©TAITO CORPORATION 1987,2019 All Rights Reserved.
©NatsumeAtari Inc. / Tengo Project
基本情報
タイトル | THE NINJA WARRIORS ONCE AGAIN(ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン) |
対応機種 | PlayStation4/Nintendo Switch |
販売 | TAITO |
開発 | NatsumeAtari(Tengo Project) |
発売日 | 2019年7月15日(二機種共) |
対応言語 | 日本語,韓国語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),英語 |
備考 | CEROレーティング:B(12歳以上対象)(セクシャル、暴力) |
作品概要
「THE NINJA WARRIORS ONCEAGAIN」(ザ・ニンジャウォーリアーズ ワンスアゲイン。以下「~ワンスアゲイン」)はタイトーが販売するゲーム作品。
指導者マルク率いる革命軍が投入した人型兵器を操り、独裁者バングラーの暗殺任務を遂行するベルトスクロール方式のアクションゲームだ。
開発を手掛けるのはファミリーコンピュータ時代から株式会社ナツメ名義で職人的な品質を持つゲーム作品を手掛けてきたことで知られるナツメアタリ。
1994年にタイトーよりスーパーファミコンで発売されたベルトアクション「THE NINJA WARRIORS AGAIN」(ザ・ニンジャウォーリアーズアゲイン。以下「~アゲイン」)をオリジナル版とし、当時の開発担当で現ナツメアタリの現役スタッフが結集したチームTengo Projectにより手掛けられたセルフリメイク作が本作「~ワンスアゲイン」となる。
ナツメアタリスタッフによる過去作のセルフリメイク、且つTengo Projectが携わった作品としては「ワイルドガンズ リローデッド」に続く2作目で、プレイステーション4とNIntendo Switchの2機種で2019年にリリース。
オリジナル版となるスーパーファミコン版をベースに、画面のワイド化やグラフィックを近代向けにリファイン、更には新アクションや新キャラクターの追加に加えて2人同時プレイ対応化などさまざまなパワーアップを果たし、アクションゲームとしてより完成度を高めた一作となった。
リンク:公式サイト(ナツメアタリ内)
操作方法
(※PlayStation4版)
DUALSHOCK 4 | |
---|---|
十字キー/Lスティック | 左右移動(※RAIDEN使用時のみ、アクションが前身/後退となる) |
□ボタン | 攻撃/(長押し中)ガード |
×ボタン | ジャンプ(※NINJA使用時、長押しで一定時間ホバー) |
〇ボタン | ボンバー攻撃(※バッテリーゲージMAX時のみ使用可能) |
△ボタン | |
OPTIONボタン | ポーズ(メニュー呼び出し) |
アクションについて
オリジナル版である「~アゲイン」に比べ「~ワンスアゲイン」では既存3体の各キャラクターに新たなアクションが追加され、それに伴い技もより多彩になった。
□ボタンでは基本的な攻撃を繰り出せるが、↑方向と同時に入力するとチャージアタック(※バッテリーゲージを少量消費)へと切り替えることができる。
地上にいる時は勿論、空中での攻撃時や連続攻撃のフィニッシュ技発動直前など使用時の状況毎に技は変化するので、ゲージが余っていれば積極的に使用して、効率的なダメージを叩き出す研究をしてみるのも一興。
また、プレイに慣れていない内は意外と忘れがちなのがガード操作の存在だ。攻撃ボタンに該当する□ボタンを押しっぱなしにすることで発動し、ガード中は一部の攻撃を防ぐことが可能となる。
ライフゲージが一度でも尽きれば即ゲームオーバーとなる本作では、生きのびる上での重要なテクニックなので使いどころでは積極的に使って行きたい。
プレイ中は画面下部のバッテリーゲージが自動で少しずつチャージされる。
このゲージは各特殊技の使用(地上、及び空中で上キー入力+×ボタンで発動)に一定量消費したり、フルチャージ状態で全体を迎撃可能なボンバー攻撃を行う事が可能になるものだが、こちらがダウンした場合ゲージが0状態へと初期化されてしまうので要注意。
必要以上のバッテリーゲージの温存は本作ではあまり意味がないので、迷うくらいなら使えるタイミングでガンガン使って行こう。
登場キャラクター
出撃前に5人の操作キャラクターから1人を選んでプレイ開始。
