Freddy Farmer フレッディー・ファーマー ― プレイ後の感想と作品解説【レビュー】

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©Flynn’s Arcade all rights reserved

 

基本情報

 

タイトル Freddy Farmer
対応機種 Steam,Nintendo Switch 他
販売 Flynn’s Arcade
開発 Catcade Games
発売日 2023年3月7日予定(Steam版),2025年2月27日(Switch版)
対応言語 日本語, 英語, スペイン語
備考 IARCレーティング:7+(暴力(軽度))
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作品概要

 

「Super Spy Raccoon」(「フレッディー・ファーマー」)はスペイン・バレンシアのゲームディベロッパーCatcade Games開発によるゲーム作品。パブリッシングを担当するのはFlynn’s Arcade。

本作は16bitスタイルのアーケードプラットフォーマー。娘のサラを連れ去った邪悪なドラゴンを追って、農夫のフレッディーが森の魔法使いの力を借りて救助へと向かう。5つに分かれた各ワールドで素材を集め、ドラゴンの住処とされる塔にかけられた封印を解くポーションを完成させよう。

 

敵やトラップをひたすらジャンプで避けながら、ステージ毎に要求されるアイテム素材を指定の順番で入手。全ステージ分のポーション完成を経て、塔に入るための資格を得る事が最終的な目的となる。コンティニューは使い放題でありつつも、リトライ時はワールドの最初からの再開になったりとシビアな制約もあり、プラットフォーマーとしての手応えはかなりのものとなっている。

 

リンク:Catcade Games(X(Twitter))

リンク:Flynn’s Arcade(X(Twitter))

 

難易度について

 

本作は3種類の難易度が用意されており、ゲームを始めたての段階では一番上のノーマルのみ選択が可能となっている。

 

ノーマル 入門編に該当する難度。

各ワールドの総レベル数は5。

ハード 「ノーマル」クリア後に開放。真エンドを見る事ができるのはこの難易度からとなっている。

各ワールドの総レベル数は7。

ノーマルに比べてワールド毎のレベル数は増えているが、難易度自体に違いはなし。

ミラー 「ハード」クリア後に開放?

詳細は調査中

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン 移動
Lスティック 同上
Lボタン
ZLボタン
-ボタン

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン ジャンプ
Bボタン ジャンプ
Yボタン ジャンプ
Xボタン
Rボタン
ZRボタン
+ボタン ポーズメニュー/ゲームスタート

 

ゲームシステム

 

まずは挑戦するエリアを選択

オープニングデモ終了後はワールドマップ画面へと移動。計6種類のポイントを最初から自由に選べるようになっているが、この内「塔」だけは、当面の間進行することができない。

まずは塔を除いた5つのワールド各エリアで、ポーションを完成させるのが最優先となる。どこから攻略しても問題ないので、自由に選択してゲームを進めていこう。

 

各ステージでポーションの素材を集めよう

上記がゲーム本編におけるステージの基本画面となる。各ステージの目的は画面内に点在する5種類の素材をすべて集め、最後に準備が整った大釜へと到達することだ。

操作キャラクターである農夫フレッディーは敵を倒す手段を持っていない。敵と対峙した際はこちらに気づいていない隙を見てやり過ごすか、飛び越えられそうであればジャンプで頭上をかわしていこう。

 

素材は必ず順番通りに回収を

画面左側の巻物に並んだ5つの素材アイテムを上から順番に回収していくのが各ステージの目標で、回収した素材アイテム状況は右側の巻物に反映される。正しい順番に回収できているかどうかは、各ステージクリア後のリザルトで1~5番目のそれぞれで判定が行われ、正しい箇所1つにつき500点がスコアに加算される。

回収順を間違えてもステージクリア自体には影響はないが、結果的にポーションは完成しないため再挑戦が必要となってしまう。最短でのゲームクリアを目指すのであれば、1ワールド毎のポーション完成はなるべく1周で全エリア分済ませたいところ。

 

