沖縄ラッシュ(Okinawa Rush) ― プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©2021 No Gravity Games S.A. / PixelHeart

game developed by SOKAIKAN (C) 2019

 

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※各スクリーンショットはゲーム内オプションの「CRTフィルター」をオンの状態で撮影しています。予めご了承ください。

 

基本情報

 

タイトル 沖縄ラッシュ(Okinawa Rush)
対応機種 Steam/Nintendo Switch/PlayStation4/X-box ONE
販売 Sokaikan ltd(Steam),Pixel Heart(Switch)
開発 Sokaikan ltd
発売日 2021年10月22日(Steam版)/2021年10月28日(Switch版)
対応言語 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,ポルトガル語
備考 IARCレーティング:16+(激しい暴力)、ローカル2人同時プレイ対応

(ゲーム内環境設定で流血表現(作中表記は「ブラッド」)の切り替えが可能)

※No Gravity gamesのパートナーシップ終了に伴い、2023年10月を以てe-shopでのDL版取り扱いが一旦終了。

その後、Pixel Heartがパブリッシングを引き継いだことでストアにページが復活。再度購入が可能となった。

 

作品概要

 

「沖縄ラッシュ」(「Okinawa Rush」)はイギリスのゲームデベロッパーSokaikanが開発、及び販売を行うゲーム作品。

ゲーム内容はヒロ、シン、メイリンら武術の達人を操作して、各々の思惑を胸にブラックマンティス一族との死闘を繰り広げるステージクリア型のマーシャルアーツ2Dアクションゲームだ。

 

本作では制限時間内のステージ攻略がメインとなる「アーケード」、キャラクターの物語と成長システムに焦点を当てた「ストーリー」の2つのゲームモードがそれぞれ用意されている。

また、演出面ではキャラクター全体のサイズこそデフォルメされてはいるが、暴力・流血によるゴア表現(演出はオンオフの切り替えが可能)が特徴の1つともなっている。

 

Steam、GreenLightなどPCでのリリースを経て、本作はNintendo Switchなどの複数のゲームコンソールにも移植されており、移植版においては2023年10月を以てパートナーシップを終了したNo Gravity Gamesに代わり、同年11月よりPixel Heartがパブリッシングを担当している。

 

リンク:Sokaikan(X(Twitter))

リンク:4 Must-Haves from our catalog are back!(Pixel Heart official内)

 

ストーリー

 

(オープニングデモより再翻訳)

 

その昔…

沖縄の北西にある離島の地下深くで、闇の集団が不審な動きを見せていた…

 

一族の名はブラックマンティス。

刺客の忍者やモンスター戦士らを従えた、冷酷で気高い衰え知らずの組織だ。

彼ら一族の事を耳にした者はその名を口にすることはなく、

出くわした者は生きてその話をすることも叶わないという。

 

ブラックマンティスの狙いはただ一人。

沖縄の空手の達人にして、秘伝の修業により神通力を操ることが出来るという男― ヤシマ ヒロだ。

 

 

ヒロが持つとされる、代々の知恵が記された「真空気合」の秘伝書。

それは影の者にとっての垂涎の的でもある。

 

そして、その秘伝の技は沖縄に限らず、計り知れない破壊をもたらす脅威を持つとも伝えられていた―

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン 移動、(下ホールド入力で)インタラクト、(各コマンド操作については別項で紹介)
Lスティック 移動、他同上
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン ジャンプ(※)、キャンセル
Bボタン 攻撃(※)、決定
Yボタン
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズメニュー呼び出し

※上記の各ボタン設定は初期設定準拠

「沖縄ラッシュ」での操作は実質的な使用ボタンはごく少ないが、対戦格闘ゲームのように方向キーを組み合わせたボタン入力によるコマンド方式で技が多様に変化する。

キーコンフィグ項目にて「特技」ボタンを設定しておけば、攻撃とジャンプの同時押し効果を1つのボタンで補うことができるので忘れずに設定しておこう。

 