初期に選択可能なのはKUNOICHI、NINJA、KAMAITACHIの3人で、残り2体の追加キャラであるYAKSHAとRAIDENはシングルプレイモードをオールクリアする度に1体ずつ解放されてゆく。
KUNOICHI | 攻守とスピード両面で平均的な能力をもった扱いやすいキャラ。前方/後方ジャンプから敵の背後へと容易に回り込めるのが強みの1つ。 |
---|---|
NINJA | ヌンチャクや掴み投げでの攻撃を得意としており攻撃力が高め。反面、跳躍は不得手とやや操作にクセがある。 |
KAMAITACHI | しゃがみ状態からの軽やかな移動が可能、両腕のブレードを使ったスピーディな攻撃が特徴。 |
YAKSHA | 伸縮自在なフレキシブルアームでリーチの長いトリッキーな攻撃が可能。ただし操作のクセが非常に強い。 |
RAIDEN | 全身装甲の巨体がウリなキャラクター。人型状態のクラッシャー、飛行可能な巨大機銃状態のブラスターの2つのモードを使い分けて戦う事ができる。 |
5体ともそれぞれ全く異なる特徴と操作感を持っており、そのいずれもがキャラクター操作への理解と攻略の楽しさへとそのまま繋がっている。是非自分に合ったキャラクターを見つけてやり込んでみて欲しい。
ゲームの特徴
「~ワンスアゲイン」の基本ゲームシステムはワンライン方式のベルトスクロールアクション。このタイプのゲームには珍しくライン移動の概念がないため、敵との戦いは自然と平面的なものに限定される。
ゲームルールはステージ左方から右方向へスクロールが停止するまでの一定区間を徒歩で移動、スクロールが停止する各ポイントでは決まった敵グループが出現するのでこれらを全滅する事で再び右方向へ移動、といった流れを繰り返しながらステージ終点で出現するボスを倒せばステージクリアとなる。
オリジナル版の「~アゲイン」とは違って、スコアシステムを排除した上でタイムアタックに特化したゲームシステムとなった「ワンスアゲイン」では敵を倒す事によるスコア稼ぎは実質意味を成さない。このため、なるべくステージは素早く進めたいところ。
オリジナル版である「~アゲイン」ではステージ毎に制限時間が設けられていたが、「~ワンスアゲイン」ではクリアまでのタイムの測定を行うものへとタイマーそのものの用途が変更されている。
スピードクリアによる特典は実績関連以外では特にないが、より短いタイムでの効率的クリアを目指して繰り返し挑戦してみよう。
プレイ後の感想
アクションゲームとして確かな完成度を誇るも出荷数があまり多くなかったのか、「~アゲイン」は後にスーパーファミコンアクションゲームの中でも屈指のレアソフトの1つとして数えられることとなり、長年復刻移植の機会に恵まれなかったが今作「~ワンスアゲイン」の登場で近代ハードでの体験が可能となり、大きく注目を浴びる機会を得ることとなった。
原作アーケードゲーム「ザ・ニンジャウォーリアーズ」は同社「ダライアス」でも話題を呼んだ3画面仕様の大迫力な大型筐体とサウンドを担当したZUNTATAの影響が特に大きく、強い印象を放つ一作としてコアなファンから人気を呼ぶタイトル。
そのタイトルを受け継いだタイトルとしてはテイストが大幅に異なる作品となった「~アゲイン」だが、アクションゲームとしての面白さは決して劣ることはない。
オリジナル版スタッフ完全監修の下、新アクションが追加されたことで深みを増したゲーム部分や、一部リデザインされたキャラクターを含めてより緻密になったドットグラフィック、原曲のイメージを損なう事なくマイルドに聴きやすくなった新アレンジBGMなど「~アゲイン」の良い部分はそのまま残しつつ、新要素をもってより遊び応えと完成度を高めた「~ワンスアゲイン」は理想的なリメイク作として現代に復活を果たしたと言える。
独裁支配を企むバングラー軍と革命側が秘密裏に用意した最終兵器が織りなすハードコアなストーリーと救済の無い非業なエンディング展開― タイトー作品らしさが滲み出る作中のテイストも注目ポイントの1つだ。
今作で初めて「~アゲイン」に触れる方にはベルトアクションとしての確かな手ごたえと面白さを、「~アゲイン」経験者には数々の追加要素で新鮮な気持ちでのプレイをそれぞれ提供してくれる。
良好な操作感と敵をなぎ倒していく爽快感も手伝い、プレイすればするほど上達を実感できる絶妙なバランスとなっているので、2Dアクションやベルトアクションゲームファンならば必見の1本。是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 9.0 |
---|
良い点
- アクションゲームとの相性がバッチリなハードコアなストーリーと近未来感溢れる舞台設定
