Madshot(マッドショット)- プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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基本情報

 

タイトル Madshot
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売 Hook
開発 Overflow
発売日 2023年7月19日
対応言語 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,韓国語,ポルトガル語,ロシア語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),ポーランド語(Steam版)
備考 IARCレーティング:16+(激しい暴力)
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作品概要

 

「Madshot」は、スウェーデンを拠点とする開発スタジオOverflow製作によるゲーム作品。パブリッシングはHookが担当。

本作はクトゥルフの世界観を題材にしたローグライク2Dアクション。アクロバティックな技とガン・カタスタイルの武器、数々の強化要素を駆使して、並み居る異形の存在達を撃破しよう。

 

リンク:Madshot(Official Site)

リンク:Madshot 🐙 OUT NOW on Steam and Nintendo Switch!(X(Twitter))

リンク:Overflow(X(Twitter))

リンク:Hook(X(Twitter))

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
Lスティック 移動、(オートエイムオン時、各方向に入力で)自動エイム攻撃、

(押し込みで)必殺技

上下左右ボタン 【上】必殺技、

【下】(アイテムを)拾う、置く

Lボタン ジャンプ
ZLボタン 回避
-ボタン プレイヤー情報

 

JOY-CON(右)
Rスティック (下入力でアイテムを)拾う、置く
Aボタン ジャンプ
Bボタン 回避
Yボタン リロード
Xボタン インタラクト
Rボタン サイドアームを使用/投げる
ZRボタン 攻撃
+ボタン ポーズメニュー

 

ステージの進め方

プレイヤーはツリー状に枝分かれしたマップ画面上で攻略ルートを選択。ゾーンアイコンの内、毎回1つ先のエリア分となるアイコンを選んでルートを定めていく。

進行方向は真上、左もしくは右斜め上の3方向のみで、決定後のルート上で次回選択候補から消える分のアイコンは、以後マップ画面上に表示されなくなる。

「?」のアイコンは内容が判別していないステージだが、スカウトポイントが余っている場合はXボタンで判明させることができる。

各ステージにおいての最終的な目標は、マップ上部にある「史上最強」ゾーンのステージボスを倒すことだ。

 

アクション

 

メイン武器での攻撃

メイン武器には銃(リボルバー、他)、剣(ニック)の2タイプがあり、装備可能となるのは入手済みのものから1つだけ。

銃はタイプ毎にそれぞれ火力、弾そのものの性質、装填数、リロード機能といった違いがあるため、性能を十分に把握しておく必要がある。

一方、唯一の近接武器となる剣のニックは最大で三段階まで攻撃が派生し、弾数制限はない。

ニックはトランスミューテーション(後述)のミッション「焦りの礼拝」のクリア報酬となっているので、近接戦闘が好みというプレイヤーは、まずはこのミッションを最優先で終わらせよう。

 

サイドアーム

 

Rボタンで使用するサイドアームは、メイン武器と一緒に1種類のみ所有が可能。

三方向に射出可能な飛び道具、使い魔を召喚する杖など、武器毎にバリエーション豊かな効果を持つ。

 

ただし、ステージでランダムに出現する「サイドアーム」ゾーン(上画像)であらかじめ入手する必要がある。

サイドアームにはいずれの武器にも弾数の制約はない代わりに、一回辺りの使用後にクールタイムが設けられることで基本的に連続使用は出来ない仕様になっている。

クールタイムの長さは武器毎に異なるが、色々試して自分が最も使い易いと感じるお気に入りの逸品を見つけよう。

なお、所有中のサイドアームは力尽きた際に失われてしまうので要注意。

 

投げる/捨てる

各ステージに落ちている石や樽などの一部オブジェクトは、近くに立った状態でLスティック、または方向キーを下に入力すると手に持つことができ、もう一度押すことで投げつける。

投げる方向はメイン武器やサイドアームのように、投げる前にRスティックで調節することができる。

 

必殺技

敵がドロップするエッセンス(白い魂)を集める毎に画面左上のサークルがチャージされていく。

フル状態になるとゲージが魂の形となり、1度だけ必殺技を放つことができるようになる。

 

