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基本情報
タイトル | Eternal Radiance |
対応機種 | Steam,NintendoSwitch,PlayStation4 |
販売 | Visualnoveler |
開発 | 同上 |
発売日 | 2020年12月16日(Steam版)、2022年1月13日(Switch版/PS4版) |
対応言語 | 日本語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),英語 |
備考 | IARCレーティング:12+(性的ほのめかし) |
作品概要
「Eternal Radiance」は台湾のゲーム開発スタジオVisualnovelerが製作及び販売を手掛けるゲーム作品。
本作はビジュアルノベルと3Dアクションを融合したストーリー重視のロールプレイングゲーム。濃密なテキストボリュームによる王道の物語と、フィールドマップ上で展開するスピーディーなフリーレンジアクションのバトルシステムが注目のポイントだ。
異邦の地、ダレンシアの民を守る組織「灰の騎士団」。騎士見習いの少女セレステは正騎士叙任の試練として、アーティファクト回収の特別任務を受ける。しかし、この任務は彼女にとって波乱の冒険の幕開けを告げるものだった―
ノベル色の強い作風であることから本記事では物語への言及は避けながら、作品の解説を行いつつ簡易プレイガイドという形で本作を紹介していこう。
リンク:Eternal Radiance(Visualnoveler official site内)
ストーリー
(※以下は公式サイトのSTORYをDEEPLによる翻訳を行い、更にゲーム内での日本語設定時に沿った翻訳に合わせたものへと一部修正したものになります。ご了承下さい)
何世紀もの間、灰の騎士団はダレンシアの人々をモンスターから守ってきた。
騎士団の若き従者であるセレステは港町アンコーラに派遣され、近くの森を蝕む古代のアーティファクトを回収することで自分の価値を証明する機会を得る。
だが、謎めいた少女にアーティファクトを奪われたことで、セレステは入団式に失敗してしまう。 自分の力を証明するため、セレステはこの泥棒を見つけ、アーティファクトを取り戻して騎士になるために家を出る。
外の世界は、セレステが育った孤立した社会とは大きく異なっており、彼女は傭兵のヴァラナ、学者の魔術師・ルビーと力を合わせ、謎の遺跡が残る大陸を旅していく。 盗まれたアーティファクトは、そんな時代から残された数少ない遺物のひとつだった。
セレステは世界を知ることで、次第に自分の使命だけでなく、騎士団の役割に対しても疑問を抱くようになる。 騎士団が世界から隔絶された存在であり続けることは果たして正しいのか。 それとも、彼らが守ると主張する人々の命よりもアーティファクトを優先するのだろうか?
セレステが出会った謎の少女は単なる泥棒ではなく、また、盗まれたアーティファクトは暗い陰謀のほんの一端に過ぎない。 運命は彼らを結びつけ、セレステの旅はやがて彼女の人生を永遠に変えるものとなるのだった。
|
登場人物
本作のパーティーメンバー3人を簡単に紹介。
セレステ | ヴァラナ | ルビー |
---|---|---|
灰の騎士団に所属する見習い騎士。使用武器は剣
騎士道に順じ、常に実直で前向き思考。自身の判断が必要となった場面では「行動指針」を口癖のように持ち出す。 アーティファクト回収の任により、単身アンコーラへと向かう |
ダレンシアを渡り歩く傭兵稼業の少女。使用武器は弓
仕事においての効率を何より優先するタイプ。口数が少なく、冷淡で人当たりは厳しいが、仲間想いな一面を覗かせることも。 職業上、サバイバル知識には長けている |
魔法に長ける学者。使用武器は杖
ダレンシアで暗躍しているという秘密組織の調査のため、向かった先のアンコーラで偶然セレステと出会い、以降親睦を深める仲となる。 探究心が強く、伝承や不思議な現象といった話題に目がない |
