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基本情報
タイトル | Eternum EX |
対応機種 | Steam/Nintendo Switch |
販売 | eastasiasoft(Switch版)/Flynn’s Arcade(Steam版) |
開発 | Radin Games,Flynn’s Arcade |
発売日 | 2021年8月5日(Switch版)/2018年10月25日(Steam版) |
対応言語 | 日本語,英語,韓国語,中国語 (繁体字) |
備考 | 【Switch版】言語の変更も含め、ゲーム内に環境設定機能は非搭載
(国内e-shopで購入した場合、そのままゲーム内言語は日本語になる) |
作品概要
「エターナムEX」(「Eternum EX」)はゲームデベロッパーRadin Games及びスペインのゲームデベロッパーFlynn’s Arcadeによって開発されたゲーム作品。国内コンソール版においてはeastasiasoft.が販売を担当。
原作ゲームとなる「Eternum」はRadin Gamesによって2015年にファーストバージョンが発表。これが好評を受け、後にFlynn’s Arcadeとの共同開発によって2018年「同EX」が完成。氏にとっての初の商用作品となった。
ゲーム内容は前期80年代のテイストを徹底的に押し出したサイドスクロール方式&ステージクリア型のプラットフォーマーで、5つのワールドに分かれた全25ステージをアーサー卿が戦い抜いていく。
リンク:Eternum EX(Radin Games official site内)
リンク:Eternum EX(eastasiasoft official site内)
ストーリー
(紹介ページより該当部を引用)
戦い、栄光、そして喜びと悲しみに満ちた人生の日々… 今やアーサー卿は年老いていました。年老いすぎていたのです。
彼が手にしていたもの、愛していたものは全て失われ、 もはやそれ以上失うものがなくなった彼は、サマルナスへと旅立ちました。
邪悪に満ちた地下の王国、歴戦の騎士たちすら誰一人生きて帰らなかった、危険な地。 伝説によれば、洞窟世界は財宝で満ちていて、王国を支配する5人の悪魔が その中でもひときわに貴重な宝を守っていると言われています。
それこそ―5つの伝説のオーブ。それらを集めた者には… 無限の若さが授けられると言うのです!
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操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動 |
Lスティック | 移動 |
Lボタン | |
ZLボタン | |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | ジャンプ(※) |
Bボタン | 攻撃(※) |
Yボタン | |
Xボタン | |
Rボタン | |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー呼び出し |
※上記の各ボタン設定はタイプA準拠
「エターナムEX」の操作方式はクラシックアーケードを彷彿とさせる攻撃&ジャンプの2ボタンシステム。
ボタン設定については、各ゲームモードプレイ中に+ボタンでのポーズ状態中、プリセットのタイプA~Cのいずれかを選択してキーコンフィグを行うことができる。
ゲームモード
(※オリジナルモードのワールド選択画面)
「エターナムEX」では2タイプのゲームモードを搭載。細かく仕様は異なるが、両者間で難易度の違いはない。
アイテム | 備考 |
---|---|
オリジナル | クレジット数3。ゲームの進捗に合わせ、攻略済みのステージの中から開始ワールドを選択可能(開始ステージはワールドの最初のステージからとなる)。攻略状況を保存することができる |
アーケード | クレジット無制限。オリジナルモードと違って攻略状況は保存されず、ゲーム再起動時に本モードでプレイ開始すると再びワールド1から開始となる |
