ガンパウダー ~兵士単身で戦場を駆けまわるプラットフォーム

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© 2020, Original version developed by Gunpowder Team, Nintendo Switch version developed and published by Forever Entertainment S. A.

 

 

基本情報

 

タイトル ガンパウダー(Gunpowder on The Teeth:Arcade)
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売/開発 Gunpowder Team(Steam版)/Forever Entertainment(Switch版)
開発 Gunpowder Team
発売日 2019年2月23日(Steam版)(※日本語非サポート)/2020年4月30日(Switch版)
対応言語 日本語,韓国語,中国語 (繁体字),英語

青字はSwitch版でサポートが追加された言語)

備考 CEROレーティング:B(12歳以上対象)(暴力)
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ゲームの概要

「ガンパウダー」(「Gunpowder on The Teeth: Arcade」)はGunpowder Teamが開発を手掛けるプラットフォーマーゲーム。

計15のミッションで構成された5つの国を舞台に、装甲車や空軍からの支援を受けて多数の敵軍を相手に兵士グループを指揮。軍人を避難させるためにさまざまなターゲットを発見して破壊していくのが目的となる。

迷彩風ツートンカラーの渋いビジュアルをベースに、ピクセルタッチの小さなミリタリーキャラが画面狭しと賑やかに動き回る本作の雰囲気は、ゲームジャンルこそ異なるが、オランダのデベロッパーVlambeerが開発を手掛けた2014年製の空戦シューティングインディーゲーム「Luftrausers」の雰囲気を想起させる。

 

リンク:Gunpowder Team(Twitter)

 

操作方法

 

操作方法(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
左右ボタン/Lスティック 左右移動/(左or右に2回)タックルマップ/(上or下に2回)ホップ
Lボタン (長押しで)リロード
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック カメラ移動/(押し込みで)ズーム
Yボタン 銃撃
Xボタン 手榴弾
Bボタン ジャンプ/(壁際で)壁キック
Aボタン 爆弾
R/ZRボタン (長押しで)走る
ZRボタン
+ボタン ポーズ(一時停止)

 

ゲームシステム

 

タイトル画面からスタートを選び、マップ画面で挑戦する国とミッションを任意で選択してゲームスタート。

上画像のマップ画面からはXボタンで切り替わるミッション選択画面で既にクリア済みのミッションの中から挑戦するステージを自由に選ぶことができ、Yボタンで切り替わる難易度の項目では有刺鉄線の色(後述)と敵兵を赤く明滅させて目立たせるか否かのオプションを選ぶことができる。

特にセッティングを意識せずにいきなりAボタンで決定してしまうと最初のミッションからになってしまうので要注意だ。

「ガンパウダー」はサイドビューアクション形式のプラットフォームで、操作においては主に銃と爆弾の2タイプの攻撃アクションとジャンプを駆使しながら各ミッションに挑むことになる。基本的に敵の攻撃によってライフが0になる、爆発に巻き込まれる、画面外へ落下、もしくはトラップに引っかかる事でワンミスとなり、全編を通して即死要素が強い傾向にある。

 

攻撃アクションの1つである銃はYボタンを押しっぱなしにすることで発射し続けることができるが、弾切れを起こした際には手動によるリロードが必要となる。画面左上の弾量を示すゲージが減ってきたらL、もしくはZLボタンの長押しでリロードを行おう。リロード完了までの所要時間は2秒に満たないが、このわずかな間が大きな隙となるので敵に狙われないよう注意。

 

Xボタンで手榴弾を投げることができる。ただし手榴弾のタイプは兵種によって異なり(例:シューター=手榴弾、ランチャー=ロケットランチャー)発射時の軌道や爆発性能も異なるため、現在プレイ中の兵種がとのタイプであるのか把握した上で使っていくようにしたい。手榴弾の初期状態の所有数は4つだが、道中の補給物資を取る事で回復可能。

 