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 上:消耗品の表示 下:クエストの表示 左:装備品の表示 右:アビリティの表示 |
Lスティック | 移動/(押し込み)マップの表示 |
Lボタン | (指示のある場面で)インタラクト/(ノベルパート)オートスキップ |
ZLボタン | パーティーボタン(※下記で後述)/(ノベルパート)バックログの表示 |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | カメラ操作/(押し込みで)正面前方の敵をロックオン・ロックオフ |
Aボタン | 強攻撃/決定 |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | 弱攻撃 |
Xボタン | ガード/(ノベルパート)オートテキストの切り替え |
Rボタン | ロール/(ノベルパート)オートスキップ |
ZRボタン | ダッシュチャージ/(ノベルパートで長押し中)スキップ |
+ボタン | メニュー呼び出し |
今作では項目の決定はBボタン、キャンセルはAボタンの海外仕様な操作スタイルとなっている。この基本操作に関しては変更が効かない点にまずは注意。
アクションパートでの各ボタンの割り当てについてはキーコンフィグから変更可能だがここにも注意点があり、”操作項目1つ辺りボタン1つ分のみ割り当てが可能”となっている。この関係で、“ボタン同時押し”操作による再割り当ては不可能。
「パーティーボタン」各種などの2種類のボタン同時押しが必要となる操作については、初期状態のものを踏襲する前提で下手に変更しないことをおススメしておこう。
各ボタンで操作可能なアクションについては、「アクション」の項目で順次詳しく解説していく。
難易度について
「はじめから」を選んでゲームを開始する際に、難易度を以下の3種類から選ぶことができる。
イージー | ノーマルに比べ、与ダメージ50%増加、被ダメージ50%減少、獲得経験値25%増加 |
ノーマル | 通常難易度 |
ハード | ノーマルに比べ、与ダメージ25%減少、被ダメージ50%増加 |
一旦ゲームを開始した後も、システム>オプションから自由に変えることができるので、自身の腕と合っていないと感じたら迷わず変更しよう。
セレステのアクション
本作はゲーム進行により、ヴァラナ、ルビーの2人がパーティーメンバーとして参加する最大3人パーティーとなるが、今作でプレイヤーがアクションパートで操作する対象は一貫してセレステである。
見習い騎士としての彼女のアクションは、剣を駆使したスピーディー且つ豪快なものとなっている。以下で順に紹介していこう。
移動/ジャンプ
Lスティックを任意の方向に倒して移動。同じ方向にしばらく倒していると走行移動となる。
一度走行モードになればフィールド上を無制限に走り回ることができるが、セレステや他のメンバーが一旦敵の射程距離圏内に入ると、強制的に徒歩に切り替わる点には注意。
また、Bボタンでジャンプアクションを発動。剣攻撃でコウモリなどの”滞空状態の敵”を狙いたい時には必須となるアクションだ。
ロックオン
Rスティックを押し込むと、セレステの正面前方の敵をロックオン、以降その対象を正面に据えた状態でカメラが動く状態となる。
一体の相手を集中的に狙いたい場合には便利だが、反面、斜め後方や背後の状態を確認し難くなるので、状況に応じてロックオンとオフを上手く切り替えよう。
弱/強攻撃
Yボタンで弱攻撃、Aボタンで強攻撃を発動。そのままボタンを連続で押していくことで、連続斬りへと派生。
弱は合計4打目、強は3打目でそれぞれフィニッシュアクションとなるが、弱強どちらの攻撃も相互間で自由に組み込んで連続技にすることが可能だ。
取り分け、三発目の強攻撃で発動するフィニッシュアクションは360°に大きく斬り払う技で、攻撃範囲、威力共に強大。敵の集団の中心へと斬り込んで、複数の相手にダメージを与えるといった使い方に最適だ。
