Swords & Bones 2(剣と骨2)- プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©RedDeerGames / ©SEEP

 

 

基本情報

 

タイトル Swords & Bones 2(剣と骨2)
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売 SEEP(Steam版)、RedDeer.Games(Switch版)
開発 SEEP
発売日 2022年5月10日(Steam版)/2023年7月6日(Switch版)
対応言語 英語,イタリア語,フランス語
備考 ※日本語非対応(ゲームプレイにおける影響は特になし)
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作品概要

 

「Swords and Bones 2」(日本国内Switch版ストア表記は「剣と骨2」)はブラジルのクリエイターSEEPが開発を手掛けるゲーム作品。日本においてのNintendo Switch版パブリッシャーはRedDeer.Gamesが担当する。

本作は剣と盾、魔法とジャンプを駆使して挑む、ステージクリア型&サイドスクロール方式の2Dアクションゲームだ。”大鎌の悪魔”によって窮地に追いやられた都市ガウディア。この窮地に勇敢な王女ベレニスが単身で立ち向かう。全50ステージ。

第1作「Swords & Bones」を踏襲したマイナーチェンジ版とも言える内容で、物語の舞台や操作キャラクター、ステージを一新した以外は、ゲームデザインやUIなど前作のものをほぼそのまま流用している。

 

リンク:SEEP(official)

リンク:SEEP(Twitter)

リンク:(※第1作)Swords & Bones(RedDeer.Games Official Site内))

リンク:RedDeer.Games(Twitter)

 

ストーリー

 

(※DeepLによる翻訳)

 

500年に一度、不吉な星々の連動により、魔界は人間界への侵攻を行う。

 

人類にとっての新たな脅威は「大鎌の悪魔」と呼ばれる異形の者だった。それは、悪しき宮殿からモンスターを生み出す悪しき存在だ。

 

大鎌の悪魔は、豊かな都市ガウディアを毒で侵し、すべての市民の命を奪っていった。

 

だが、ガウディアには一族の聖遺物である「英雄のトロフィー」の加護を受けた王女、ベレニスが一人生き残っている。

 

王女にして、同時に苛烈な戦士でもあるベレニスは、大鎌の悪魔を倒す旅に出ることを決意したのだった。

 

 

操作方法

 

(Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン キャラクター、カーソルの移動、

(盾ゲージストックがある際に上入力中)防御姿勢を取る

Lスティック 同上
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン ジャンプ
Bボタン 魔法を使用する
Yボタン
Xボタン 剣攻撃
Rボタン
ZRボタン
+ボタン メニュー呼び出し(※携帯モード時のみ対応)

基本操作は前作そのままに、新たに盾を構える「防御」アクションが追加された。アクションの詳細は下記項目の「ゲームシステム」を参照。

 

プレイヤーのアクション

 

ジャンプ

ジャンプはAボタンによって発動で、操作感覚も前作と全く同じ。シングルジャンプでは飛距離や高度が余り稼がないため、場面によっては若干の心許なさを覚えることも。

前作同様ショップでWinged Bootsを早めに購入し、ダブルジャンプを使用可能にしておくことで攻略の幅はグンと広がる。まずはこれを目当てに購入資金を稼ぐのも悪い選択ではないはずだ。

 

剣攻撃

Xボタンで剣攻撃。連続で発動する際の間隔など、使い勝手は前作と概ね同じだが、斬り払いだった前作から一変して振り下ろしのようなアクションになっている。リーチは相変わらず余り長くはないので、敵に十分近付いてから攻撃しよう。

 

魔法攻撃

魔法を1種類以上習得、且つ任意の魔法をセットしている際、Bボタンで魔法攻撃を発動することができる。ショップで買う事ができる魔法攻撃(Spell)は種類を問わず、1回使用につき一律1ゲージ消費となっている。

 

内容は前作から一新されているが、計4種類と種類の数自体は同じ。

今作でのオススメはホーミング性能とライフ回復の両方の効果をもったヴァンピリズム。4種類ある中で最も値は張るが、道中の攻略がグッと楽になる。

反面、ボスに対しては単なるダメージ技という扱いになり、回復効果は作用しない点に注意。

 