なお、システム操作的な面においては初期設定では”A:キャンセル、B:決定”のいわゆる海外仕様になっているので、必要ならばキー操作のコンフィグでやり易い操作に変えてしまおう。

ただしジャンプと攻撃の効果もそれぞれのボタンでセットになっているので、変更後はそこも併せて変わってしまう点には要注意。

 

初回起動時のセッティングについて

 

購入後の初回起動時、もしくは本体内に本作のセーブデータがない場合は、プロフィールのセッティングを行うところから始まる。

まずは使用言語を7言語の中から選択し、続いてプロフィール情報を入力。ゲーム内要素を象徴する各種アイテムに加え、世界各国の国旗(これがまたバリエーションが非常に多い)を表す国旗のアイコンの中からお気に入りのものを1つ選択、最後にプロフィール名を入力(アルファベットで4文字まで)して完了となる。

最初のプロフィール作成後、ゲーム起動時には基本的にこのプロフィールのセーブデータが適用される。他のプロフィールの作成、あるいはプロフィールの切り替えを行いたい場合は、ストーリーモードタイトル画面の 設定>セットアップ>プロファイルの選択から実行が可能だ。

 

キャラクター

 

操作キャラクターはアーケードモードではゲーム開始時に、ストーリーモードでは「STATUS」の「ステータスと道具をチェック」>「キャラを替える」からそれぞれ選択が可能。

 

名前 基本パラメーター 所有する形 備考

ヤシマ ヒロ

ライフ:10

精神:10

ディフェンス:8

スピード:9

スペシャル:9

糸東(しとう)流基本形一

ヤシマ

三戦(サンチン)

空手剛柔流制引戦(セイユンチン)

伝説の空手大師匠。真空気合空手の創始者だ。

ヤシマ シン

ライフ:10

精神:8

ディフェンス:10

スピード:4

スペシャル:7

(選択可能な形はいずれもヒロと同一) ヒロの弟。気功の調整方法と長寿に関心がある。

メイリン

ライフ:10

精神:9

ディフェンス:4

スピード:10

スペシャル:9

詠春拳

メイリンの扇技の形

シウ-リム-タオ

謎の過去を持つ、復讐を誓う最強のカンフーの達人

 

ストーリーモードにおける各キャラの基本パラメーターは各種修業や形の練習で得られるステータスアップを通すことで一定の範囲まで底上げすることができるが、ストーリーモードの各ステージチャレンジ上位の難易度や「DOJO」のロックマンバトルの挑戦に失敗した際、ペナルティとして逆に下がる場合がある。一旦減少したパラメーターは一時的な効果ではなく取り戻すまでの間そのままとなるので、修業や練習に再び挑んでボーナスの再獲得を狙ってみよう。

また、道着の色はゲーム内で購入できるアイテムの「染色」を使うことで各カラーへと変化するが、一度の染色毎に3キャラ共に色が統一されてしまうので気になるプレイヤーはその点をあらかじめ覚えておこう。

 

ゲームモード

 

「沖縄ラッシュ」では2タイプのゲームモードを搭載。両モード間の違いについては以下で詳しく解説。

 

アイテム 備考
アーケード キャラクターを1人選んでステージ1~5までを一気に進行するモード。クレジット数は3。ステージ中の大半の場面で時間制限有り
ストーリー 各キャラ毎のストーリーモードに加え、形の練習、道場のカスタマイズ、買い物など多様なゲーム要素を加えた専用モード。メインゲームモードプレイ時のクレジット数は3。

アーケードモードはステージ攻略のみにスポットを当てたゲームモードで、ストーリーモードはそこに加えてキャラクターの物語や成長要素などゲームシステムをより補強したゲームモードとなっている。どちらのモードもステージ構成自体に変化はないが、ゲーム的なボリュームとやり応えは後者の方が圧倒的に高い。

