Parasite Pack(Nintendo Switch版)- プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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© 2022 Lowtek Games
© 2022 ラタライカゲームス

 

 

基本情報

 

タイトル Parasite Pack
対応機種 Nintendo Switch、他
販売 ラタライカゲームズ(Switch版)
開発 Lowtek Games
発売日 2022年7月8日(Switch版)
対応言語 日本語
備考 IARCレーティング:3+

※日本語非対応(ゲームプレイにおける影響は特になし)

「Flea!」と「Tapeworm Disco Puzzle」のカップリング収録タイトル。

Steamではどちらの作品も単品販売が行われているが、カップリング版の販売はなし。

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作品概要

 

「Parasite Pack」はスコットランドのインディースタジオLowtek Gamesが開発を手掛けるゲーム作品。日本においてのNintendo Switch版パブリッシャーはラタライカゲームスが担当する。

本作は同ディベロッパーによる「Flea!」と「Tapeworm Disco Puzzle」(以下、「Tapeworm DP」)の2タイトルをカップリング収録したオムニバスな内容となっている。

2作品共に8bitスタイルのクラシックスタイルのゲームデザインになっており、操作キャラクターが前者は蚤、後者はミミズとどちらも大変個性的だ。

 

リンク:Lowtek Games(Twitter)

リンク:ラタライカゲームス(日本版公式Twitter)

 

収録タイトル紹介

 

以下では、2本の収録作品をそれぞれタイトル画像と共に簡単に紹介。

Flea!

ノミを操作して、地底の王国を支配を企むモグラ軍団を追い払う2Dプラットフォーマー。

ホッピングアクションを上手く制御して、全60面を突破しよう。

 

Tapeworm Disco Puzzle

ミミズを操作する1画面型のパズルゲーム。全100面。ローカルによる2人協力プレイに対応。

ステートセーブ以外に、4桁のパスワードを使用したコンティニュー機能も搭載している。

 

操作方法

 

(Nintendo Switch版)

JOY-CON(左) Flea! Tapeworm DP
上下左右ボタン ノミの移動 ミミズの移動/延伸
Lスティック
Lボタン 巻き戻し 巻き戻し
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右) Flea! Tapeworm DP
Rスティック
Aボタン
Bボタン ジャンプの調節 後退
Yボタン 加速(※)/インタラクト 顔を出す穴の選択/巻き取り/ページ送り
Xボタン リスタート リスタート
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ゲーム開始、メニュー呼び出し

上記表は初期設定に準拠。キーコンフィグは各タイトルのセットアップメニュー左項目「Options…」から可能。やり方は以下の通り。

1.Action:Y、Back:Bなど各項目をアクティブ状態の時、Aボタンを押してキー設定モードに入る。

2.選んだ項目が点滅中に、割り振りたいボタンを押す。既に別のボタンが割り振られている場合は同時に反映される。

(キャンセルしたい場合は方向キーの左を押す)

 

【※タイトル切り替え時の注意】

2023年8月現在、タイトルを切り替える毎に、「Options…」メニュー確認時に「Yボタン」と「Bボタン」の操作項目にボタンが割り振られていない状態へと毎回反映されてしまうという不具合を確認している。

そのままの状態で「Start」を選んだ場合、上記2種類のアクションが使用できないままゲームが始まってしまうので、タイトルを切り替えた直後には、必ず「*Defaults」を押してキー設定の元に戻しておこう。

また、メニューではZRボタンを長押しすることで、各設定適用時のプレビューを確認可能。

 

ゲームシステム

 

オムニバス収録形式をとっている本作ということで、今回の記事は各見出し毎に両作品をそれぞれ紹介するという変則的な形となっていることをあらかじめご了承頂きたい。

 

Flea!

 

基本ルール

「Flea!」のゲームルールは、ノミを操作して各ステージの出口に辿り着くだけ、というとてもシンプルなもの。

プレイヤーが操作するノミは常時跳躍を繰り返す特性上、キーを一切触らない状態でも同じ高度を保ちつつピョンピョンと跳ね続ける。

操作アクションの1つであるジャンプ調節(Bボタンを小刻みに押す)を活用することで、かなり低い高度状態を維持する事が可能だが、多用すると指が疲れる元となるので要注意。

 

血液入りのボトル

ステージ内に落ちている血液入りのボトルは、5面毎に登場する巨大なノミを通じて残機へと還元することができる。

コンプリートによる特典は一切なく、無理に全部回収する必要はない。『1個辺り残機1つ分のアイテム』と割り切って、取れる範囲で取って行こう。

 

ボスバトル

本作では、10面到達毎にボスバトルが展開する。と言っても、プレイヤー側が攻撃に転じることは一切なく、ひたすら追跡を躱し続けるといった受け身がちな展開となっている。

後半になるほどステージ構造が次第に嫌らしくなってくるが、ジャンプの高度や慣性、Bボタン操作による調節を最大限に活用して、ボスの追跡を振り切りながら出口を目指そう。

 

Tapeworm Disco Puzzle

 

基本ルール

ミミズ(テープワーム)を操作して、各ステージの条件を満たすとクリアとなる。音符や血液入りボトルの全回収、自動で歩くノミを出口へと導く、などクリア条件はステージ毎に様々。

ただし、ミミズは基本的にステージ内を自由に動くことはできず、攻撃手段も持っていない。画面下部のパイプに空いた穴から頭を出して、画面上部に表示されている「最大延伸数」の範囲内で胴体を伸ばすことが、ミミズに唯一許されているアクションだ。

更にノミがいるステージでは、ノミが命を落とした場合もミスとなってしまうので注意。

 

頭を出す穴の選択

Yボタンでミミズが頭を出すパイプの穴を選ぶことができる。ステージ1の場合は、上画像のⒶとⒷの2箇所が候補となっている。

現在の穴では目当ての場所まで辿り着けない…、音符に届きそうで届かない…、そんな時には別の穴から試してみることで道が拓けるかも?

