Super Spy Raccoon スーパー・スパイ・ラクーン - 感想と作品解説【レビュー】

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©Flynn’s Arcade all rights reserved

 

基本情報

 

タイトル Super Spy Racoon
対応機種 Steam,Nintendo Switch 他
販売 Slain Mascot LLC(Steam版),Flynn’s Arcade(Switch版)
開発 Slain Mascot LLC
発売日 2023年12月1日(Steam版),2024年12月19日(Switch版)
対応言語 英語
備考 IARCレーティング:3+

日本語非対応(ゲームプレイに影響は一切なし)

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作品概要

 

「Super Spy Raccoon」(「スーパー・スパイ・ラクーン」)はSlain Mascot LLC開発によるゲーム作品。後発となるNintendoSwitch版はRAWRLAB Gamesが移植、Flynn’s Arcadeが販売をそれぞれ担当。

本作は80年代スタイルのアーケード風ゲーム。スーパースパイとして活躍するロメオ・ラクーンを操作して敵の領地に秘密裡に潜入し、機密文書を全て盗んで脱出するといった内容の2Dアクションゲームだ。

 

諜報任務が目的であることからステルスに徹底したゲームデザインが特徴の1つ。見つかれば即アウトというシビアなゲーム性も含め、慎重さと大胆さの両方が問われるスリリングなゲーム内容に注目だ。

 

リンク:Slain Mascot(X(Twitter))

リンク:Flynn’s Arcade(X(Twitter))

リンク:RAWRLAB Games(X(Twitter))

 

オプション関連

 

本作のオプションメニューにはタイトル画面から、或いはゲームプレイ中に-ボタンを押すことで移動可能。

BACK オプションメニューから退出
AUDIO SFX(エフェクト音)、MUSIC(音楽)の音量調節が可能
VISUAL CRT(走査線)モード、BEZEL(壁紙)のオン/オフが行える
SUITS スーツの色を変更。(※色の変更には一種類以上新しいスーツの色をアンロックしている必要がある)
CREDITS スタッフクレジットの表示
TITLE SCREEN (ゲームプレイ中ポーズから入った際のみ選択可)タイトルメニューへ戻る

 

プレイデータ

オプションメニューの下部には2つの項目が累積数となって表示される。

「TIMES CAUGHT」は捕まった回数、「INTEL RETRIEVED」は機密文書を盗んだ回数をそれぞれ示しており、プレイを繰り返すことで増加していく。数値が上昇することによる副次的な効果はないが、本作をどれだけ遊び込んでいるかの指針となる。

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン 移動
Lスティック 同上
Lボタン
ZLボタン
-ボタン ポーズメニュー

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン ジャンプ
Bボタン ジャンプ
Yボタン
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ゲームスタート

 

ゲームシステム

 

基本は隠密行動で

ラクーンのミッションは潜入任務につき、敵や各種監視装置に見つかることは厳禁。そのため本作のステージの進め方は隠密行動が基本となる。

茂みや石像の物陰に身体を潜めてやり過ごし、こちらを向いていない時を狙って迅速に移動。その合間に機密文書の回収を丁寧に行っていくのが得策だ。

 

機密文書とコンボボーナス

ステージ内各所に配置された機密文書の中に、1つだけ黄色いものが随時表示される。これを連続で回収することで、ボーナススコアが加算。連続して取っていくことで最大450ポイントまで上昇する。

普通に回収するよりも大きくスコアを稼ぐコツなので、余裕がある限りはなるべく率先して狙っていきたい。

 

透明薬

各ステージに1つ、透明になれる薬の瓶が配置されている。

取得することでロメオ・ラクーンが一時的に透明状態となり、敵や監視装置の視界内に入ったり動いても見つからない状態となる。(ただし、接触時はミスとなるので注意)

なお、透明薬は各ステージ内で1度取った後、ミスすることで同じ場所に再配置される仕様となっている。

 

コンティニューについて

残機を使い切った時点で、コンティニュー画面へと移行。カウントダウンが終わる前に「CONTINUE」を選択、Aボタンで決定することで現在ステージからの復活が可能だ。

コンティニューに使用制限はないが、1度使う毎に獲得スコアが半減してしまうというペナルティを負うことになる。

ハイスコア狙いにおいては大きな損失となるので、ゲームを最後までプレイしたい場合を除くのであれば極力利用しない方がいいだろう。

 

ハイスコア登録について

ローカルハイスコアボードにおいて、自身のプレイスコアが10位までの間にランクインした場合はイニシャル登録を行うことができる。

入力後、「SAVE」を実行した直後にQRコードが表示されるので、お使いのスマートフォンなどの機器からQRコードスキャンを行うことでランキング登録が完了。

リーダーボード用の専用サイトから自身の記録を確認することが可能だ。

 