必殺技はホームで交換可能な「遺物」(計5種類)毎に異なる効果を発揮できる。交換を通して選択の幅が広がってきたら、プレイヤー毎に最適と思うものを装備して攻略に挑もう。

 

強化要素

 

「Madshot」では様々な強化要素が登場する。以下では中心的なものを簡単に紹介。

トランスミューテーション

トランスミューテーション(以下ミューテーション)はミスターCの能力に様々な追加効果を及ぼす強化要素。画面右のスロットに最大7つまで装着することが可能。

装着の上ではミューテーションの種類毎にコスト値が設定されており、左中央の「◆」スロット最大値をオーバーする組み合わせの場合、過剰となる分を装着することはできない。

スロットは「洞察力」と交換で最大10枠まで追加することができる。(初期の最大スロット枠数は3)

 

ミューテーションは主に選択式のミッション報酬として手に入れることができる。

NPCのナイルズを介して選択可能なミッションは一度に最大3種類で、一つ達成すると同じ枠に新たなミッションが追加される方式だ。

 

報酬項目の中に気になるものがあれば「儀式を執り行う」を選ぶことでミッション受注状態にして各ゾーンに挑戦、項目内に書かれた条件を達成することで自動的に獲得される。

ミッション進行度はステージ攻略中、右上に表示される(※拠点や隠し部屋に居る際には一時的に表示が収納される)ので、確認しておくといい。

ただし、ミッションの内容によって、一つのゾーン内で達成、一つのステージ内で達成、累積と進行率の条件が異なる点には要注意。

 

改変

改変はミスター・Cの能力に様々な付与を行うアップグレード。図面のようなアイコンのゾーンを選択した際、クリア時に最低1つ入手することができる。

ランダムで選ばれる3つの項目の中から1つを選んで獲得、効果は即座に適用されるようになる。また次回以降の改変では、習得した効果に関連付いた内容のものが出現し易くなる。

1周辺りにつき一度習得した改変は、強化のゾーンをクリアすることで確実に1段階強化が可能となるので、有力な効果が手に入った時は率先して強化していくといいだろう。

 

効果がアクティブとなっている改変は画面左に一括で表示される他、-ボタンのスタットメニュー上からも確認できる。

ただしトランスミューテーションとは異なり、改変は一度力尽きると全て失われる点には注意。

 

遺物

遺物は、Lスティック押し込みで発動可能な「必殺技」の効果を切り替えるアーティファクト。

ボス撃破時に手に入るプライマ・マテリアと引き換えに交換が可能だが、利用したい場合は一度力尽きてホームに戻る必要がある。

 

ステージ内のゾーンの種類

 

強敵ゾーン

各ゾーンアイコンの右上にレッドスカルのマークがついた場所は、敵が強化されており攻略難度が高くなっている。

特徴として出現する全ての敵が金色の光を放っているため、暗い雰囲気のステージが多い作中においては対象の視認性が高まっているといった利点もある。

 

ストア

天秤のゾーンアイコンはストア。最大6種類ランダムで商品が棚に並び、所持金と引き換えに購入することができる。

ストアゾーンは1ステージにつき1つ存在するかしないか、といったゾーンなので、所持金に余裕がある際は立ち寄っておきたいところ。

 

休息

「休息」ゾーンでは、人間や邪神のNPCを対象にランダムで小規模のイベントが発生する。

主には選択肢を1つ選ぶことで、一定値の所持金やライフ最大値と引き換えに改変や特定のアイテムを獲得するといった内容になっている。

何の対応も見せずに立ち去ることもできるが、1つの休息ゾーンにつき選択は一度だけとなっているので選び間違いには要注意。

基本的に”正気度が下がるような”イベントばかりのためかいずれもリスク込みな効果ばかり。上手く活かせるか、諸刃の剣となってしまうかはプレイヤー次第だ。

 