- 触り心地の良い操作感、多数の敵をなぎ倒す爽快感がベルトアクションとして確かな完成度に仕上げている
- 2体の追加キャラやオリジナル版&前作のBGMが使用可能など、旧作ファンには嬉しい新要素が盛り込まれている
惜しい点
- コンティニューの制限こそないが、基本的に何度かプレイを通さないと難易度は高めに映る
- ゲーム内容がタイムアタックに特化したシステムに限定されており、オリジナル版にあったスコアシステムがないのは少々寂しく感じる
- 作中BGMはノリの良い曲が多く、それ故に別途ゲーム内で利用可能なサウンドテスト機能が欲しかった
ステージ紹介
「~ワンスアゲイン」のゲームの舞台はオリジナル版と同じ計8ステージ。バングラーが率いる強力な兵達と兵器群が待ち受けている。
ステージ構成に関しては概ね違いはないがリメイクにあたってグラフィックが全体的に刷新されているので、オリジナル版を所有しているプレイヤーは双方で見比べてみるのも面白いだろう。
本稿の最後に、全8ステージをスクリーンショットと簡単な説明で紹介していこう。
(※以下はゲーム本編のネタバレを含む内容となっています。ご注意下さい。)
STAGE 1
オフィス街を通って空港へと抜けるファーストステージ。
本作ではGOの指示が画面上に出た際、画面スクロールせずにその場で留まっていると画面両端から援軍が絶え間なく出現するので、さっさと進んでしまおう。
BOSS:ギガント
巨体から繰り出されるかかと落としや三段攻撃、ショルダースルーは痛烈。最初のステージのボスからいきなりの強敵となるが、ガードを駆使して後の先を狙ってみよう。
STAGE 2
戦車が止められた兵器庫を抜けて下水道へと潜入。後半に登場する道を阻む巨大なファンは、回転が止まった時を狙って素早く抜けていきたい。
BOSS:チェンソーブル
名前通りの見た目で巨大なチェーンソーを駆使しての戦闘スタイル。隙は比較的大きいので上手くかわして着実に攻撃を加えていきたい。
STAGE 3
荒れた地下鉄線からショッピングモールへ。
ここから敵のバリエーションがグッと増え始めるが、空中からこちらに目掛けて機銃射撃を行うドローンの”3SVO II”は撃ち落としにくく厄介。混戦時は早めに倒しておきたい相手だ。
BOSS:幻幽鬼やもり
光学迷彩を駆使して姿を背景に同化させる能力をもつ。壁に張り付いての移動を見せた際は炸裂弾をばら撒いてくるので要注意。
STAGE 4
駐車場の路地からオフィスへと展開していくステージ。人型ロボットの”ゴーレム”は掴み技以外の真正面からの攻撃を悉く防いでしまう。
対処法としては敵の身体を投げつける、もしくはチャージアタック等の方法が有効打となる。
BOSS:シルバーマン
画面上部の段差と地上を往復。接近時には杖を振り被っての近接攻撃を行う。段差へ飛び上がった後、衛星からのレーザー掃射攻撃を行うことがある。
STAGE 5
港からオフィス下層、中層へと順に進んでいく。ステージ前半のエレベーター前では1面ボスのギガントが中ボスとして登場。
耐久度も含めて強さは相変わらずとなっているが、余計なダメージを軽減するためにもスマートに倒したい。
BOSS:十兵衛
正面一直線への跳び蹴りや高速移動、足元3箇所から火柱を召喚するなど多彩な攻撃を見せる難敵。迂闊に近づくと投げ攻撃を喰らう点も厄介。
STAGE 6
赤絨毯の廊下が印象的なオフィス上層を進んでいく。
ステージ自体は短いため数戦後にはボス戦へと辿り着けるが、化忍やゴーレムなど攻撃力が高くタフな敵も多く登場。
BOSS:フォボス&ダイモス
STAGE 1ボス”ギガント”の上位互換となる巨体コンビ。2体を同時に相手にすることになり画面が狭く感じられるが、対処法自体はギガントと同じだ。
STAGE 7
雪景色の中伸びる線路を辿り、いよいよバングラーの要塞内部へと潜入。
スーツに身を包んだ兵士の”ピューマ”は、トリッキーな動きを見せる相手なので特に注意。
BOSS:ゼロス
高速移動でこちらの隙をついた攻撃を入れてくる。取り巻きの掴み投げを駆使して、近寄らせない戦い方が有効的。
STAGE 8
最終ステージ。革命軍のサイボーグ達はバングラー軍本部の最深部へ。
スタート地点から左右に分岐し、どちらの道を進むかによって以降のステージ構成が変化する。敵の本拠地ということもあって総力戦となるが、ここまで来ればバングラーは目の前だ。
BOSS:バングラー
バリアに包まれた操縦席から各種迎撃システムを操る。
バングラー本体が鎮座している操縦席は防護シールドに守られており、普通の攻撃が一切通じない。投げ攻撃を駆使してみよう。