8番のりば(Nintendo Switch版)- プレイ後の感想と作品紹介【レビュー】

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©KOTAKE CREATE Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.

 

基本情報

 

タイトル 8番のりば
対応機種 Steam,Nintendo Switch,PlayStation4|5
販売 KOTAKE CREATE(Steam版),PLAYISM(Switch版,PS4|5版)
開発 KOTAKE CREATE
発売日 2023年5月31日(Steam版),2024年11月28日(Switch版,PS4|5版)
対応言語 日本語, 英語, フランス語, イタリア語, ドイツ語, スペイン語, ポルトガル語, 韓国語, 中国語 (簡体字), 中国語 (繁体字)
備考 CEROレーティング:B(12歳以上対象)(暴力,恐怖)
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作品概要

 

「8番のりば」はKOTAKE CREATE開発、販売によるゲーム作品。

本作は一人称視点で展開する短編ウォーキングシミュレーター。異変を回避しながら走行中の列車内を先頭車両を目指して移動、最終的に無事に下車する事がゲームの目的となる。

 

2023年のSteam版リリース以来、Youtubeを介した多数のゲーム実況者による動画配信を通じて大ヒットとなった「8番出口」の続編に位置付けされる作品で、今回もPLAYISMパブリッシングで家庭用版が登場。対応機種はNintendoSwitch、及びPlayStation4,5。各種移植版では、ゲーム内の広告内容が架空のものに差し替えられているなどの細かな修正点が確認できる。

 

リンク:KOTAKE CREATE(X(Twitter))

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン メニュー項目の選択
Lスティック 移動(左右のみ)
Lボタン 走る
ZLボタン 走る
-ボタン メニューを開く/閉じる

 

JOY-CON(右)
Rスティック カメラ操作
Aボタン ドアを開ける/走る
Bボタン ドアを開ける/走る
Yボタン 走る
Xボタン 走る
Rボタン 走る
ZRボタン 走る
+ボタン ポーズメニュー

基本操作は前作とほぼ変わらないが舞台の仕様の変化に伴い、A及びBボタンに「ドアを開ける」操作が加わっている。このアクションの機能については後述。

 

ゲームの進め方

「8番出口」同様、ゲーム起動後はタイトル画面も介さずにシームレスにゲームが開始される。

今作での目的は、延々と走行する列車内を先頭車両に向けて徒歩で移動、終着駅での停車時に下車することだ。

列車内では車両移動中に、不規則で多様な形での異変が発生する。これらを正しく回避した上で、次の車両へと移ることができれば下車に向けて一歩前進したことになる。

 

「8番のりば」の基本ルール

 

本作の基本ルールは以下の3つ。

●電光掲示板を確認する

●異変を確認後、安全に回避する

●ドアを開いて車両を移動、「八番」駅で下車する

 

ゲームの舞台となる列車内において、後続車両に続くドアは一切開くことはない。そのため「8番出口」とは異なり、今作では「異変を確認したら戻る」という手段を使うことができない仕様になっている。

 

電光掲示板と停車駅案内図

現在地を表す手がかりとなるのが、車両内両側の扉上部に備え付けられている電光掲示板。ゲーム内では次の停車駅を示す役割を担ってはいるが、走行中の列車は実際に表示された各駅で停車の挙動を取ることはない。

掲示板に表示される駅名は1つ辺りの車列エリアに該当しており、異変を回避した上で次の車両に移ることができた場合は1つ先の駅(実質上の現在地に該当)が表示されるという仕組みだ。

次は 零山(L0)と表示される車列エリアを起点に、各エリア毎に掲示板上部の路線図に沿って「零山」「一ヶ崎」「二ノ塚」…と続き、最後の「八番」の異変を突破して車両を移動すると晴れてゴールとなる。

 

万一、現在いるエリアで発生した異変の回避に失敗した場合、再び零山が表示された車列からのチャレンジとなってしまう。

 

また、電光掲示板の特殊なパターンとして、異変の内容によってはそれを回避するためのヒントが表示されることもある。

車両を移った直後は、直近の表示を確認するクセをつけておこう。

 

車両を移動する

車両と車両を繋ぐ扉をくぐることで次のエリアへと進むことができる。今作では列車から脱出する方法を求めて、これらの扉を通じて先頭方向を目指し車両を移動していく。

基本的にゲームの進行は一方通行で展開するため、一度くぐった扉はその時点で閉じられる。後方へと戻ることができない。

 