アボミネーション

「忌むべき者」といった意味を持つこのゾーンでは、ステージボスクラスの強さをもった強敵との一騎打ちが展開する。

無事に勝つことができれば、報酬をランダムで2つ獲得可能。討伐が一部ミッションのクリア条件となっていることもある。

 

史上最強

「史上最強」はステージボスゾーンにあたり、紹介デモと共に登場する大型の異形との一騎打ちが展開する。

基本的にボスは固定だが、ステージ1のみボグ・ビースト、或いはエドワード・ハッチンソンの2種類の内からランダムで決まるため、倒し易い相手と遭遇できるかどうかは運に依るところも大きい。

ボグ・ビーストの方が心持ち戦い易いので、全編攻略の際はこちらをメインで狙って行こう。

 

プレイ後の感想

「血を穿つ者」の意味を持つシュド=メルことクトニオン(クトーニアン)。イギリスのホラー小説作家ブライアン・ラムレイの著作にも登場。

「Madshot」はジャンル上はローグライク色の強い2Dアクションゲームといった内容だが、スティックシューターのような操作で360°方向に対応した攻撃が可能であるのが大きな特徴だ。

特に剣をメイン武器に選んだ際のプレイ感は、スティック入力で任意の方向に剣撃を繰り出せる直感的な操作が面白く、隙の少なさも使い勝手の良さにそのまま繋がっている。

遠隔攻撃の強みと武器の種類が豊富といった点から、活躍の機会は多いとされる各種銃と比べても、本作の剣は上記の長所もあって決して引けを取っていないと言っていい。

 

ステージ攻略においては分岐するゾーンのルートを自身で決めて進んでいくといった戦略性もあり、選び方によって1ステージにつき攻略対象となるトータルのゾーン数も変わって来たりと変則的。

途中で力尽きてしまった場合は周回中に入手したものを全て失った状態となり、次回挑戦時は再び最初のステージからとなってしまう。一方で、トランスミューテーションなど一部の強化段階要素はそのまま残るので、長く遊ぶ内に着々と主人公のステータスを盛っていく事ができる。

ステージが進むに連れて次第に敵の耐久度や攻撃スタイルが強力になっていくため全クリアへの道のりは険しいものとなるが、何度も挑んで道中で有力な改変を手に入れつつ敵の攻撃パターンを掴むことが打倒の鍵となるだろう。

 

旧支配者クトゥグア(クトゥーガ)の生まれ変わり。名の持つ意味は「生ける炎」。

H.P.ラブクラフトの世界観は各種設定だけでなく、キャラクタービジュアルにおいても作中にしっかりと踏襲されている。

例えば、主人公ミスターCの頭部(※ゲーム内でアバターの変更も可能だが)はタコやイカに似たものになっており、紛れもなく邪神クトゥルフがモチーフとなったものであろうことがデザインから窺える。

クトゥルフ神話大系において人気の高い数々の”名状しがたき”異形の存在達が、作中ではプレイヤーを脅かす強大な敵となって続々登場する。

名前だけの登場といった扱いのものも中にはいるが、何よりラブクラフトファンにとってはこの点だけを取っても非常に魅力的な要素として映るだろう。

 

ゲームの方は少し辛口気味な難易度ながらも、全体的に攻略し甲斐のある絶妙なバランスとなっている。

ダークでスタイリッシュな、もっと言えばラブクラフト作品が題材の2Dアクションが好みという方は、本作「Madshot」を是非お試しあれ。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 7.5

 

良い点

  • 良好な操作感と高いアクション性、爽快感に溢れたゲームデザイン
  • クトゥルフ神話を題材にしたダークで濃厚な世界観
  • 高難度ながらもプレイヤー強化を着々と進める事で、十分に全編クリアが見えてくるバランス

 

惜しい点

  • インチ数の小さいモニターでプレイする場合、全体に引き気味なステージや暗い色味が影響して地形が見難い場合がある
  • アバターの着せ替え機能利用時に、所持金が足りないと選択操作を受け付けない事がある
  • 死亡直後に異常な座標で復活し、プレイヤーキャラの操作や挙動がおかしくなるバグが偶に発生する(※ゲーム再スタートで解消)

 

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