ステージ紹介

 

Beachside Escapade

ファーストステージは浜岸を舞台に展開。茂みで身を隠しつつ、直線状にいる敵に見つからないように慎重に進めよう。

サルの見張り兵に対しては、真正面から姿を見せないように。

 

Jungle Jive

左右に揺れるサーチライトと、中央にそびえる見張り櫓が印象的なステージ2。前面同様、身を隠すには茂みを使っていこう。

透明薬をフルに活用したい場合は、入手のタイミングに注意。

 

Waterfall Front

巨大な滝をバックに進むステージ3。画面右で上下に動く監視センサーは、こちらが動きを止めていれば発動することはない。

サーチライトが照らされている下層へ向かう際は、まずサルの見張りが頭上に掲げているリモコンに触れて、機能を停止すれば安全に進むことができる。

 

Elevator Enrichment

全層へと通じるエレベーターが中央にそびえている。身を隠すにはモアイ風の石像を利用しよう。

最下層の機密文書の回収には、透明薬の力を借りたいところ。届かない位置にある薬瓶の取り方は、パネルの使い方がポイントとなる。

 

Magma Madness

画面上部からは溶岩が絶えず流れ出してくる。サーチライトをモアイ像でやり過ごしながら、タイミングを見計らってはしごで少しずつ上層を目指していこう。

全ての文書の回収が終わると最終局面へ突入。果たして、ロメオ・ラクーンは無事脱出できるだろうか?

 

プレイ後の感想

(※今回、Nintendo Switch版パブリッシャーであるFlynn’s Arcade様より、本作のゲームキーを提供頂きました。この場を借りてお礼申し上げます)

 

「Super Spy Raccoon」はそのピーキーな難易度も含め、80年代初期のアーケードゲームらしい雰囲気を漂わせたプラットフォーマーだ。

縦サイズ仕様の画面構成や、画面両脇に誂えられたテーブル型筐体のインストカード風BG、3周エンド制によるカウンターストップといった芸の細かさはアーケードゲームファンであれば嬉しいポイント。(※オプション設定でオンオフが可能)

また、CRTエフェクトオプションの監修に「Murtop」の開発者であるhiulit氏が参加していたりと、スペインにおけるインディーゲーム開発者間の協力的繋がりも覗える。

 

今作では敵や敵弾への接触は勿論のこと、こちらの存在が敵に悟られた時点で即アウトといった非情なルールが特徴の一つ。各ステージ共に見回りを行うサル兵士達やサーチライト、監視レーダーなどその警戒態勢は多様且つ徹底していることを覗わせる。

 

直線上の敵の視界に入れば即ミスとなる仕様に加え、初期残機数はたったの3。スコアボーナスによるエクステンド要素も一応用意されているが、完全初見の場合は恐らく開始1分もしない内に使い切ってしまうことだろう。

また、キャラクターが全体的に小さいので、見回りを行う敵の視線がこちらを捉えているのかどうかが一見では分かり辛い事があるのが玉に瑕だ。

 

ハッハッハ。 そう簡単に行くと思っていたのかね?

コンティニューは無制限に利用可能なため、忍耐強く挑めばゲームクリア自体は十分に狙うことができる仕様となっているが、ハイスコアアタックを目的としてプレイする場合は一筋縄ではいかない。それを厳しくしているのが、コンティニュー1回毎に課せられるスコア半減のペナルティだ。

この仕様により、ワンプレイで稼いだスコアが高ければ高いほどコンティニューを一度実行しようものなら、大きな失点を食らうことになってしまう。結局のところは、一度もゲームオーバーにならずにどこまで行けるかが最重要課題となるのだ。

 

敵地の奥深くへと潜入する一方で僅かな判断ミスも許されない、「Super Spy Raccoon」。その一方で、プレイを繰り返すことで上達を少しずつ味わえる、遊び応え満点な一作となっている。

Flynn’s Arcade作品のファン、ネオクラシックスタイルのアーケードゲームに興味があるといった方は是非一度お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) .0

 

良い点

  • アーケードゲーム黎明期の作品を徹底的に意識した、シンプル且つ中毒性の高いゲームデザイン
  • ステルス要素による緊張感の高いゲーム性
  • QRコードスキャンを使ったグローバルネットランキングに対応

 

惜しい点

  • 一見での難易度はかなり高い
  • 見つかれば即アウトというシビアなゲーム性に加えて、まとまった得点を獲得する条件が極めて限定的でハイスコア狙いが困難
  • 周回を重ねるごとに制限時間がカツカツになる上、時間切れ=強制ゲームオーバーというシビアな仕様

 

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