弱攻撃は1つ1つの技の隙が少ないため、ヒットアンドアウェイ戦法に最適。対する強攻撃は全体的にアクションは大振りだが威力が高く、相手をパワーで強引に制圧することができる。この2タイプの攻撃アクションを状況に応じて上手く使い分けていこう。
連続攻撃の一例(動画)
一振り後の硬直が長めな強攻撃だが、敵に攻撃がヒットしている際に1段目の直後にYボタンを素早く入力すると、モーションを途中で中断して次の弱攻撃を素早く繰り出すことができる(動画中の振り下ろしモーションの技が強攻撃の1段目にあたる)。
感覚的には弱と強2つの攻撃をスイッチしながら交互に組み入れていくイメージで、2撃目以降のAではYを間に2回挿むとチェーンの安定感が僅かに増す。ざっくり言えばY→A→Y→Y→A…(一発目はAから始めてもOK)といった流れの連続技で、各種アビリティを間に組み込むこともできたりと連携の自由度は比較的高い。
ただし、動画では一見流れるように攻撃を連続で繰り出しているように映るものの、厳密にはコンボ技と言う扱いではない。画面内にキャラクターやエフェクトが多数表示されるような状況では、アクションがテンポ良く繋がらない場合もあるので過信は禁物だ。
ガード/ガードアビリティ
Xボタン長押し中はガードアクションを発動することができる。相手から受けるダメージを軽減するが、通常ガードで防御可能な相手の攻撃は限られるため過信は禁物。
また、敵の攻撃に合わせてタイミングよくガード操作を行うとガードカウンターが発動。ガードカウンターの発動方法には、以下の2通りがある。
1)敵の攻撃に合わせてタイミングよくXボタンでガードを発動する
2)ガード状態中に敵の攻撃に合わせてタイミングよく弱、または強攻撃を繰り出す |
前者は他作品でのパリィやジャストディフェンスの要領で直感的に繰り出す馴染み深い操作スタイル。後者はガード状態から攻撃に転じる後の先的な操作スタイルだ。
どちらもタイミング重視のアクションとなるため使いこなすには多少の慣れが必要となるが、敵との戦いをとても有利に進めることができる。
ガードカウンター成功後は、セレステの剣の刀身がオーラを纏う様になる。
これにより、数回分の剣攻撃が全てクリティカルダメージになるといった強力な恩恵を得られるので、有効的に活用したいところだ。
ロール/ダッシュチャージ
地上時にRボタンを押すことで、正面前方に前転を行うロールアクションを発動。
低姿勢で相手の攻撃を躱すことができるアクションで、スタミナ要素のない本作ではノンコストで自由に使っていけるのが強みの1つ。
敵の攻撃が命中するギリギリのところでロールアクションを繰り出すと、上画像のようなエフェクトの発生と共にセレステが一定時間チャージ状態となる。
チャージ状態中はセレステの周囲に風が纏った状態となり、移動速度が走行時並みのスピードに上昇。更に任意のタイミングでZRボタンを押すことで、ダッシュチャージを使用することができる。
ダッシュチャージはそのまま使う場合はセレステの向いている方向前方へ、敵のロックオン状態時に使用した場合は対象に向かって突進攻撃を繰り出していく。
ダッシュの持続時間は一瞬だが、アクション中にLスティックを動かすことで移動方向を僅かに変化させることもできる。上手く使うことで他の敵を巻き込んで、複数の相手にダメージを与えることも可能だ。
アビリティの使用
フィールド上でLボタンを長押しすることで、画面右下にアビリティウィンドウ(上画像)が表示。
その状態のままY、X、A、Bのいずれかのボタンを押すと、あらかじめ各ボタンに割り当てられたアビリティをMPと引き換えに使用することができる。
セレステ
アビリティ名称 | 消費MP | 効果 |
---|---|---|
アズールミサイル | 15 | 前方に大ダメージを与える青い弾を発射 |
アズールショット | 8 | 遠距離攻撃弾。移動しながら撃つことが可能 |