フレッディーのニュートラルアクションに注意

ゲームプレイ中、無操作のまましばらく放置しているとフレッディーが退屈そうにポーズを取り始める。フレッディーのこうしたニュートラル状態時のポーズはワールド毎のロケーションで微妙に異なるといった芸の細かさがあり、「丘」ステージを例に挙げると寒さで震える姿を拝むことが出来たりする(上画像)。

この最中に操作に戻ると初動がほんの一瞬遅れることがあり、状況次第でゲームプレイに影響を及ぼす場合がある。回避策としてはポーズを取らせない様、なるべく動きをつけ続けておくのが望ましい。

また、足場の先端にフレッディーを載せると、よろめき動作によって一瞬だけ操作不可状態に陥ってしまう。敵が近くに迫っている時にこの状態になると危険なので、飛び降りやジャンプ後の着地点には特に注意を払おう。

 

妖精を回収して残機を追加しよう

各ワールド挑戦中、偶に画面内を妖精が横断することがあり、上手く回収することができればフレッディーの残機が1つ追加される。

本作ではスコア獲得によるエクステンドボーナスは用意されていない。貴重な1UPの機会となるので、出現時は可能な限り見逃さないように。

 

コンティニューについて

残機を使い切ると直後にコンティニュー確認画面へと移り、カウントダウンが終わる前にAボタンを押すことでゲームが続行。コンティニューの使用回数に制限はなし。

再開後はワールドマップ画面から再び挑戦ワールドを選択する場面からとなる。

 

ハイスコア登録について

Flynn’s Arcade作品ではすっかりお馴染みとなったQRコードを使ったグローバルスコアボード機能だが、今作「Freddy farmer」も本機能に対応している。

ローカルハイスコアボードにおいて、自身のプレイスコアが10位までの間にランクインした場合はイニシャル登録を行うことができる。

入力後、「ハイスコア登録」を実行した直後にQRコードが表示されるので、スマートフォンなどの機器からQRコードスキャンを行うことでランキング登録が完了。リーダーボード用の専用サイトから自身の記録を確認することが可能だ。

 

ステージ紹介

 

以下では「Freddy Farmer」の各ワールドの特徴を簡単に紹介していこう。

(※難易度はノーマル基準のものとなっています)

 

森(The Forest)

地面に設置された赤いキノコは、上に乗っかるとトランポリンのように高く飛び上がる事が可能。

着地先には敵が近くにいないことを必ず確認しておくこと。

 

鉱山(The Mines)

水面には巨大魚が遊泳しており、足場の間を迂闊に飛び越えると食われてしまうことがある。

素材アイテムの1つである黄金の魚が泳ぐのも巨大魚と同じ水面なので、飛び上がった際の回収タイミングは慎重に見極めよう。

 

丘(The Mountain)

寒風吹きすさぶ地域で、足場が凍り付いている場所は滑り易くなっており移動制御が困難。長居せずにさっさと通り抜けてしまおう。

 

墓地(The Cemetery)

ステージ最下段の一部に吹き抜けになっている地帯があり、↓と記された看板近くの崖を飛び降りることで階下を突き抜けて最上層へと瞬時に移動する。ただし、ドクロの看板のある場所で落下した場合はそのままミスになってしまう。

上下に往復するリフトは一度停止した後、階層を移動するまでに少しの猶予があるため、敵に追いつかれそうな状況では無理な利用を控えよう。

 

城(The Castle)

Level5-1からいきなり登場する順路看板だが同じ階層同士が繋がっているとは限らない。ステージに慣れていない時期は翻弄されてしまい易い。

また後半には丘ステージでも登場した、2つの箇所を行き来することができる扉が登場。特にLevel5-5では、どの扉がどこに通じているかしっかり把握しておくのが攻略のカギだ。

 

特に注意したい敵

 

