Gunbrellaの作品解説
Gunbrellaの基本情報
タイトル | Gunbrella(ガンブレラ) |
ジャンル | 2D横スクロールアクションゲーム |
プラットフォーム | Steam・Nintendo Switch |
メーカー | doinksoft・Devolver Digital |
公式サイト | Gunbrella 公式サイト(英語) |
ゲームの概要
19世紀後半のヨーロッパがモデルと思われる架空の世界を舞台とした2D横スクロールアクションゲーム。
主人公は妻を殺害し娘をさらった犯人への復讐を誓う一人の男。
プレイヤーは犯行現場で見つけたガンブレラを手掛かりに、行く先々で情報を集めながら犯人を追うことになる。
ガンブレラとは本作オリジナルの武器で攻撃時は銃器として射撃を行い、傘として開けば雨を防ぐように敵の攻撃を防ぐ優れものである。
尚、主人公の名前はゲーム中盤まで伏せられているので本ブログでも名前ではなく主人公と呼ぶことにする。
ゲームのステージは駅を中心としたエリア制となっており、列車を利用して別のエリアに移動する。
各ステージの最後にはボスキャラが待ち構えており、ボスキャラを倒すと次のエリアに移動できるようになる。
また、一度訪れたエリアへの移動は可能なので、サブクエストやアイテム購入のため前のエリアに戻ることもできる。
ステージに登場する敵キャラは野生の動物やモンスター、カルト教団に武装ギャングと多種多様な出来が登場する。
対する主人公の武器はガンブレラのみだが、装填する弾薬を変えることでグレネードや火炎放射器など性能のことなる銃器となる優れものだ。
また、ガンブレラは防御や移動にも威力を発揮する頼れる相棒である。
プレイヤーはガンブレラの性能をフルに発揮して難局を切り抜け捜索の旅を続けることになる。
ストーリー
人里離れた山の中にある家で妻と幼い娘の3人で暮らす主人公。
ある日、キノコ狩りからの帰り道、煙を上げ燃え盛る我が家を目にする。
急ぎ家に帰るも妻は何者かの手により殺害され娘は誘拐されていた。
手掛かりは現場に残されていた銃と傘の組み合わさった見慣れぬ武器(ガンブレラ)のみ。
主人公はガンブレラを手に持ち主を探す旅に出る。
妻の仇を討ち、誘拐された娘を探し出すために。
システムについて
ゲームの操作についての説明。
ボタン操作の表記はPS4コントローラー(XBOXコントローラー)とする。
基本操作
移動 | 左ステック横 | 左右に移動する。 |
ジャンプ | ×ボタン(Aボタン) | ジャンプする。 右ステックと組み合わせると前方にジャンプできる。 |
飛び降り | 左ステック下+×ボタン(Aボタン) | 真下に飛び降りる。 |
壁にしがみつく | ジャンプ中に壁の近くで 左ステック横 |
壁にしがみつき、落下速度を遅くできる。 壁にしがみついた状態で×ボタンを押すとジャンプして壁を上ることができる。 |
インタラクト | △ボタン(Yボタン) | 会話、調べる、アイテムを拾うなどのアクションを行う。 インタラクト可能な対象に近ずくとYボタンが表示される。 |
アンブレラ | R1ボタン(RBボタン)長押し | ガンブレラを傘のように開く。 R1ボタンを離すとガンブレラを閉じる。 ガンブレラを開くことで様々なアクションが可能となる。 |
ガンブレラの向きを変える | 右ステック | ガンブレラの向きを変える。 真下以外の方向に向きを変えることができる。 |
射撃 | □ボタン(Xボタン) または R2ボタン(RTボタン) |
ガンブレラを使った射撃攻撃を行う。 右ステックで射撃方向の調整ができる。 真下に撃つ場合はジャンプ中に右ステック下を押して射撃する。 |
弾薬を選択 | 上キー または 下キー | 装填する弾薬を選択する。 選択中の弾薬は画面左上に表示される。 |
アイテム使用 | L1ボタン(LBボタン)長押し | アイテムを使用する。 主人公の頭上に円形のタイマーが表示され、タイマー表示が全て白くなるとアイテムが消費される。 |
アイテムを選択 | 右キー または 左キー | 使用したいアイテムを選択する。 選択中のアイテムは画面右上に表示される。 |
泳ぐ | 水中で 左ステック+×ボタン(Aボタン) |
泳ぐ。 水中に長時間いても溺れることは無い。 |
ジャーナル | SHAREボタン(ビューボタン) | 進行中のイベントについて目的や達成状況の確認ができる。 |
メニュー | OPTIONSボタン(メニューボタン) | イベントリ(持ち物)やジャーナルの確認ができる。 |
2D横スクロールアクションゲームとしては「しゃがむ」以外の動作を一通り備えたシステムである。
本作の特色としてガンブレラを使った操作があげられる。
ガンブレラを使わなくてもジャンプなどは可能だが、ガンブレラを使うことで2段ジャンプや空中ダッシュなど操作に幅ができる。
探索要素も備えたゲームのため、進行中のイベントを確認するジャーナルや、アイテムの説明を見ることができるイベントリ機能も備えている。