各モード間の違いについては上表の備考の項目通り。
時間をかけてじっくり全面踏破を狙いたいプレイヤーにはオリジナル、一気にクリアしたい人やハイスコア狙いに精を出したい方にはアーケードがそれぞれオススメだ。
アクション
杖攻撃
アーサー卿の攻撃方法は杖による殴打。これ一つであらゆる敵を撃退可能で、特定の敵弾を叩き落すこともできる。
連打が利く半面、射程はかなり狭い。突進力のある敵や遠距離から攻撃を行ってくる敵相手には競り負けやすいので、特に注意が必要だ。
ジャンプ
アーサー卿のジャンプは一般的なアクションゲームに良く見られるごく平凡な性能で、主な用途は足場の乗り移りだが、宝箱を下から突いて蓋を開けるなど。
各ワールドのステージ5(※後述)では足場を行き来しながら下から上へと進む構造上、特にジャンプの巧さが問われる。
アイテムによる特殊技
アイテムの1つボム(聖水のアイコン)は画面中に火球を大量に打ち込む魔法で、数秒間無敵の効果も現れる起死回生の大技だ。
アイテムを取るタイミングによって発動タイミングを多少ズラすことも可能だが、モタモタしてるとすぐに消えてしまうのでなるべく早めに取ってしまいたい。
アイテムの1つマジック(目玉のアイコン)はアーサー卿付近の宝箱を頭突きを行わずして自動で開封してくれる便利アイテム。
こちらは他のアイテムに比べてたまにしか出ないので、出現時は忘れずに回収しておこう。
ゲームシステム
「エターナムEX」は全25ステージ。それぞれ5ステージで構成された5つのワールドに分かれており、前半1~4ステージと後半の第5ステージでルールが若干異なっている。
ここでは本作の基本パートとなる1~4ステージについて簡単に解説。
プレイヤーはアーサー卿を操作して、まずステージ内に散りばめられた宝箱(あるいは宝箱の中身)を全て回収。回収後はステージ中央の扉が開くので、そこにたどり着くことでステージクリアとなる。
ただし、各ステージでは妨害要因として各種魔物がアーサー卿の前に立ちふさがる。杖を使った近接攻撃や、宝箱から出現するマジックアイテムを駆使して上手く退けていこう。
宝箱
「エターナムEX」の各ステージクリア条件の肝でもある宝箱。
赤いものはそのまま接触すれば回収可能だが、下段からジャンプで小突くことで蓋を開けて中身を豪華にすることができる。一方、緑色の箱は鎖で厳重に封がされているため、これを外さなくてはならない。
蓋を完全に開けるためには赤い宝箱は2回、緑の宝箱は4回それぞれ下段からジャンプによる頭突きが必要となり、蓋を完全に開けた宝箱を回収すると中から数種類あるアイテムの中から1つが確定で出現する。
各アイテムの詳細については下段の「アイテム」の項目で解説。
テレポート
マジックアイテムのテレポートを入手すると、付近のステージ上下2箇所に双方を繋ぐポータルが出現。一度開くとステージ終了まで出たままになる。
何度も頭突きを繰り返して蓋を開ける必要がある緑の宝箱の真下に出た場合には少々邪魔になるが、テレポート直後はおよそ3秒間無敵状態になり、状況次第では敵に囲まれた際の緊急回避に使うこともできる。
出口の開き方
次のステージに進むための出口の扉は各ワールドの1~4ステージに登場するが、ステージ開始時には閉じられている。
開き方はステージ内の宝箱をひとつ残らず回収すること。制限時間内に全てきっちり回収していこう。
ステージ5について
各ワールドのステージ5はそれまでの1~4から一転、ボスの元を目指して下から上へと昇っていく縦スクロール方式に切り替わる。道中に宝箱は存在せず、各アイテムが既定の位置に始めから出現している。
ただし、画面内に映った時点で時間消滅までのカウントが始まってしまうので、狙いのアイテムは道のりのパターンを覚えて素早く回収していきたいところ。
中でも1UP!は見逃せないが、絶妙な位置に敵が配置されていたりと取りにくい場所にあることも多い。欲張りすぎて焦って回収に向かったらミスを誘発…といったケースにもなり兼ねないので無理は禁物だ。
アイテム
アイテム | 備考 |
---|---|
ボム |
数十発の火球が拡散、画面内を飛び交い命中した敵を撃退する |
テレポート |
ステージ内の2箇所に双方間を移動できるテレポートゲートを精製する |