ショックウェーブ | 15 | LV9で習得。衝撃波を前方に発射 |
マジックオーブ | 30 | LV15で習得。時間経過で爆発する魔法の光球を生成 |
アイスストライク | 17 | 前方に2発の斬撃を繰り出し、直後に氷の塊を作り出す最後の一撃を放つ |
クイックアタック | 30 | LV2で習得。剣による高速の刺突を繰り出す |
ウィールスラッシュ | 17 | 回転斬りによる範囲攻撃 |
ヒール | 25% | LV4で習得。セレステの最大体力の40%を回復。個人用 |
シールド | 30% | LV12で習得。セレステのダメージを吸収するシールドを作り出す。個人用 |
ヴァラナ
アビリティ名称 | 消費MP | 効果 |
---|---|---|
パワーショット | 15 | 触れた敵全てにダメージを与える強力な矢を放つ |
ネイチャーショット | 16 | LV15で習得。敵を弱体化させる矢を放つ。弱体化した敵を攻撃したパーティーメンバーは、体力を吸収できる |
ライトニングショット | 18 | LV12で習得。触れた敵の周囲で跳ね返る雷を帯びた矢を放つ |
リーサルショット | 12 | 敵単体に大ダメージを与える強力な矢を放つ |
ルビー
アビリティ名称 | 消費MP | 効果 |
---|---|---|
ヒール | 20% | 仲間単体の最大体力の30%を回復 |
オールヒール | 40% | パーティーメンバー全員の体力を最大値の40%回復 |
アルケインボム | 20 | 自分の周囲に爆発を引き起こす魔法を唱え、近くの敵にダメージを与える |
ファイアボム | 20 | 炎の大爆発を発生させる魔法で敵単体にダメージを与える |
アルケインバラージュ | 27 | 近くの敵を追尾する魔法の弾を発射する |
アズールミサイル | アイスストライク | クイックアタック |
3人の中ではセレステが最も多くの種類のアビリティを習得可能だが、登録できるのは最大で4枠のため、上記リストの中から厳選する必要がある。
筆者のオススメはクイックアタックだが、好みで使い易いものをセットしておくと良い。
ヴァラナとルビー専用のアビリティはそれぞれ最大で4~5種と総数は控え目。この2人のアビリティはプレイヤー側の操作による任意のタイミングで使用できず、AI操作による完全オートとなる。
アビリティ毎に使用頻度を5段階から選ぶことができるので、必要に応じて設定しておこう。
レベルアップによって新たに覚えたものはひとまず登録しておくにこしたことはないが、数自体が少ないため、一度登録後にはほとんど入れ替える機会はないだろう。
フィニッシュアビリティ
敵に攻撃を加える毎に、キャラクター顔アイコンの左側にあるオレンジのゲージが少しずつ貯まっていく。
このゲージがフル状態になった時、任意のタイミングで特定のコマンドを同時に押すことで、各キャラの大技であるフィニッシュアビリティが即座に発動。
フィニッシュアビリティは発動のためのボタン操作が3人でそれぞれ異なり、キーコンフィグの初期設定時は以下のようになっている。
セレステ | LとRボタン同時押し |
---|---|
ヴァラナ | ZLとRボタン同時押し |
ルビー | ZLとZRボタン同時押し |
セレステのフィニッシュアビリティは輝く剣閃をまとった連続斬り、最後の大振りの一撃と共に周囲360°の敵を吹き飛ばすといった技だ。
後発のパーティアビリティと組み合わせることで更に威力を伸ばすことも可能で、窮地を凌ぐ強力な起死回生技として重宝する。
パーティースキルの使用
アビリティを多用して戦う内に、上画像のような表示が画面左に出現することがある。
これは「パーティースキル」を利用可能となるタイムカウンターで、ヴァラナかルビーのどちらか1人以上の仲間が生存している際に出現。上部のタイマーが0になる前に、表示されているコマンドから1つを選んで入力することで、特別な効果を1度だけ発動することができる。