防御(盾を構える)

今作から加わった新しいアクションが盾による「防御」アクションで、これは上キーの長押し中、もしくはLスティックを上方向に倒している際に発動する。

“真正面からの一部の敵が繰り出す近接攻撃のみ”防御可能で、それ以外の(斜め上など)角度から飛んでくる発射体など、特殊な攻撃に対する防御能力は一切ない。

 

防御の成功時にはストックゲージ(盾のアイコン)を1つ消耗し、ゲージが0になると同アクションを使用できなくなってしまう。

ただ、扱い上は”現在挑戦中の使用回数が一時的に0になる”というだけで、再挑戦時には元の回数へと戻る。ストックを回復させる効果を持ったアイテムは、ステージ中には登場しない。

ゲーム開始時点で装備している盾の最大防御回数は2となっているが、回数は上位の盾に買い替えることで増やすことができるので、資金に余裕ができた際には買い替えておこう。

 

ショップ

ショップでは各ステージで獲得したお金と引き替えにアイテムや魔法の購入が行える。一部新たなアイテムと入れ替わったものもあるが、基本的な品揃えはほぼほぼ前作と同じものになっている。方向キー、もしくはLスティックの左右でページを切り替えられるので、チェックしてみよう。

 

アイテム ショップ説明 備考
 

Rune

(ルーン)

ポータルをアクティブ化できます 2つの区間を結んだポータルが利用可能になる。

ポータルは片道通行で、もう一方は反応しない。

購入後、効果は自動で発動する

 

Shiny Sphere

(輝く宝珠)

邪悪なブロックを動かすことができます 呪いの壁  を押すことができるようになる。

購入後、効果は自動で発動する

 

Winged Boots

(ウィングブーツ)

ダブルジャンプが可能になります
 

Elixir

(エリクサー)

最大HPが1つ上昇します 3回まで購入可能。

1個目は1,000、2個目は2,500、3個目は5,000となる

 

Magical Herbs

(魔法のハーブ)

最大MPが1つ上昇します 3回まで購入可能。

1個目は1,000、2個目は2,500、3個目は5,000となる

 

Tornado

(トルネード)

長距離射程の呪文です 剣攻撃の2倍の威力。

前方正面一直線に飛び、有効射程は画面の半分程度。

 

Poison

(ポイズン)

罠を仕掛けるのが好きな人に適した魔法です 操作キャラクターのその場に毒霧を発生させる。

毒霧は発生ポイントに、一定時間滞留する。

 

Vampirism

(ヴァンピリズム)

敵を倒し、エネルギーを回復します 眷属のコウモリを1匹召喚。

コウモリは自動で近くの敵目掛けて飛んでいき、命中後にHPゲージが1つ回復。

ボス戦では、回復効果は発生しない。

 

Thunder Break

(サンダーブレイク)

破壊性を持った障壁です プレイヤーの左右に火柱が上がる。高威力。
 

Key

(鍵)

宝物を奪うためには必要です 3回まで購入可能。

1個目は50、2個目は100、3個目は150となる

 

Steel shield

(スチールシールド

木の盾より断然強力です シールドのストックゲージ個数が4になる。
 

Royal shield

(ロイヤルシールド)

耐久性に優れた上質なシールドです シールドのストックゲージ個数が6になる。

 

 

ゲームシステム

ワールドマップから挑戦したいワールドを選択。全部で5つのワールドが用意されており、それぞれ10のステージから構成された計50面+α。前作ではドットグラフィックだったマップのビジュアルは、手描き風へと変更になった。

 

「Stones & Bones 2」の各ステージ構成は前作同様、各ステージを順に攻略していくスタイルを取っている。全50面構成で、どのステージも長さは比較的短め。各ワールドの10ステージ目では、ボス戦との一騎打ちが待ち受ける。

 

お金

敵のドロップ、オブジェクトの破壊、宝箱を開ける、などのアクションを通じてお金が出現することがある。お金が増えるアイテムはそれぞれ銀貨、金貨など4種類のアイテムが存在するがこの内、ドル袋が1つ辺り50金貨と最も多い額が手に入る。

集めたお金はショップでのアイテム購入に充てることができるが、本作のアイテムは比較的物価が高い傾向にあるので、出現したら積極的に拾って行こう。

 

トロフィー

前作同様、各ステージのどこかには金に輝くトロフィーが設置されている。中には、特定の装備品がないと回収できないものや、視覚の影となった場所に隠されていることも?