ジャーナルの記載は簡潔すぎるところもあるが、次の目的や受注したサブクエストを確認できるためこまめに確認することをお勧めする。
ガンブレラによる特殊操作
ブロック | R1ボタン(RBボタン)長押し | ガンブレラを傘のように開き盾として使用できる。 ブロック中は敵の射撃攻撃や体当たりを防御できる。 射撃攻撃に対してタイミングよくブロックを行うと射撃攻撃を弾き返すことができる。 ブロック状態で左右に動くこともできる。 |
ダッシュ | 左ステック横+R1ボタン(RBボタン) | 開いたガンブレラを前方にかざしてダッシュする。 ジャンプ中に発動すると空中ダッシュができる。 |
ジャンプ | 左ステック上+R1ボタン(RBボタン) | ガンブレラを開き、通常のジャンプより高くジャンプする。 空中での二段ジャンプとしても使える。 |
ジップラインへ連結 | R1ボタン(RBボタン)長押し | ガンブレラを開いた状態でジップラインに接触するとガンブレラとジップラインを連結して移動できる。 ガンブレラを閉じると連結が解除される。 |
フックにぶら下がる | R1ボタン(RBボタン)長押し | ガンブレラを開いた状態でフックに接触するとフックにぶら下がることができる。 左ステック横でフックを左右に大きく揺らすことができ、フックの揺れる勢いを使っての長距離ジャンプも可能である。 |
滑空 | 空中で 左ステック上+R1ボタン(RBボタン) | 空中にいるときに落下速度を遅くすることができる。 上昇気流のある場所で滑空すると、上昇気流に乗って飛ぶことができる。 |
深く潜る | 水中で 左ステック下+R1ボタン(RBボタン) | 水中にいるときに真下に深く潜ることができる。 |
ガンブレラは防御手段として優れており、敵の射撃や体当たりを防ぐことができる。
また、敵の射撃攻撃がヒットする直前にガンブレラを開いて防御すると射撃攻撃を弾き返すことが可能だ。
本作では標準装備のショットガンより敵の射程距離が長いので弾き返しを使うことでゲームを攻略しやすくなる。
ゲーム序盤はガンブレラを使ったアクションも簡単なのが多く、失敗してもペナルティなくやり直せる。
中盤以降はアクションも難しくなり、複数の操作を組みわせたアクション(フックにぶら下がった状態からジップラインへ連結など)を求められる。
終盤ではアクションに失敗して廃液の中に落ちるとペナルティとして1ポイントのダメージを受けてやり直しとなる。
アイテム
包帯 | 体力を完全回復する。 体力の最大値はHalf Heart を2つ入手するごとに1ポイント増える。 |
食べもの | シールドを付与する。 シールドは最大3ポイントまで得ることができる。 一部の食べ物は体力回復効果も持っている。 |
薬品 | 時間をかけて体力を回復したり、幸運をおしあげたりと様々な効果の薬品が存在する。 |
動物 | カラスやネズミなどの動物をインタラクトで捕まえることができる。 捕まえた動物は料理することで食べ物に変えることができる。 |
モンスターの部位 | モンスターを倒すと動物の皮や目玉などが拾える。 ショップで売却したり、アイテムと交換できる。 |
歯車 | ガンブレラの強化に必要なアイテム。 整備士に必要なだけの歯車を渡すとガンブレラを強化してもらえる。 |
エンジン | 警備ドローン用のエンジン。 故障したドローンの修理に使う。 |
アイテムはショップで購入、敵を倒す、宝箱から見つけるなどで入手可能だ。
実績解除やサブクエストの達成に必要なアイテムも存在するため、ショップで販売している高額アイテムはすべて購入することをお勧めする。
回復系アイテムは体力回復とシールド付与に分かれる。
装備中の回復系アイテムの種類と残数は画面右上に表示され、回復系アイテムの切り替えは左右キーで行う。
回復系アイテムを使用すると包帯を巻いたり、食べものを食べたりする動作の後で効果を発揮する。
ノーモーションでの即時回復はできないため、追い詰められた状態で回復アイテムを使うと間に合わない場合があるので注意が必要だ。
弾薬
バックショット | ガンブレラに標準装備されているショットガンの弾薬。 弾数は無制限。 |
グレネード | 時間差で爆発するグレネード弾を発射できるようになる。 グレネードの爆発に巻き込まれるとダメージを受ける。 |
ライフル弾 | 長距離射撃を可能とするライフル弾を発射できるようになる。 ライフル弾は1度に3発の弾薬を消費する。 |
ノコギリ | ノコギリ状の歯の付いた弾を発射できるようになる。 弾は壁に当たると跳ね返る。 |
ホーリーシェル | 死霊専用の弾薬。生物や木箱など死霊以外の対象には効果がない。 弾数は無制限。 |
スティッキ―ボム | 粘着性のある弾丸を発射できるようになる。 弾丸はガンブレラを開くと爆発する。 |
火炎放射用燃料 | ガンブレラを火炎放射器として使用できるようになる。 前方に炎を噴出し、敵に連続でダメージを与えることができる。 |