筆者のおススメはZL+Xボタンの「回復」スキル。残りHPに応じて活用することで、回復アイテムの節約にもなる。ゲーム後半ではZL+Yの「ダメージ」や、ZL+Aの「ダメージ強化」も有用だ。
フィニッシュアビリティと併用することで、窮地を脱する一手として大きな助けとなるだろう。
ゲームシステム
セーブについて
本作のセーブスロットは合計14。ここにゲームプレイ中に自動で行われるオートセーブのスロットが1つ分加わる形となる。
オートセーブはマップの移動時などの特定のタイミングで頻繁に行われるため、このデータをロードする際はロケーションの状態を観ておこう。
スキルツリー
ZLまたはZRボタンでツリーのカテゴリを攻撃と防御で切り替える。
使用累積ポイントは2つのカテゴリ間で共有しないため、スキルポイントの割り当て時には注意が必要。
また、一度振り分けたポイントは基本的には振り直すことはできない。リセットするにはアンコーラの宿屋などで購入可能な「後悔のポーション」というアイテムが必要になることも覚えておこう。
強化魔法
武器や防具は本来の性能に加えて、強化魔法を施すことで新たな効果を付与することができる。必要となるアイテムは強化魔法を施したい装備品と”巻物”に属するアイテムの2種類。
各巻物は名称毎に効果が異なり、基本的に武器に最初から備わっている効果と同系統の効果は相殺されてしまう。
また、巻物自体も「遺物」と呼ばれる素材アイテムを使うことで、更に効果を追加することができる。こちらも強化魔法屋を通じて有料による強化が可能だ。
1つの巻物に載せることができる効果は巻物と遺物の両方の効果合計4つまでという制限があり、遺物を一度使用して強化が終わった巻物は「神秘の巻物」というアイテム名でオリジナル効果を持った巻物に変化する。
強化を施した巻物を2つ以上作成した場合も、名前は全て「神秘の巻物」で統一されてしまうため、使用する際は事前にどの効果のものであるのかを「強化効果」の欄からきちんと確認しておこう。
問題点
以下では、ゲームプレイ中にいくつか目についた本作の問題点を以下でざっと挙げてみよう。
ミニマップの表示操作について
NintendoSwitch版でのLスティック押し込み操作は、初期設定では”ミニマップを表示”効果となっている。
操作説明の項目を見ても分かる通り、今作のLスティックでは”セレステの移動”という重要な操作が別途割り当てられており、ここで上記のミニマップ=Lスティック押し込みという操作設定時に問題が生じる。
Joy-Con操作でこの手のアクションゲームをプレイしている際、動きが激しくなるにつれて”自然とスティックを押し込んでいる”ような場面が頻発する関係で初期設定のままプレイしている場合、ミニマップを誤って呼び出してしまい易い。
そのため、ボス戦などでうっかり出てしまうと画面がミニマップで覆い尽くされて非常に邪魔となる。同じ操作で消したところで、再び暴発するといった事態は避け難い。
キーコンフィグで割り当てるボタン自体を変えることは可能だが、他の機能もゲームプレイ時には基本的に全部使うため、入れ替える箇所にはとても迷うことになる。
どうしても変えたい場合は、Lスティック押し込み操作の代わりに”方向キーの左”(初期設定では”装備の表示”効果になっている)に登録しておけば、Lスティックによる暴発は一切起こらなくなるのでおススメだ。
ただし、ゲームを再起動すると設定したキーコンフィグが初期化されてしまうといった別の問題もあり、起動ごとに再設定を迫られるなどの一手間な面も見られる。
交戦時のパーティーメンバーの挙動について
最大3人パーティーで行動できる本作だが、アクションの項目でも触れた通りプレイヤーが操作できるのはセレステのみで、他の2名はAIによってオートで動作する形となる。
基本的にRスティック押し込みを使ってロックオンしている対象を攻撃してくれるのだが、向かってくる攻撃に対してはあまり優秀に回避してくれない。そのため、強力な敵集団を相手にする場合は、狙っている敵を優先的に排除したり、手動によるアイテム使用での回復などプレイヤー側でカバーしなくてはならない場面もある。