「Freddy Farmer」に登場する敵キャラクターの中には、厄介な動きをするキャラクターも複数存在する。特に注意が必要な対象を以下で紹介していこう。

(※キャラクター名称は「ギャラリー」内の「キャラクター」に基づいた形で記載しています。ゲーム内でのテキストは「言語」から「日本語」を設定している場合、一部のキャラクター名が文字化けで正常に表示されない箇所があります。)

 

巨大なキノコ

左右往復中に時々立ち止まり、跳躍の後、一定時間付近に残留する胞子を左右両方へと噴きだす。

動きが遅い上に長身で進路を塞ぐため、早期クリアを目指している場合は極めて厄介。

魔法の切り株

フレッディーと目が合うと、高速で追いかけてくる。

一直線に突進してくるだけなので、追い着かれそうになったら頭上を飛び越えてかわそう。

ゴブリンのアーチャー

鉱山 フレッディーを見つけるや否や、連続で矢を放ってくる。

矢は見た目が小さく極めて見辛い上に、上下に撃ち分けるといった小技を使うので厄介。

揺れるクモ

鉱山 地上をうろつくタイプのクモは、フレッディーを見つけると高速で追いかけてくる。

天井を左右に往復するタイプは、自身の真下にフレッディーを見つけると糸を垂らして高速で降下してくる。

エスキモー

フレッディーを見つけると雪玉を作って投げつけてくる。

1度投げた後は次の雪玉を作る動作に入るため、わずかに隙が出来る。

ウェンディゴ

常にフレッディーを追従。こちらを目視できていなくても、自動的に追いかけてくる。

背が高く、ジャンプで頭上を飛び越えてかわすことができないので、近づかれないように上手く誘導すること。

生きたカボチャ

墓地 頭部のカボチャを外してフレッディーめがけて投げつけてくる。カボチャはカーブを描いて戻ってくるので注意。

リック・ブアーヒーズ

墓地 ウェンディゴ同様フレッディーを常時追従してくるだけでなく、同じフロアで発見されると鉈を放り投げてくる。

頭上を飛び越えてかわすことはできない。

骸骨兵

近距離に立つと剣の三連攻撃を行う。

振り下ろしの後、剣が地面に刺さったまましばらく動かなくなるので、頭上をジャンプで飛び越えて対処。

人狼

自身とフレッディーとの間に段差がある場合、飛び移りや飛び降りによるショートカットアクションを行う。

こちらを追従してくるように動くタイプで、警戒を怠ると他の敵と挟み撃ちにされてしまうこともある。

 

 

本編以外のコンテンツ

 

以下で紹介するコンテンツはいずれもホームメニューの「エキストラ」からアクセスが可能となっている。

 

ミニゲーム

ミニゲームは各ワールド特定のエリアに隠されたアイテム「電子ガジェット」を入手してクリアすることで随時解放されていく。上記はその内の1つで、丘エリアに対応したミニゲームだ。

画面奥から迫ってくる獣を雪玉を投げて追い払おう。ターゲットに命中した時の距離がフレッディーから遠ければ遠いほど高い得点を得る事ができる。(最高で400点)

液晶風カラーリングのGBスタイルな画面が実にノスタルジックで、パーフェクトクリアによる特典はこれといってないが本編攻略の合間に息抜きとして楽しむことができる。

 

ギャラリー

ギャラリーの「アイテム」及び「キャラクター」項目では、ゲームプレイを通じて、一度でも姿を確認したキャラクターが随時解放されていく。

日本語設定の場合、文字化けで一部の箇所が正常に表示されないのがたまに瑕だが、言語設定で「英語」との切り替えを駆使すればなんとなく解読は可能となっている。

機能的には名前と姿の確認程度しか出来ないが、腕に自信アリというプレイヤーであれば全収集を目指してみるのも一興となるだろう。

 

アチーブメント

「アチーブメント」ではこれまでのゲームプレイ中に達成した、”ゲーム内実績”を確認することが可能となっている。計35種類。

達成条件は多岐に渡るためコンプリートは険しい道のりだが、本作にやり込み甲斐を感じられるという方は是非挑戦してみよう。

 