ガンブレラは装填する弾薬を変えることで性能の異なる銃器として使える。
装備中の弾薬の種類と残弾数は画面左上に表示され、弾薬の切り替えは上下キーで行う。
バックショットとホーリーシェル以外の弾薬はショップで購入、敵を倒す、宝箱から見つけるなどして手に入れる必要がある。
ホーリーシェルはストーリーを進めると使えるようになる。
ベンチ・ベッド
ステージ途中にあるベンチやベッドで休むことで体力回復とセーブが行える。
ベンチで休むと体力全回復、ベッドで休むと体力全回復+シールド3ポイントの効果がある。
ベンチやベッドでの休憩は無料なので見つけたら休んでおくことをお勧めする。
ショップ
ショップではお金(単位はドル)と引き換えに包帯、薬品、食べもの、弾薬などを購入できる。
また、モンスターの部位など不用となったアイテムの売却も可能だ。
ショップにより品ぞろえが異なり特定のショップでしか取り扱いのないレアなアイテムもある。
また、下水に住んでいるスワードのショップでは捕まえたカラスやネズミを調理してもらえる。
整備士
整備士に歯車を渡すことでガンブレラを強化することができる。
強化できるのは攻撃力とリロード速度の2か所で3段階まで強化可能だ。
Gunbrellaをプレイした感想
Gunbrellaを遊んだ感想
衰退しつつある世界を舞台に主人公の復讐の旅を描いたメトロイドヴァニア型の2D横スクロールアクションゲーム。
タイトルにもなっているガンブレラと呼ばれる武器を使った攻撃とアクションが特色の作品だ。
エンディングまでは5~6時間程度とちょっとした休日に遊ぶのに最適なボリュームとなっている。
また、ストーリー中の選択肢で登場人物の運命が変わるため、周回プレイでは別の選択肢による結末を確認するにも丁度よいボリュームである。
ゲームのストーリーは家族を失った男の復讐譚である。
惨劇の現場に残されたガンブレラを手掛かりに衰退し治安の悪化した街で犯人捜しの旅をするため、ストーリーや街並みは暗めな印象を受ける。
しかし、登場人物は個性豊かなキャラが多く、希望が少なくなりつつある世界でも前向きに生きる姿が好印象に映った。
アクションゲームとしての難易度は少し難しいが、セーブポイントが多くあるためリトライは苦にならない。
ボス戦では攻撃が激しく苦戦することもあったが、ボス戦直前からコンテニューができるため、リトライするうちに攻撃パターンが把握でき対処できるようになる。
また、ゲーム後半では主人公の武器の種類も増えており、ボスキャラと相性の良い武器を見つけると戦闘がかなり楽になるため、自分なりの攻略法を探し出す楽しみもある。
ガンブレラを使ったアクションは本作の特徴の一つである。
ゲーム中盤まではガンブレラを使ったアクションに失敗してもペナルティなく復活できるので、アクションシーンで詰まることはない。
ゲーム後半になるとダメージのペナルティを受けるようになるが、プレイヤーの腕前も上がっているため、難しい場面でも数回コンテニューすれば攻略できるバランスとなっている。
戦闘では敵の弾幕への防御手段、射撃攻撃の弾き返しによる反撃、敵の突進を弾き返してひっくり返すなど上手く使えば戦況を有利に導くことが可能だ。
本作の惜しい点はダメージを受けた後の無敵時間の短さである。
特に射撃を当てにくい飛行タイプの敵や、ダメージ判定長めのボスキャラの攻撃に対処できないと短時間で2~3ポイントのダメージを受けてしまう。
よけにくい攻撃からダメージを受けるのは仕方がないとして、大ダメージを受けてしまうのはバランスとして良くないとことである。
また、ドット絵なので幾分ましなところもあるが、敵を倒すと血糊が広がったり、人間を生贄としてボスキャラを呼び出すなどグロい演出もあり、少し人を選ぶところがある。
ゲーム全体としてシリアスなストーリーと魅力的な登場人物たち、難易度はやや高めだが復活箇所が多くリトライが苦にならないバランスと楽しめる作品である。
ガンブレラを使ったアクションも良くできており、難しい場面では試行錯誤しながら乗り越える楽しみもあった。
アクションゲームとしてはやや難しめだが、アイテムやセーブポイントが多いため幅広いプレイヤーの楽しめるゲームである。
Gunbrellaの評価
個人的スコア | 8.0 |
良い点
・ゲームクリアまで6時間程度とやや短いがアクションやストーリーが良く出来ており、最後まで楽しめる作品となっている。
・セーブポイントが多く、ゲームオーバーになっても無駄なやり直しがなく再挑戦できる。
・プレイヤーの選択によりストーリーの結末が変わるため、周回プレイも楽しめるようになっている。
・エリア間の移動は列車での移動となっているため、目的地の移動に無駄な時間がかからない。
惜しかった点
・ダメージを受けた後の無敵時間が少なく、敵の攻撃が激しいと連続してダメージを受けてしまう。
・一部のボスキャラや演出がグロいため、苦手な人には向かないと思われる。