SubOcto (サブオクト)(NintendoSwitch版)- 感想と作品解説【レビュー】

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©インシティゲーム / InCiti GAMES

 

基本情報

 

タイトル SubOcto(サブオクト)
対応機種 Nintendo Switch
販売 KrzysztofPodsada
開発 同上
発売日 2023年8月24日
対応言語 英語
備考 IARCレーティング:3+(暴力(軽度))

対応言語は英語のみだが、ゲームプレイには一切影響なし

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作品概要

 

「SubOcto」(サブオクト)は、ポーランドのゲームディベロッパーであるInCiti Gamesが開発、販売を行うゲーム作品。

 

本作は、80年代アーケードテイストの画面固定型アクションゲームで、全10面構成。

ゲームシステム的には、ドットイート要素を取り入れたサイドビュースタイルのプラットフォーマーといったシステムになっている。

ジャンプを駆使して妨害キャラやトラップを躱しながら、制限時間内にステージ中の全ての床面の清掃を行おう。

 

本作の造語的なタイトルの意味については、「Sub – Octo」で”蛸の潜水員”といったニュアンスのものであると思われる。

プレイヤーは海洋保護団体の勇敢なメンバーである”黄色のタコ”(?)を操作して、各ステージに保管された鍵を回収。コンテナを積んだまま、海底深くへと沈んだ潜水艇の元に辿り着き、集めた鍵を使って船のロックを解除しよう。

 

リンク:InCiti Games(official page)

 

プロローグ

 

世界全域の海洋が汚染され、最後の海洋保護団体が崩壊したこの時代。

残っているのは、たった1人のメンバーと夢だけだ。

 

深海から出て夕陽を見る事。

海底へと沈んだ潜水艇のコンテナの場所は判明しており、その夢は手の届くところにあった。

 

ゴールに到達するために、足りない鍵はたったの10個。

戦士はこの問題を自らの手で解決し、全ての舞台を突破して鍵を入手しなくてはならないのだ。

 

皆があなたの成功を待っている!

世界を救え!

 

 

ゲームの始め方

 

タイトル画面の項目の内、「START MISSION」を選択してBボタンでゲームスタート。

「KEY SONG」の項目では、ステージクリア時のファンファーレを「KEY HAPPY」「KEY BLUE」の2種類の内から1つ選ぶことができる。ゲーム本編に直接の影響はないので、好きな方を選んでおこう。

 

続く「CHOOSE YOUR SKILL:」の画面では、ゲームの難易度を選択。難易度は以下の4種類。

  残機 制限時間 ボーナス 備考
LIFEBELT 12 180秒 500 敵出現数減少
SAILOR 12 180秒 1,000  
CAPTAIN 9 120秒 3,000  
ADMIRAL 6 60秒 6,000  

1周エンド制で、10面をクリアするとエンディング到達。

なお、本作にはコンティニューやステージセレクトといったシステムはなく、基本的にプレイ開始毎に1面からのスタートとなる。

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン
Lスティック 移動
Lボタン
ZLボタン
-ボタン ポーズメニュー

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン
Bボタン ジャンプ、決定
Yボタン
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン

今作では項目の決定も含め、重要な操作は全てBボタンで行う点に注意。

 

画面の見方

①:スコア ⑥:残機
②:ステージボーナス ⑦:プレイヤー
③:残り清掃エリア ⑧:海洋ゴミ(ボーナスアイテム)
④:残り時間 ⑨:床面
⑤:回収した鍵の数 ⑩:トゲ床(トラップ)

 

プレイヤーのアクション

“黄色のタコ”の姿をしたプレイヤーが利用可能なアクションは左右への移動を除くと、基本的にはBボタンで繰り出せるジャンプのみ。ボタンを繰り返し押すことで、最大3回までの連続跳躍が可能となっている。

今作の連続ジャンプは、ボタンを押す間隔によって高度に大きく差が出るのが特徴で、高度をより稼ぎたいのであれば、素早く3連打する必要がある。

 

ただし、一度浮かび上がった後の急制動は困難なため、真上を敵が通過しそうなタイミングや、頭上にトゲが張り巡らされてるような場面では、くれぐれも接触に注意。

 

ゲームシステム

 

平地の清掃作業

各ステージでは、表面に海藻がビッシリと付着した平地の床を綺麗にしなくてはならない。

床のタイルは上に載るだけで自動で除去作業が行われ、1タイル毎に5点がスコアに加算される。全てのタイルを磨き残しなく、綺麗にすればステージクリアだ。

 

資源ごみの回収

 

ビン、空き缶などの資源ごみを回収すると1個につき100点のスコアボーナスを獲得。

資源ごみのバリエーションは複数あるので、画面をよく見て見逃さないように。

 

ジャンプ台

一見、敵のような外観をしたクラゲ状の生物はジャンプ台のような機能を持った物体で、プレイヤーが真上に飛び乗ることで衝撃の反動により、直前の進入高度に応じた高さで上方へと飛び上がらせる。

こういった性質を持っているため、高度の低い場所から飛び降りたり、小ジャンプで飛び乗っても跳躍のための高度をほとんど稼ぐことが出来ない点には注意が必要。

クラゲの上で跳ねながらしばらくBボタンを押したままにすることで、次第に勢いがついて高く跳べるようになるので、高度を十分に稼げたと感じたら目標の足場へと飛び移ろう。

 

鍵が入ったチェストボックス

ステージ内の全ての床の清掃が終わると、何処かに巨大なチェストボックスが出現する。

蓋は既に開かれており、そのまま中に入った鍵を入手すればステージクリアだ。

 