 

プレイ後の感想

「Swords & Bones 2」(剣と骨2)は、作品概要にも記したように前作をほぼそのまま踏襲した続編となっており、大きく変化した部分はないマイナーチェンジ版といった装いになっている。

ゲームの舞台や操作キャラクター、一部のアイテムのマイナーチェンジといった新要素は見られるものの、UIは前作をほとんどそのまま踏襲しており、新鮮さや進化という点においては少々薄味気味な範囲に留まっている。

 

新たに追加された盾による防御アクションはステージ毎に使用数に制限があり、防御性能もかなり控え目になっていたりと使いどころを見極め辛い。

そのため、今作においては全編を通してあまり必要性を感じられず、『盾防御』という新たな要素の存在価値が高まるかどうかは、同シリーズの次作以降に持ち越される課題であるとも言えるだろうか。

 

ゲームボリューム的には、この手の2DACTに慣れていればおよそ2~3時間程度もあれば全面攻略が可能。

全体的な難易度は、前作と同程度か、場合によっては少し簡単と感じられる程度で、意地悪なトラップの不在や触り心地の良さも含めて、いつも通りなSEEPのゲーム作品といった完成度だ。

 

地味ながらも安定感のあるゲームデザインではあるが、ファーストリリース版となるver.1.0.0において不具合が確認されている。

これは、ゲーム終盤のステージである「Ancient Statue」2つ目のエリアへ入った途端半ば確定的に発生する現象で、エリアが切り替わった途端に+ボタン(ポーズメニュー呼び出し)以外の操作が効かなくなり、実質上ステージ進行が不可となってしまうというもの。

Nintendo Switch版プレイ時のみに確認したものであるため、Steamなどの他プラットフォーム版でも同様の現象が起こるのかについては未検証。

 

上記の問題についてはRedDeer.Games公式X(旧Twitter)のお知らせ通り、2023年7月下旬に行われたver.1.01アップデートにて修正済みで、適用後に最後までプレイ出来たことを筆者側で確認済みだ。

プレイのモチベーションにも直接繋がる致命的な問題となっているので、早期購入の対象者は本体、もしくはe-shopを経由してソフトウェアのアップデートを行っておくことをお忘れなく。

 

表題に「2」とあるだけに、一見では前作の経験があるプレイヤー向けなタイトルか、と見られがちだが、物語自体は前作の時点でも一作内にまとめられているため、いきなり本作から入ったとしても全く問題なくプレイ可能だ。

相変わらずの日本語非対応な仕様につき、物語を読み取りたい場合は別途、翻訳分の手間がかかるというのが少々ばかり難点だが、その点を抜きにしても2Dアクションゲームとして手堅い出来で楽しめる。

 

今年、3月にはSteamにてシリーズ最新作となる「Swords & Bones 3」がリリースされている。ここまでの経緯による推察ではあるが、こちらも恐らく来年度辺りにはNintendo Switch版がリリースされると思われる。(※上画像には両側に石像が映っているが、左側が前作、右側が次回作の操作キャラクターのものとなっている)

2Dスタイルのファンタジーアクションが好きという諸氏は、最新作の移植展開に期待しながら、まずは1作目と併せて今作「Swords & Bones 2」に触れてみよう。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 6.5

 

良い点

  • 2~3時間でクリアできるアクションゲームとしての程よいゲームボリューム
  • 前作を経験済みであれば、そのまま同じ感覚でプレイ可能
  • 直感的な操作方式と控え目な難易度で遊び易い

 

惜しい点

  • (※Nintendo Switch版)ver.1.00の特定のステージにおいて、確定で進行不能となる不具合が確認できる(ver.1.01にて修正済み。※要ソフトウェア更新)
  • 相変わらず手堅い作りながら、前作をそのままベースにしたゲームデザインで、続編としての進化は余り見られない
  • ボスの行動パターンがバリエーションに乏しく、撃破自体は容易。