タイム |
残り時間が20秒増加 |
パワー |
20秒間アーサーが無敵状態になる |
マジック |
アーサー卿の頭上に目玉型のクリーチャーを一定時間召喚、付近の宝箱(赤)を開封状態にすることができる |
1UP! |
残機が1つ増える |
スコアアップ(左は1,000、右は5,000pts) | |
E,X,T,R,A、5つの文字が全て揃うと1UP |
各アイテムは宝箱から出現後、一定時間が経過すると消滅する。各ワールドのステージ1~4開始と同時に出現しているパワーについては例外的に常時出現状態となっている。
ステージ5では宝箱を経由せずに各アイテムがそのまま登場するが、画面内に表示された時点で消滅までのタイマーが起動し、時間が経過すると消滅する。
プレイ後の感想
開発者のコメントによると、「欧州で当時メジャー機だったPC・Amigaを使ったゲームの制作経験を多数重ねており、作成するタイトルはいずれも最初からその焦点をクラシックゲームに充てていた」ことがRadin Gamesのホームページに記されている。
本作「エターナムEX」もスクリーンショットから伺えるように、独特のフォントデザイン、スキャンライン風フィルタなど、あらゆる要素を持って80年代アーケードゲームのオリジナル新作といった内容だ。
往年の「ボンジャック」(テーカン)や「魔界村」(カプコン)等の作品からインスピレーションを受けているというゲームデザインは、これらの作品を遊んだことがあるプレイヤーにとっては随所にこだわりを感じてしまうのではないだろうか。
ただ、良くも悪くもクラシックアーケードというゲームデザイン、且つそれに沿うように難易度も相応なもので、高いスコアを狙うのは容易ではない。
適当に立ち回っていては残機や(オリジナルモードにおいて)クレジットをあっという間に使い切ってしまう。
なるべく蓋を開けた方がスコアアップにも繋がる宝箱だが、この蓋開けに欲をかき過ぎると残り時間が足りなくなったり敵にあっという間に囲まれてピンチになってしまう、というこのバランスは上手いところだ。
杖での殴打というアーサー卿の基本攻撃の性能は決して弱くはないのだがリーチの短さが心もとないため、遠距離から攻めてきたり高速で突進してくるタイプの敵を攻撃する際には、相手との間合いに苦しめられる局面が多くなってくる。
接触1回で即死というシビアさもゲームの難度に拍車をかけているため、その分オリジナルモードのワールドセレクトやアーケードモードの無制限コンティニューといった仕様は程よい救済策と映るはず。
80年代アーケード風のシンプルなゲームに興味がある方は本作で是非、全面制覇を目指してみよう。
Radin Gamesが携わるタイトルとして、2022年5月現在、最新作となる「Galacticon」がSteamやNintendo Switch他プラットフォームでリリースされたばかり(国内Switch版ではPikiiがパブリッシャーを担当)。
こちらも上記デベロッパーが提唱するスタンス通りのクラシカルなゲーム内容となっているので、初期80年代アーケード風ゲームに目がない諸氏は要チェックだ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 6.5 |
---|
良い点
- スコアアタック要素の色濃いシンプルなゲームデザイン
- 独特のゲームフォントやCRTモニタをイメージした疑似スキャンラインなど、80年代アーケードゲームを彷彿とさせる演出が徹底して盛られている
- プレイヤーのタイプに合わせて2種類のゲームモードを搭載している
惜しい点
- メイン攻撃の杖は判定が極めて小さく、リーチの長さや数で圧倒してくる後半ステージの敵相手に対処するには非常に心もとない
- 淡々としたゲーム展開は、端からクラシックゲームが好きなプレイヤー向け
- コンティニュー時の再開ポイントはワールドの最初からとなるため、突破には純粋な腕前が問われる
©2022 Pikii / Flynn's Arcade / Radin Games (※記事内で使用しているスクリーンショットには、ゲーム内機能の"疑似スキャンライン"をオンにした状態で撮影したものとオフ[…]