Bボタンでジャンプ発動、更に壁に隣接した際にもう一度ジャンプボタンを押すことで一度だけ壁キックを行える。比較的早い内から必要な場面が多くなるアクションなので、ステージの構造をよく見て飛び移れそうな場所を見つけたら積極的に狙ってみよう。

 

Rボタン、もしくはZRボタンを長押ししながら移動することでダッシュしながら移動することができる。ジャンプや壁キックと組み合わせることで跳躍時の飛距離を伸ばす効果があるが、ブレーキ時に大きく動いてしまうため崖近くで急静止したい場合は特に注意が必要。有刺鉄線(後述)が張り巡らされた場所での使用は控えたい。

 

敵のレーダー車の近くではAボタンで爆弾を設置。その後、一定の距離を取る事で爆破することができる。レーザー車を全て破壊しないと離脱用のヘリが出現せず、ミッションを完了することができないので、ステージ内をくまなく捜索して全て破壊しよう。

 

敵の攻撃以上の脅威!? トラップの数々

 

各ミッションでは敵軍の猛攻は勿論のこと、ステージ中に即死要素を備えたトラップが多数待ち受けている。以下で主なものを簡単に紹介していこう。

有刺鉄線

茨のように曲がりくねった細身のワイヤーは有刺鉄線で、ミッション内の随所に組み込まれている。有刺鉄線の近くに足を踏み入れている間は移動速度が極端に低下すると同時に、ダッシュ移動、ジャンプを行った時点で即死してしまう。

接触するだけではすぐには死なないものの、景色に混ざってステージ内のあちこちにさり気無く設置されており、普通にプレイしている場合であっても非常に引っかかり易いトラップでもある。うっかり足を踏み入れてしまった場合は、慌ててダッシュで抜けようとせずに通常移動でゆっくりと離れよう。

 

有刺鉄線は初期設定では白色で、背景色に溶け込みやすく非常に見辛い。ワールドセレクト画面の難易度設定(Yボタン)から9色の中から自由に選べるので、見易い色に変えておくのがオススメだ。

 

崩れる足場/壁

足場や壁の中には一度接地、もしくは接触するだけでボロボロと崩れてしまうものが存在する。自動で復活するような仕組みではないため、崩れてしまった場合は再スタートする以外、再復活はしない。有刺鉄線と違って色で分けられているわけでもないため、どこが崩れる箇所なのかは目を凝らして特徴を見てみないと判別もできない。壁や床ごとにヒビが入っているもの箇所を確認し、暗記していくしかない。

崩れる足場に関しては一方通行となるが、崩れる前にダッシュ移動による走破が可能なので、走行ルート上の十分な足場を確保した上で一気に駆け抜けよう。

 

地雷

ミッションによっては地雷が仕掛けられている場所がある。踏み抜いたが最後、地雷から足を離した時点で爆発し即死、ワンミスとなる。

地雷の設置場所はミッションごとに固定だが、厄介なことに仕掛けられている箇所が目では一切視認できないという厄介さをもつ。このため、崩れる足場や壁と同じくこちらも設置場所を暗記した上で、踏まないように回避するしか方法がない。ゲーム後半ともなれば敷き詰められている頻度が異常に高く、足を置いても良い場所はほんのわずか、というような状況も登場する。

また地雷はプレイヤーだけでなく、敵キャラが踏んだ場合でも爆発するため、自身は地雷の近くにいないから―といって気を抜かず、周りにも常に気を張らなければならない。地雷の性質上、有刺鉄線と併せて仕掛けられていた地雷を踏み抜いてしまった場合、有刺鉄線を徒歩で回避しようとしても地雷の爆発による即死が確定してしまう。絶対に踏み入れたくないトラップ連携の1つだ。

 

その他

敵が仕掛けたトラップによるものではないが、スタート地点、及びゴール地点に登場するヘリコプターの”回転中のローター部分”に触れても即死、ワンミスとなる。ケース的には事故死に分類される死因だが、他と比べてみても恥ずかしいタイプのミスと言えるので、「あとはヘリに乗ればゴール!」というようなシチュエーション時でも絶対にヘリの上側から飛び込もうとしないように気をつけたい。

