたPVで、当初、始めて見た際にはその世界観やシルビィのドットグラフィックを見た上でなぜか「スペースハンター」(ケムコ)のイメージが勝手について回っていたのだが、実際にプレイしてみた感想は”ソードメインで戦う「メトロイド」”といった印象を受けた。
本作は「アクションが苦手な人にも楽しんでもらいたい」という製作者の意図によって、全体の難易度は低めに設定されている。操作性、システムの両面においての触り心地は非常に良く、元々アクションゲームが好きなプレイヤーならばあっという間に手に馴染むこと請け合いだ。
また作中では同じくSKIPMOREが開発を手掛ける他作品からの流入要素がいくつか見られ、世界観へと色濃く盛り込まれている。(例として、作中登場人物の一人であるヤマトは「神巫女」に登場する同名のプレイアブルキャラがモデルとなっているなど)
この試み自体は製作者によって意図的に用意されたものだと思われるが、両作品をプレイしているプレイヤーにとっては目立つ部分以外でも色々な発見があるかもしれない。
スケール面ではこれまでのSKIPMORE作品の集大成という装いの作品で、ゲームデザインからグラフィック、サウンドとあらゆる部分に至って丁寧に作られており、ボリュームに関しても長すぎず短すぎない丁度良さで収集要素も含めて遊び応えは十分。オールクリア後にはクリアタイムがランキング形式で登録されるのを利用し、新たにウォークスループレイに挑戦してみるのもまた一興だ。
卒のない優等生といった作りで飛びぬけて強烈な個性は見られないものの、純粋にメトロイドヴァニアというジャンルが好きな方や国産インディーゲームファンならば、本作を遊んでみない手はない。他のSKIPMORE作品に触れる切っ掛けともなり得る作品なので、気になった方はまずはプレイしてみよう。
Steam版では製品版に加えて無料体験版が配信中なので、とりあえずどんな感じのゲームなのか気になるという方はこちらから試してみると良いだろう。
現在、イラストコミュニケーションサービス「pixiv」内のファンコミュニティー「FANBOX」にて、裏話や設定資料などが随時公開中(一部有料コンテンツあり)。本作をより深く掘り下げてみたい方はこちらも要チェックだ。
PIXIV FANBOX(ユウラボ):https://skipmore.fanbox.cc/
評価
個人的スコア(10点満点中) | 7.5 |
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良い点
- SKIPMOREが手掛ける高品質なドットグラフィックとPSGやFM音源によるノスタルジックなサウンド群
- 探索アクションとしてしっかり丁寧に作られたゲームシステムとステージデザイン
- 全体の難易度は控えめで、幅広いプレイヤー層が楽しむことができる
惜しい点
- 作中を彩る登場キャラクターの味付けについてはマイルドである分、強烈な個性には乏しく薄味気味。
- 音源違いバージョンであるFMサウンドテイストBGMが有料の別売コンテンツという扱いになっている
- 進行率コンプリート後はギャラリー全開放以外にこれといった特典がなく、リプレイ感に欠ける
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