 

カセットテープ

ステージ内にはカセットテープが落ちている場合がある。

回収することで、ミミズ本体の「最大延伸可能数」を1つにつき5増やすことができる。

カセットテープが登場するステージの解法は、テープの活用自体が前提となっているので率先して回収しよう。

 

血液入りのボトル

「Flea!」に続き、「Tapeworm DP」でも血液入りのボトルが登場する。

音符やカセットテープと同じくステージ内要素の1つとなっているが、ノミでないと回収することができない

ミミズの身体を駆使して、ノミをボトルの場所まで上手く誘導しよう。

 

パスコード

 

ステージ開始前には、ステージ名とアルファベット4文字の「パスコード」が書かれたカセットテープのデモシーンが挿入される。

このパスコードをタイトル画面の「PASS」メニューで入力すると、そのステージからゲームを始めることができる。

今作にはステートセーブ&ロード機能がある分、”アナログ的コンティニューシステム”とも言えるパスコードの重要度はそんなに高くはないが、もしお気に入りのステージがあるのであれば、あらかじめ該当ステージのコードの控えを取っておくといいだろう。

 

ステートセーブ&ロードの使い方

 

本作では、ステートセーブ&ロード機能が搭載されているのだが、以下で機能使用の流れを補足しておく。

1:

各タイトルをプレイ中、任意のタイミングで+ボタンを2秒程度長押しすると、メニュー画面に切り替わる。

2:

左のメニュー項目からセーブしたい場合は「Save Staet…」、ロードしたい場合は「Load State…」をそれぞれ選択し、スロットを選んでAボタンで決定する。

上記の機能は各タイトルのトップメニューで存在こそ確認できるものの、使用方法に関する説明がゲーム内で不足しており、普通にプレイしていると気が付きにくい。

また、同メニュー上にある「Close Game」を選ぶことで、ゲームの終了も可能となっている。

 

プレイ後の感想

 

プラットフォーマーの「Flea!」とパズルの「Tapeworm Disco Puzzle」の2本を楽しめる、2in1タイトルだ。

内容的には8bit風を意識した見た目とゲーム性で、使用するボタンも操作内容もごくごくシンプル。英語ながらも、触ってる内に漠然と理解可能となっており、とっつき易さもある。

 

まず「Flea!」は、以前当ブログにて紹介した「バウンシングヒーロー」のような、自動でホッピングを繰り返すプラットフォーマーになっており、操作キャラクターであるノミのジャンプ高度調節は攻略上の最大の要となる。

調節はBボタンを押すことで行うが、場面によっては小刻みに押す必要があるため、指の疲労への原因となりがちだ。

 

各ステージに複数配置された血液の封入されたボトルは、1つにつき実質上の残機1つに該当する仕様になっている。順当に回収しながらクリアしていけば200、300を超える大台となるため、残機数で困ることはまずないだろう。

とはいえ、後半はかなりの高難易度になっているため、残機を使いつぶすつもりで挑まなければ突破は難しい。

 

もう一つの「Tapeworm DP」は、各ステージ毎に規定となるミミズ本体の長尺を目一杯活用して、ステージ内の音符を全て回収する、といったルールのパズルゲームだ。

こちらはアクション性自体は控え目で、『跳躍が常』といわんばかりのゲーム性である「Flea!」に比べると、比較的落ち着いてプレイすることができる。

ただし、全100面となる中盤以降では、自動で掘り進んでいくミミズを方向キーで誘導を行うものや、合わせ鏡のようにシンメトリー状に動く2匹のミミズを同時に操作する、といった工夫の凝られた高度なステージも見られる。

 

1ステージ辺りの所要時間はかなり短い両作品だが、ステージボリュームがかなり多く、ステートセーブ&ロード機能の搭載は大変に有難いところなのだが、この機能の使い方に関するフォローがゲーム内で少なく、直感的に使えないのは少し難に感じる部分だ。

この機能を使用するためのメニュー呼び出しは、上述した通り「ゲームプレイ中に+ボタンの長押し」で呼び出すことができるので、全面攻略を目指す上では是非活用しよう。

 

両作品はゲームデザインこそ異なるが、どちらもメインの舞台は地底世界になっており、もう一方の操作キャラがお互いのタイトルにゲスト的なポジションで出張している辺り、2タイトル間で世界観を共有している節がある。

 

双方間でゲームジャンルはかなり異なっているが、どちらのタイトルもそのシンプルなゲーム性により、とっつき易さは折り紙付き。一方だけと言わず是非両方をプレイしてみよう。

プラットフォーマーとパズルの1粒で2度おいしい2in1タイトル、「Parasite Pack」をお試しあれ。

 

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 6.5

 

良い点

  • プラットフォーマーとパズル、タイプが異なる2つのタイトルを1本で楽しめる
  • 2作品合計で計160面に渡るステージボリューム
  • 両タイトル共に、直感的な操作方式と控え目な難易度により、遊び易い

 

惜しい点

  • 日本語に対応していない(単に遊ぶ分にはそこまで困らないが、全体的にゲーム内の説明が不足している傾向にある)
  • ステートセーブ&ロード機能の使い方にまつわるゲーム内フォローが極めて少ない
  • タイトルを切り替える度に、メニュー内のキー設定が毎回正常に反映されない状態で適用されてしまう

 

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