ボックスが出現した時点で、ステージ全体が鈍く明滅する演出が入ると同時に残り時間のカウントも止まるので、ゆっくり回収に向かえばOK。

慌てて取りに向かって、トゲ床や噴出されるマグマの塊などに触れないように。

 

ステージの妨害要素

 

ヒトデ

ステージ内をウロウロするヒトデ。

各ステージにおよそ3~5体程度出現するお邪魔キャラで、接触するとミスとなる。

プレイヤーを追跡してくるタイプのキャラクターではないが、歩行上の床の切れ目を発見すると引き返したり、1つ上か下の段へと昇降を行うことがあるなど、変則的に動くため厄介な存在だ。

近寄ってきてもその不規則な動きに翻弄されないように、ルートを変える、ジャンプでかわすなどの方法で落ち着いて対処しよう。

 

トゲ床

いろいろなアクションゲームでは定番の、トゲがビッシリ密集した床。

見た目的にも判り易いトラップで、触れるとその場でミスとなる。

本作のトゲ床は空中にも無造作に配置されている場面が多く、”飛び越えるのに失敗して接触”というケースに加えて、“連続ジャンプの際にトゲ床の下側に突っ込んで接触してミス、といった場面も多い。

 

肉食魚

チョウチンアンコウのような見た目をした肉食魚。

ヒトデに比べてライン上の左右を往復するだけの単調な動きしか見せないが、移動スピードが速いため、咄嗟の対処では躱しにくい場合がある。

ヒトデが混ざると更に厄介になるため、肉食魚が往復するライン上での長居は禁物だ。

 

巨大な噴出孔

マグマ状の巨大な塊を等間隔で噴出する。噴出孔周辺は足場のようにも見えるが、上に載ることはできず機能を停止する手段もない。

じっくりタイミングを窺って、塊と塊の合間を切り抜けよう。

 

プレイ後の感想

「SubOcto」は80年代テイストのクラシカルなプラットフォーマーで、昔ながらのドットイートベースのシステムが特徴的な作品だ。操作面ではキーレスポンス自体はそう悪くない反面、連続ジャンプの仕様についてはコツを掴むまで苦戦することになるかもしれない。

 

4段階用意された難易度については主に残機数と制限時間でバランスを取っている形で、切り替えてみても極端に変化する、といった印象は受けない。一番低難易度である「LIFEBELT」でいざ始めてみても、最初のうちは思い通りに難所を切り抜けられない、といった場面も出てくるだろう。

 

どちらかと言えば、作中における難しさのエッセンスは主にヒトデの不規則な動きや、トゲ床や噴出孔などの妨害要素を含む配置物の存在に起因している節があり、中でもジャンプ台の扱いのクセの強さはその最たる例だ。

 

1周エンド制の本作は、全10面の攻略を経てエンディングへと辿り着く。ラストシーンで綴られているのは、”海の環境保全作業”にちなんだメッセージだ。

 

気になるメッセージの内容は、近年ニュースでも話題になっている『プラスチック製品ゴミの増加による海洋被害』についてのもので、要約すると「2050年までに魚の数を上回ると予測される”プラスチック製品”を我々の手で地上から減らしていこう」といったプロパガンダ的なもの。

2050年を迎えるまでの期間は今や30年も残されておらず、切迫した状況にあるが、我々が住む星の事を想うのであれば今後、環境保全への働きかけを出来る範囲で心がけていきたいと思うばかりだ。

 

日本においては、本作「SubOcto」が初リリースタイトルとなるInCiti Games。

国内での展開は2023年現在、8月にリリースしたばかりのこの一本のみとなっているが、欧米地域ではNintendoSwitchとiiRcadeの2つのプラットフォーム向けに、上記動画の「LONGHEAD」を初めとした10数本程度のタイトルリリース経歴を持つ。

 

上記動画でも触れられている「iiRcade」は、アメリカ・イリノイ州に拠点を持つ”家庭用アーケードマシン”の提供を行うメーカーとのことで、その詳細や仕様についてはオフィシャルサイトや公式Youtubeチャンネル(英語)上で確認が可能だ。

気になるラインナップは80年代の業務用タイトル群に加え、当ブログでも過去に取り上げたことのある「Motorush GT」や「Donut Dodo」といった、Nintendo Switch配信タイトルまで幅広く、新旧混交といった様相を見せる。

現状、現地在住者を対象にした販売企画と思われるため、日本国内からの注文の可否については不明だが、熱烈なマニアであれば”筐体の所有”というロマンを一度は実現したい、と想う方もいるのではないだろうか。

 

話題が脱線してしまったが、InCiti Gamesが贈る「SubOcto」はスクリーンショットやプレイ映像からも一目で伝わる、”80年代アーケード風のゲームデザイン”のタイトルだ。

現代ではこの手のゲーム作品に当然のように搭載されている、「CRTモード」や「スキャンライン」といったオプション機能が一切ないのは少々寂しいところもあるが、クラシカルなデザインのゲームが好きであればコレクションの1つとして揃えるのは悪くない選択となるだろう。

 

本作ならではの特筆する点はこれといってない素朴且つ地味な内容ながらも、実際にクリアを目指すとなるとそれなりに歯応えのある内容となっている。

当時風のプラットフォーマーが好きという方は、地球に優しいテーマも込められた本作「SubOcto」を一度お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) .0

 

良い点

  • 80年代テイストのシンプルな2Dプラットフォーマー
  • 左右移動とジャンプだけの簡単操作方式
  • 自分の腕前に合わせて、難易度を4種類から選択が可能

 

惜しい点

  • 全編が短い事に起因してか、ステージセレクトやコンティニュー機能が一切ない
  • ゲームモードは1つのみで、マルチプレイに非対応
  • 環境設定/オプション機能が搭載されていない

 

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