交戦時には能動的に動いてくれる反面、アビリティを使用し過ぎてマナが不足している状況下などでは、敵の攻撃が迫っていても棒立ちで突っ立っているといったことが時々見られるが、これはマナの運用度合いによって改善されることもあるので、必要に応じて各アビリティの使用頻度を調節してみると良いだろう。
ギャラリーの回収について
イベントCGが出現する毎に1つずつ集まっていくギャラリーの各項目は、基本的にストーリー進行に応じて自動的に埋まっていく。
ただし、最後の2枚についてはゲーム終盤の手動セーブが出来ないタイミングで登場する関係で、ギャラリーモードから観賞することが不可能となっている。
エンディングを迎えた後も状態が保存されないため、上記2枚のイラストについては現状本編内で拝むしか方法がない。機能的な面での改善が待たれるところだ。
プレイ後の感想
「Eternal Radiance」はビジュアルノベルとアクションRPGという対照的なジャンルを掛け合わせた、現代では少し珍しいタイプのゲームデザインだ。
インディー系のノベルゲーム作品としては文章量はかなりのボリュームとなっており、丁寧なローカライズによるテキストは比較的読み易くライトファンタジー然としたキャラクターイラストも親しみ易い。
筆者としては、このノベルパートが本作ゲーム要素の比重を大きく占め、アクションRPGとなる部分はその規模も含めてどちらかと言えば添え物といった風に捉えている。
クリアまでのプレイ時間はテキストの読み進め方やアクションパートの突破状況によって前後するが、スピーディーに進めていけば10時間前後。各サブクエストもしっかりと回収していけば20時間を超えるボリュームともなる。
ビジュアルノベルには欠かせないギャラリー要素もきちんと抑えており、一度観た各種イベントCGをゆっくりと眺めたいプレイヤーにも嬉しい配慮が見られる。
反面、アクションゲームパートは軽い操作性による爽快感を味わえる一方、造りとしては粗削りな部分も見られる。
取り分け、遊びこめば遊びこむほど不満点として表れるのが、せっかくの3人パーティーなのにセレステしか操作することが出来ないという部分だろう。
バトルに関するゲームバランスは無難にまとまっているものの、最終ボスはそれまでの相手と比べて苛烈を極める強さで、難易度ノーマル以上で挑む場合は3Dアクションに慣れていないと踏破はかなり厳しい。
難易度自体は自由に変更可能なので、どうしても撃破が無理と感じた場合は調節してから改めて挑んでみよう。
テキストによる描写、イラストを含めて登場人物達が一様に個性立って魅力的に描かれており、セレステが目指す騎士道と仲間同士の友情の機微を中心に描かれる3人の冒険の物語は本作の見逃せない最大のポイント。
キャラクター重視のアクションRPGや、イラストの絵柄に興味がある、という方は本作「Eternal Radiance」を是非手に取ってみて欲しい。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.0 |
---|
良い点
- ライトファンタジーらしさに溢れた可愛らしいキャラクターデザイン
- 騎士の在り方に悩むセレステを中心に、冒険を経て3人の少女達の成長を見守る王道の物語
- 操作感はやや軽めだが、触り心地の良いアクションパート
惜しい点
- セレステ以外のパーティーメンバーを操作できない
- 「”同時押し操作”の再設定ができない」など、キーコンフィグに若干の不便さを感じられる
- ノベルパートはまだしも、アクションパートにもキャラボイスが一切なく、戦闘に味気なさを感じてしまう
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なお、次のページではアイテムリストを中心とした本作のデータベースを掲載。冒険のお供に、併せて御覧頂ければ幸いである。
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