言語を日本語設定でプレイ中、ストーリーモードのタイトル画面では「Start」を示す項目が誤訳により「プロファイル」となっている。これを選んでゲームスタートだ。

なお、注釈がない限りは本記事では主にストーリーモードを中心にゲーム内の各要素について紹介していく。

 

アクション

 

「操作方法」の項目でも触れたように、本作のアクションは方向キーと攻撃ボタンの組み合わせによって多様な技へと変化する。コマンド自体はごく一部を除いてどのキャラも一律同じだが、各々が得意とする形や流派の違いで技の内容も大きく異なる。

以下では各コマンドと技の対応表をまとめてみた。ゲーム内の「move list」で確認可能なものの内、キャラによっては記載が抜け落ちている箇所についてもある程度こちらで補足を行ってはいるが、完全なものではないのでご了承頂きたい。

 

(※Nintendo Switch版準拠で解説)

(※:ジャンプ(初期設定ではAボタン) :攻撃(初期設定ではBボタン) コマンドとコマンドの間を「」で挟んであるものは、2つのコマンドを合間を一寸開けて入力)

 

基本動作

アイテム 共通
← / → 走る
←← / →→(素早く入力) ダッシュ
↓↑ スーパージャンプ
↓+ バックダッシュ、回避
(敵の攻撃に併せて)捌き(パリィ)
↓ホールド 武器を拾う、村人を助ける、座禅を組む(瞑想部屋)

ダッシュ

捌き(パリィ)

 

攻撃

入力 ヒロ シン メイリン
刻み突き 刻み突き 詠春拳パンチ
・● 逆突き 逆突き 正面日の字突き
●●● 三連コンボ 三連コンボ 三連コンボ
→+ 中段横突き(ガードブレイク) 中段横突き(ガードブレイク) 太極拳弓歩掌(ガードブレイク)
上段蹴り 上段蹴り 上段蹴り
ハイキック ハイキック ハイキック
下段蹴り 下段蹴り 下段蹴り
前蹴り 前蹴り 正面突き蹴り
●・● 回し蹴り ダッシュ横蹴り 打ち抜き蹴り
・●・ 両手横突き 両手横突き ステップパンチ

中段横突き(ガードブレイク)

ハイキック

ステップパンチ

 

掴み技(気絶中の相手に密着時、掴み状態になる)

入力 ヒロ シン メイリン
ひざ ひざ 強打
秒速アッパーカット 秒速アッパーカット 飛び膝蹴り
頭突き 頭突き 押し手
怒りのコンボ 怒りのコンボ 詠春拳コンボ
↓↓ ツームストーン ボディースロー サソリ蹴り(d.o.t)
(上記技でホールド中) 飛び上がる(怒りゲージ消費) 飛び上がる(怒りゲージ消費)
(ホールド中)Lスティックか方向キーを回すように入力 ジャイアントスイング(入力をやめると放り投げる) ジャイアントスイング(入力をやめると放り投げる) ジャイアントスイング(入力をやめると放り投げる)
反対方向に入力+ 投げる 投げる 投げる
(両脇に敵がいる状態で)↓ 両掴み 両掴み 両掴み

ジャイアントスイング

両掴み

サソリ蹴り(d.o.t.)

 

 

特技(一部の技では怒りゲージを1つ消費する)

入力 ヒロ シン メイリン
→→ 頭突き 頭突き 飛び膝蹴り
←→ 横蹴り 横蹴り 回転パンチ
↑↓ ライジングアッパー ライジングアッパー 放墜鐘
→→↓ ダッシュアッパー ダッシュアッパー 扇スライス切り
↓↑ 旋風脚 捻り突き 扇技ー渦巻き旋風
→+ 中段追突き 中段追突き 中段追突き
↓↘→ 火炎弾 火炎弾 扇を投げる
(空中で)↓↑ ファイアーアッパー ファイアーアッパー 軌道蹴り
大激怒 ↓↓ 真空気合 真空気合 抹殺
大激怒 ↓→ 超級火炎弾 超級火炎弾 大量の扇

火の玉の術

ファイアーアッパー

軌道蹴り

 