プレイ後の感想

(※今回、Nintendo Switch版パブリッシャーであるFlynn’s Arcade様より、本作のゲームキーを提供頂きました。この場を借りてお礼申し上げます)

 

「フレッディー・ファーマー」はそのピーキーな難易度も含め、80年代後期アーケードゲームらしい雰囲気を漂わせたプラットフォーマーだ。16bitスタイルのグラフィックやFM音源によるチップチューンなど、雰囲気としてはメガドライブ用ゲームに少々近い。

本編はアーケードライクなゲーム内容になっているが、独立した5種類のミニゲームやキャラクターを確認できるギャラリー機能の搭載などサブコンテンツ要素も充実しており、トータルで見ると家庭用ゲームに寄せた作りである印象を受ける。言語設定は英語、スペイン語に混ざって日本語にも対応しているが、一部文字化けで正常に表示されない箇所が見られるのが少々残念なポイント。ゲームプレイ自体には一切影響はないので、文字化けが気になるようであれば他の言語を選んで遊ぶのもアリだ。

 

肝心の難易度については、最低難易度であるノーマルの時点でもかなりの手応えを感じさせる。単にステージを1つずつ消化していくだけでも相応に難しいが、各ステージのアイテムを順番通りに回収しない限り実質クリアとは見做されない本作の仕様がよりハードルを高めている。1つでも順番を間違えた時点で従来の回収対処も必然的に順番がズレるため、リザルトボーナスにも大きく響いてしまう。特に到達自体が大変なワールド終盤でミスしてしまった時はショックの大きさもひとしお。

回収対象となる素材アイテムはそれぞれで目立つ見た目はしているものの、地味な色合いのものだとカモフラージュと言わんばかりに背景に同化するように佇んでいるばかりでなく、カギ等の一部アイテムは時々寝かされた状態で配置されていることも。時間制限という制約が設けられている中で、各エリア開始直後にはまず、アイテムが何処にどんな状態で配置されているかを素早く確認することも重要となる。

 

コンティニューは一応無制限に利用可能になっているが、再挑戦時に同じワールドを選択しても最初のエリアからの再開となるため完走するまでの間は気の休まる暇がない。全ポーションの完成を目指すとなると、一番簡単な難易度「ノーマル」でも達成までに思いの外時間がかかってしまう懸念もある。

なお、トゥルーエンド到達を目標とする場合は最低でもハード以上の難易度に挑む必要があるため、完全攻略を目指すとなれば一筋縄ではいかない。最初の段階では上位の難度を解放するため、先にノーマル難度をクリアする必要もあって攻略もスムーズには行かないだろう。

 

背景に半ば同化するように配置された素材アイテムや、敵が放つ一部の攻撃が異様に見辛かったりと少々遊び辛い面もちらほらと見られるが、単純明快なゲームシステムにより持ち前の難しさを抱えつつもとっつき易いゲームとなっている。実にFlynn’s Arcadeパブリッシングらしい「THE アーケードゲーム」と言った佇まいの新たな一作がまたここに現れたと言ってもいいだろう。

同パブリッシャーが手掛ける作品一連の愛好者や、ネオクラシックスタイルのアーケードゲームに興味があるといった方は、本作「Freddy Farmer」のハードな手応えを存分に味わってみて欲しい。是非お試しあれ。

 

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) .0

 

良い点

  • 80年度後期アーケードゲームを彷彿とさせる16bitスタイルのゲームビジュアル
  • ミニゲームやギャラリーなど複数のサブコンテンツを搭載(※要アンロック)
  • QRコードスキャンを使ったグローバルネットランキングに対応

 

惜しい点

  • 日本語設定時に一部の箇所に文字化けが見られ、正常に表示されない
  • 進捗状況の保存機能がなく、タイトルメニューに一度戻った際の次回プレイは再び最初からとなってしまう
  • 真エンドを見るためには、一度ノーマルでゲームをクリアした上でハード以上の難度に挑む必要がある

 

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