 

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ステージ紹介

 

最後に、冒険の舞台となる各ワールドと各ボスの台詞をスクリーンショットと簡単な説明で紹介していこう。

(※以降、ゲーム内容に関するネタバレが含まれています。読み進める場合はご注意下さい)

(※各ボスの台詞についてはこちらで独自に翻訳を行っています。翻訳に関しては各人の解釈ごとに人称や口調など、ニュアンスが異なる場合があることをあらかじめご了承下さい。)

 

 

 

Gaudia(ガウディア城)

悪魔が水域へと流した猛毒により、退廃著しいガウディア市街地。本作最初の舞台となるが、ゲーム冒頭から落下時に即死する毒の水路など、気が抜けないステージ構成になっている。

剣攻撃のリーチやジャンプ操作の感覚をこのワールドを攻略するにおいて、早いうちに掴んでおこう。

 

病の亡霊

おぉ…おぉ…、ここに何があるのでしょうか…?
お目にかかれて、とても嬉しいですぞ…陛下!

ワタクシが特製処理を手掛ける噴水は、これが最後…フェッフェ…。
この水域の汚染により、街は機能を完全に失う…フェッフェッフェッ…。

ですが…親愛なるお姫様。どうやらあなたを追い出さなくてはならないようですなぁ。
フェフェフェフェフェ…

 

 

Desert(砂漠)

Desertでは一面、砂漠のステージが展開。まるで地面に設置された電球のような、等間隔で電流を発するヘビのような魔物には注意。

 

ゴーレム

邪悪の宮殿から送られてきた他の奴らに比べれば、そなたは悪しき者には見えぬ…。

だが、この砂漠の守護者と対峙し、乗り超えて行くというのであれば……。

私を倒し、自分の価値を証明するのだ。なればこそ、この砂を踏んで生きて帰る価値があるというもの!

 

 

Exhausted Mine(廃鉱)

廃鉱山のステージ。落ちたら即死となる溶岩地帯に加え、上方向へとスクロールする場面も登場。コウモリの動きに翻弄されないようにしたい。

 

光る髑髏

この鉱山でこれだけの溶岩を見ることができるなんて…。
我が炎が哀れな地上の富を破壊している!

もはや、其方等の貴重な素材を安全に引き出せる場所はない……。
ある意味、我の行いは人々を蓄財への貪欲さから解き放とうとしているのだ!

王女である其方のため、我が慈悲を与え、生きたままその身を焦がすとしようぞ…。
なに、すぐにわかるであろう。それほど苦しまずに済むとな!

 

 

Labyrinthine Forest(迷宮の森)

緑あふれる木々と険しい岩山が印象的な迷宮の森。ステージ内では、瘴気を発するキノコに加えて、巨大な弾が射出される砲台といった、仰々しい兵器も登場する。

 

ウェンディゴ

モット、人間ノ肉…。オレ、人間ノ肉、大好キ!

オマエ、オレニ勝テルト思ッテル?
オマエ…、スゴク小サイ…。小サスギテ、タダノオヤツ。

デモ、旨カッタラ、ウェンディゴ、ウレシイ!

 

 

Palace of Evil(悪の宮殿)

実質的な最終ステージとなる悪の宮殿。ここまで到達できる腕前があれば、大きな難所となるとような場面はないが、油断は禁物だ。

全50ステージでトロフィーの回収も含めて、完全クリアすると…?

 

大鎌の悪魔

ここまで来るとは、大したものだ…
当ててやろうか…。お前は、町の者達の仇を討ちたいのであろう? イェヘヘヘ!

残念ながら、お前には不可能だ。私を倒すことなどはな。
数少ない鋼だけで、人間は悪魔に勝つことなど出来ぬ! イェヘヘヘヘ!

私はお前の様子を見て楽しませて頂くとしよう。そして、知ることになるだろう…挫折と錯乱が繰り返される感覚を…。
イェッヘヘヘヘ!

 

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