また、この扉は発生中の異変を解決しない限り開かない場合もある。

特に上画像のような注意書きの張り紙がある場合は、現在の車両内に何らかの異変が発生している証拠。発見することで異変は解消されると共に、扉が開いて先に進めるようになる。

ピクトグラムの動作が示しているように、隅から隅まで注視してみることで何かが見えるはず―

 

プレイ後の感想

前作「8番出口」の舞台が駅であったならば次回作はきっと電車だろう、というユーザーの期待にそのまま直球で答えてきた続編「8番のりば」。

駅の連絡通路内というロケーションや異変の内容も含めて、比較的「静」の印象が強かった「8番出口」に比べ、今作「8番のりば」は「動」とでも言うべき対照的な雰囲気で、その舞台も現在進行形で走行する列車内へと一転。

凡そのコンセプトは二作間で共通としつつ、今作ではゲームの基本的なルールが”異変(間違い)探し”から”異変回避”になっているのが大きく異なるポイントだ。(※ただし一部の異変に関しては、探すのが目的となっているパターンもある)

 

そんな中、前作との繋がりをはっきりと感じさせる要素が、特徴的なワイシャツ姿にスマートフォンとカバンを持った中年男性―

「8番出口」において、延々とループする連絡通路で幾度もすれ違った人物で、ファンの間からは単に「おじさん」、「スマホおじさん」などの愛称で呼ばれているその人である。

彼自身は特別名称が公表されているわけではないものの、同シリーズを象徴する人気キャラクターで、「8番のりば」でも再出演を果たしていることによってその存在感を強く主張している。

 

前作に嵌ったというプレイヤーであれば、ティーザー動画公開の時点で「新たな異変を楽しめる」と、正式リリースを心待ちにしていた方も多い事だろう。今年4月にオリジナル先行リリースされている事から、中にはオリジナル版の内容を既に各種ゲーム配信動画等の媒体を通じて知っているという方もいるかもしれない。

ただし、今作における異変の在り方が前作ファン万人にとって歓迎されるものであるかどうかとなると、必ずしもそうであるとは言い切れないところだ。

一つのエリア毎にじっくりと間違い探しを楽しむ余裕が比較的多かった前作に比べ、今作に登場する異変はお化け屋敷のアトラクション的な大掛かりなものが目立つ印象。それに伴い、プレイヤーに直接的な恐怖をもたらすアグレッシブな内容のものが多いのが特徴になっている。

 

ただ、判断を誤るとスタート地点に戻されるという仕様は前作と同じだが、肝心の異変自体があからさまで対策さえしっかり出来ていれば回避自体は容易。そのため、恐怖演出に怯まない自信があるプレイヤーの場合、異変の回収含めて全体的な攻略難度は前作よりもむしろ容易と本編クリア後に感じる方も少なくはないはず。

ゲームボリューム自体は今作も非常にコンパクトで、初回プレイでも数十分~1時間程度あれば本編クリアは十分に可能だ。逆に前作を一通り遊んでいれば、このシリーズならではの性質がある程度透けて見える分、思いのほか早い段階でエンディングを迎えられるかもしれない。

 

なお、家庭用版リリースに伴い、同日11月28日には前作「8番出口」との2in1形式によるパッケージ版の販売が開始。これから始めてみようという方にはうってつけの製品であると同時に、ファンにとってはコレクターアイテムとしてもピッタリの一品だ。

大ヒットウォーキングシミュレーター「8番出口」の本家開発者COTAKE CREATE氏が贈る、正統続編タイトル「8番のりば」。この発売を期に前作と併せて、是非一度お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 8.0

 

良い点

  • 単純明快なゲームルールと数十分~1時間程度でクリア可能な適度なゲームボリューム
  • (Nintendo Switch版)他機種版に比べて若干見劣りはするものの、オリジナルに忠実なグラフィックとポータブルモードでも比較的滑らかな挙動を再現
  • 試し易いワンコインの低価格設定

 

惜しい点

  • ファーストパーソン形式の3Dゲームにつき、画面酔い体質を持つプレイヤーは若干注意が必要(※本作は比較的負担は少な目)
  • 恐怖を引き起こすタイプの異変が増えており、演出含め人によっては強い忌避感が起こる場合も
  • 間違い探し中心だったゲーム性の前作と比べ、パニックホラー要素やパズル性の強い内容になっている

 

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