収集要素

ドックタグとバリエーション豊かな兵種

ミッション内の各所にはドックタグが隠されている。このドッグタグは収集要素の1つで、主たるミッション内に最低1つ隠されている。

 

また各国の特定のミッションをクリアすることで新たな兵種を利用可能となる。集めた兵種は各ミッションのスタート時、及びミスによるリスタート毎にランダムで選出される。回収が困難な場所に隠されていることが多く、場合によっては危険なルートを辿りながらの捜索に挑むことも。

兵種による違いは操作説明の項目でも記した通り主に銃や手榴弾の武器性能に表れており、例えばシューターやパラシュート部隊の場合、手榴弾による攻撃が放物線を描くような軌道となっているが、ランチャーの場合は正面に一直線にミサイルを発射するといった具合だ。この特徴の違いがわずかながらに各ミッションの攻略難度にも作用してくることになる。

集めた兵についてはリトライ毎に自由に操作できる兵種を選べずランダムで決定されるのは少々不自由さを感じる部分ではあるが、ここは本作のゲーム性と一部であると割り切って考えるのが良さそうだ。

 

プレイ後の感想

「ガンパウダー」では異様に高い難易度が特徴の1つとして挙げられる。これは敵の攻撃の激しさからくるものではなく、断崖や各種デストラップなど即死要素を多く含んだステージデザインと、クセの強い操作性の2つが要因であるところが大きい。

これが影響して、プレイ中はどのミッションでも基本的に何度も死んで少しずつ解法を探りながら攻略していく形になり易い。

 

迷彩風のツートンカラーのビジュアルデザインは雰囲気を醸し出すための演出としては効果的ではあるものの、画面を構成するオブジェクトの細かさも相俟って各種デストラップを視認する上では返って大きな阻害要素となっている。

崩れる足場や床、有刺鉄線なども目を凝らして見れば発見できる見た目はしているが、時間制限を気にしながらのプレイではじっくりステージを見通す余裕も生まれにくい。

(※有刺鉄線に関しては上項で紹介した通り、難易度調整から色味を変える事が可能なので、初期設定の”標準”(白色)で見づらいと感じた場合はこの項目で適当な色を選んで調整しておこう)

 

ゲームのボリュームについては低価格に沿った相応のものではあるが、死んでは再挑戦を繰り返しつつ最適解でのアクションでミッションのクリアを目指すデザインのゲームとなっている分、全面踏破には忍耐が必要となるだろう。

崩壊する足場や即死系トラップをかわしながら足場を確保するルートの構築や、歩兵たった1人で強力な各種ボス兵器に立ち向かうという絶望的なシチュエーションを突破する方法の検証など、ミリタリーテイストを前面に出したラン&ガンというよりはアクション要素の強いパズルゲーム寄りな内容となっているので、本作をプレイする上ではそういったゲームジャンルである点を踏まえた上で臨んで頂きたい。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 5.5

 

良い点

  • 迷彩風のツートンカラーとピクセルアートによる戦場の雰囲気を重視したビジュアルデザイン
  • ワントライ毎にプレイアブルキャラが手に入れた兵種の中からランダムで切り替わり、変化に富んだプレイを楽しめる
  • アクションパズルゲームのように最適解を求められる各レベルデザインは歯ごたえある高難度を味わえる

惜しい点

  • 有刺鉄線脱出時やダッシュ停止時のオーバー気味なブレーキ反応など、落下死を誘発しやすいシビアな操作性は問題点となりうる
  • 執拗に設置されたデストラップによる即死率の高さ。繰り返しプレイによる設置箇所の暗記が重要
  • 背景に同化するかの如く各オブジェクトに色のメリハリがなく、目を凝らさないと各種トラップが視認し辛い

 

 

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