その他

アイテム 共通
をホールド後に離す (燭台、灯篭に)火をつける (メイリンで使用時の技名称は「太極拳・単鞭(タンビェン)」)

火をつけるアクションは普段は特に重要性はないが、ステージ内の特定のエリアから脱出する際など、ピンポイントで重要なアクションになる。武器を所持中は使えないので、アクションが必要な場合はA+Bの同時押しで武器を放棄しよう。

 

ゲームシステム

 

以下では全体的にシステムの多い「ストーリーモード」を中心に各ゲームシステムを紹介していこう。

 

プロローグ

ストーリーモードでは物語の導入編となるプロローグパートを3種の開始地点から自由に選んでプレイすることができる。

 

プロローグの主要パートとなる「エリクサー(霊薬)クエスト」ではブラックマンティス軍団との戦いで負傷したヒロを癒すため、彼の妻であるアユミを操作して治療薬の材料となる薬草、ショウガ、キノコの3種類の材料の採取、調合を行うことが目的となる。

ステージ内容は基本操作を学べるチュートリアル的な構成となっている一方でクリア評価システムも密かに搭載されており、高評価でクリアするとステータスにボーナスが入る。1度はプレイしておこう。

 

各ステージへの挑戦

クリア済みのステージの範囲内で開始ステージを自由に選ぶことが可能。また、ステージ選択時には難易度を14段階から選ぶことができる。(ただし、プロローグの各項目からゲームパートを開始した場合はこの機能は作用しない)

攻略状況によって、クリア時にステージ別で評価判定が行われる(評価はD、D+、C、C+、B、B+、A、A+、S、S★の10段階)。基本的には高いコンボ数やクリアタイムが評価の基準となるので、より良い評価を目指して挑戦してみよう。高判定狙いを目的に挑んでみると、意外とステージ1が鬼門に…?

帯の色について

基本衣装が道着のヒロやシンを使用時に白帯~黒帯のいずれかの難易度で本編をプレイすると、帯の色が対応した難易度のものに変化する。

難易度による違いは残機数、アイテムの配置、敵の耐久度や攻撃力の性能などに影響が表れる。また、黒帯より上の難易度ではアーケードモード同様、区間ごとに時間制限が設けられるようになる。村民の救出やチェックポイントの通過などでわずかに残り時間を伸ばすことが可能だ。

 

 

道場

「DOJO」の項目では技、スピードの特訓や形の練習などを行うことができる。選択項目は以下の通り。

訓練:技、攻撃、スピードそれぞれの特訓、及び形の練習が可能

戦う:ロックマン(ステージ1のボス)との1vs1のCPUバトルや、大群の忍者を相手にしたサバイバルモードをプレイできる。(各種ステージへのチャレンジ時に最後に選んだ難易度がそのまま反映される)

道場を改良する:商人から購入した装飾品の設置が可能

すべてのデータを削除する:ボタンホールド(初期設定ではB)で全データを初期化する

練習用のサンドバッグやダミーらは達人たちが特訓終了時に自分たちの技で勢い余って破壊してしまうことがあるので、その際は買い物で新しいものを購入しよう。

 

行商人

「SHOP」では行商人を通して道場に設置する装飾品やパラメーターがランダムにアップするネックレスなどのアイテムを購入可能。本作の通貨はGoldで、ストーリーモードをプレイして獲得したスコアの数値がそのまま反映される。

また「スペシャルリクエスト」を選んで注文を取り付けると、稀少なアイテムを取り寄せてもらえることがある(1回500Gold)。この注文は一度でも対象アイテムが棚に並べば購入の有無を問わずそこで終了となり、次回注文時にはまた料金がかかってしまう。

染色、装飾品、ネックレスなど項目が用途に合わせて分かれているのでリクエスト内容はある程度絞ることができるが、次回訪問時に狙いのものがピンポイントで並ぶとは限らないのであらかじめ大量のお金を持った上で何度もリクエストしてみよう。

 

ステータス確認

「STATUS」の項目で行えるのは道場に設置している装飾品や各訓練の高評価報酬などで得られるボーナス効果を含めたステータス状態や、所有しているネックレスの付け替えや性能の確認など。

ストーリーモードの各ステージに挑む上でもここでのセッティングはかなり重要だ。

インフォメーション:各パラメーターアイコンの効果説明

新規更新する:ネックレスの変更や確認(ネックレスを1つ以上所有している場合にのみ表示)

キャラを変える:使用キャラクターの変更

形の訓練:選択中のキャラの流派毎の形の訓練を実施(「DOJO」で選択可能なものと同じ)

 

道場の装飾

行商人から購入した装飾品は、道場に設置することができる。3×3の棚に自由に組み合わせて並べることができるが、設置ごとにステータスボーナスを獲得。配置とボーナスの関係については一定の法則性がある。

道場に設置できる装飾品についての解説はゲーム内ヘルプとして「STATUS INFO」の項目から確認できるのだが、本来2ページに渡って確認できるこのヘルプが、日本語設定でのプレイ時にはページの切り替えボタン自体が表示されずに選択できないため、その箇所の説明がバッサリ抜け落ちている。

以下で、上記該当箇所の翻訳文を掲載。

 

アイテム:
道場の編集モードを使用する際に得られる風水ボーナス:
3つのアイテムを続けて配置すると、独自のトータルボーナスが付与されます。
例:3つの盆栽を一緒にすると+3HPが作成されます
発見する他の組み合わせや、行商人で見つけることができるユニークな骨董品もあります。
これらのアイテムのいくつかは、通常トレーニングだけで達成できる数値を超えてステータスを上昇させます。

 

特に重要な点は、「道場の装飾品は並べ方による相性が存在し、獲得可能なボーナス値の変動が大きい」という点で、同じ種類を同じ数設置していても並べ方ひとつで効果が全く変わってしまう。

商人からの購入で装飾品が貯まってきたら、試行錯誤して自分ならではのベストな配置を目指してみるのも面白い。

 

アイテム

各ゲームモードプレイ中、ステージでは木箱やツボの破壊などを通して各種アイテムを獲得することができる。

基本的に黄金の彫刻類はスコアアップ、果物や寿司、沖縄そばなどの食べ物類はライフptの回復、栄養ドリンク類は怒りゲージをそれぞれ一定数増加といった効果を持つ。

いずれも可能な限り回収しておきたいところだが、敵が撒いて壁や地面に刺さった撒菱(まきびし)は唯一ダメージアイテムとなっているので、これだけは触れないように気を付けよう。

上記とは別に、エンディングの結果に関わるキーアイテムも存在する。いずれも秘密の部屋に隠されているが、中には特定のキャラクターでプレイしないと出現しないものも。

 

武器

落ちている武器の前で↓キーをホールド操作することで拾って装備することができる。装備後に任意で手放したい場合はABを同時に押すことで、正面前方へと放り投げる。

装着可能な武器は刀、棒、ヌンチャクの3種類。どれも単体で高い威力を持つが、武器の耐久ゲージが0になった時点で壊れてしまう。

また、これらの武器に加えて、敵が投げて地面に刺さった手裏剣も↓キーホールド操作で拾って投げることができる(装着はできず、その場で投げる)。

 

ゲーム内要素の補足

 

ゲーム内でフォローされていない要素が多数存在する。以下ではその一部を紹介。

 

隠し通路/隠し部屋

特定のポイントの岩壁に空気が漏れている場所が見つかることがある。各種技を命中させることで破壊が可能で、崩れて丸く窪んだ壁面を通れば反対側へと抜けることができる。

通路の奥で発見できるのは武器を捧げものにすることでボーナスアイテムを獲得可能な岩窟像や、瞑想部屋(瞑想については後述)などが設けられていることが多い。岩壁から覗くサインを見逃さないように。

 

破壊できる背景オブジェクト

背景の一部は急降下(空中時やジャンプ直後に↓)など特定のアクションで破壊することが可能で、中からGoldや回復アイテムが出現することが多い。

具体的にはステージ3やステージ5の主に屋内に設置された各種小物などがその対象だ。

 

供え物

残機を供え物にすることで、引き換えにボーナスアイテムを獲得できる。やり方はチェックポイントの前に立ち、↑ボタンをしばらく押すだけだ。

長押しを続けることで残り1機になるまで延々と注ぎ続けるが、残機を失うというリスキーなアクションなので捧げすぎに要注意。

 

瞑想

隠し部屋の中には瞑想を行える部屋が存在する。

部屋に中央に置かれた燭台に点火アクション(ホールド後に離す)で火をつけた後に台座の近くで↓キーをしばらく押すとキャラクターが座禅を開始、しばらく瞑想状態に入る。

キャラの頭上に靄のようなものが浮かんだ後に任意のボタンを押すと瞑想が完了。派手なエフェクトの発生と共にキャラが覚醒状態となり、敵の動きがスロー状態になるなどの効果がおよそ1分間継続する。

 

瞑想部屋も含め、隠し部屋の特徴は意味深な石像が設置されていたり、祭壇の真ん中に燭台が置いてあるなど、「ここには何かある」とプレイヤーに思わせる内装となっているので、発見の際には利用してみよう。

 

エンディングについて

 

本作ではマルチエンディング方式を採用しており、ストーリーモードの進め方によって各キャラクター毎に3種類のエンディングへと分岐する。

特に考え無しにプレイしているとバッドエンド直行となるが、特定の条件を満たした上で最終ボスを倒すと…?

バッドエンディング回避となる最初のポイントは5つの宝石を集めているか否か。

宝石は各ステージボスが持っているが、確定で入手可能なステージ3を除くと普通に撃退してもドロップせず、その倒し方がポイントとなる。

ハイキックやアッパーカットなど”上に伸びるタイプの技”でとどめを狙った後、倒れたボスを踏み付けてみよう。

 

体験版について

 

Nintendo Switchで購入しようか迷っている、という方にはe-shopにて別途、体験版を試してみるのも良いだろう。

体験版では基本的なオプション設定を製品版同様にそのまま利用可能で、プロローグ全編、ステージ1全編、体験版だけの特別モード「マスターチャレンジ」の3種類のモードが用意されている。

しっかりとゲームの雰囲気と手ごたえを味わえる内容となっているので、本編購入前の判断材料としても最適だ。

 

以前はe-shopからダウンロード可能だった本作の体験版だが、ライセンス終了に伴いパブリッシャーがNo Gravity Gamesではなくなった関係で、現在は配信終了となっている。

既に入手済みで、もしも手元に残しておきたいという方は、誤って削除してしまわないようにご注意頂きたい。

 

プレイ後の感想

「沖縄ラッシュ」は90年代のディープなタイトルとして知られる「ファーストサムライ」のような味わいを持った、16bit風のステージクリア型サイドアクションゲーム。

“西洋的解釈の東洋風アクション”という1カテゴリは、それだけでカルトなゲームファンの心を掴むのにもってこいな題材だ。

 

武術の達人達を操作し、超人的な技や跳躍力を駆使してステージを縦横無尽に駆け回る本作独特のゲームテンポはスピード感に溢れており、並み居る敵を簡単なコマンド入力の多彩な技でバッタバッタと蹴散らしていく快感は筆舌に尽くしがたい。

ストーリー中、随所に挿入される洋画のように展開するカットシーンも作中の雰囲気を盛り上げてくれる。

 

2つのモード共々5ステージから成るメインゲームパートは残機+クレジット制である一方、道中では至る所に1UPアイテムが隠されており、ある程度アクションゲームの経験があるプレイヤーならば残機についてはさほど気にすることはない(丁寧に回収していけばむしろ余るくらいにはあちこちに隠されている)。

翻訳精度については、ストーリーパートこそさほど違和感なくローカライズが行われているものの、反面システム部分においては重要な箇所にいくつか誤訳が見られたり、操作説明の項目でごく一部テキストやアイコンが文字化けか何かの影響で正しく表示されない(具体的にはその箇所だけ消えている)場面があるといった不安定な部分が見られる。

上でも触れているが、日本語設定時の「STATUS INFO」の一部テキストの抜け落ちに至っては本来のテキストを知りたい場合、言語をオリジナルとなる英語設定と交互に切り替えて見比べるなどしつつプレイヤー側で別途補足するしかない。

 

ゲーム全編の所要時間は1周プレイ辺りおよそ1時間半程度。ここに併せてストーリーモードでは多方面でやりこみ要素が用意されているが、むやみやたらにボリュームがあるわけではなく良い塩梅の規模に収まっている点は好感触。

後半に進むに連れて、忍者を中心にブラックマンティス一族の刺客の攻撃は一層激しさを増していくが、それを迎え撃とうと自然とこちらの攻撃も激化する内に、気づけば熱中の余りボタン連打気味なプレイになっていることもしばしば。くれぐれも腱鞘炎には要注意だ。

 

ローカライズ面に少々不安定な箇所が見られるが若干惜しまれる点ながらも、肝心のゲーム部分はその懸念点を打ち消す面白さとポテンシャルを持っており、多彩な技が産み出すアクションのスピード感と大量の敵を相手に立ち回る爽快感に溢れた本作は、操作していて実に気持ちがいい。

東洋を題材にしたこの手のアクションゲームは筆者が個人的に特に好きなジャンルだが、ゲーム作品全体を通して見た場合はまだまだタイトル数が稀少で残念な限り。今後、本作のような作風の後継作がどんどん出ることを願って止まない。

 

“オリエンタル”や”バイオレンス”要素が色濃い2Dアクションは大好物、という方には迷いなく本作「沖縄ラッシュ」はおススメのタイトルだ。

上記の要素が嗜好にガッチリと嵌る、というアクションゲームファンは、是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 8.0

 

良い点

  • ブラックマンティス軍団を相手に、達人たちの技が飛び交う爽快感満点のアクション
  • 簡単コマンド入力により、多彩に変化する技の数々
  • ストーリーモードでの各ステージはクリア後、幅の広い難易度から自由に選んで挑戦が可能

 

惜しい点

  • ゲームシステムにまつわるローカライズにおいて一部、テキストの誤訳や不完全な箇所があり、混乱する要因となっている
  • 作中ゲーム要素の大半が「ストーリーモード」に全て詰まっているためか、本作もう1つのモードである「アーケードモード」の影が薄い
  • 不明な仕様についてはマニュアルやヘルプによる公式側のフォローがないため、別途プレイヤー側で調べる必要がある

 

 

 

ステージ紹介

 

STAGE 1

ステージボス:ロックマン

ヤシマの家に戻った。だが何だあれは?

そこの陰に何かが潜んでいる…

予感は的中するのか?

 

STAGE 2

ステージボス:樹木子(じゅぼっこ)

川沿いの土手を通り、そして滝を過ぎ伝説の精霊の森へ行くのだ。

ここで目撃されたインプのような空飛ぶ怪獣に気をつけろ。

 

STAGE 3

ステージボス:カンフー堕落師ウォング・シュウエン・ジンウ

この村はマンティスキングによって呪いをかけられた。

降りかかる闇を払いのけ残りの生存者を助ける方法をみつけよう!

 

STAGE 4

ステージボス:鬼ボス

船に乗り秘密の島に行くのだ。

そして立て続けに起こる悪夢に打ち勝つのだ!

どうやら夕食に招待されたようだが、本日のスペシャルを食べる食欲はあるかな?

 

STAGE 5

ステージボス:マンティスキング

地下深くは 不吉な謎を持つ秘密の忍者の隠れ家だ。

忍者たちは何を作っているのか また隕石の秘密は何か?

悪の一族を完全に止める時が来た

 

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