映夢(Switch)-プレイ後の感想と作品解説&パズル解法集【レビュー&攻略】

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基本情報

 

タイトル 映夢(Dream)
対応機種 Steam/Nintendo Switch
販売 Winking(Switch版)/Skywalker HK(Steam版)
開発 Rising Win Tech
発売日 2020年10月15日
対応言語 日本語,中国語 (簡体字),中国語 (繁体字),英語
備考 CEROレーティング:C(暴力)
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作品概要

 

「映夢」は台湾の独立系デベロッパーRising Win Techによって開発されたゲーム作品。国内Nintendo Switch版においてはWinking Corporationが、Steam版においてはSkywalker HKがそれぞれ販売を担当。

ゲーム内容はミステリー要素が色濃いストーリー重視のパズル&アドベンチャー。見知らぬ病院で目を覚ました主人公・何映夢(Ho Yingmeng)は、脱出を図る内に次第にこの病院で起こっている異常な事態に巻き込まれていくことに―

 

リンク:RisingWintech(Twitter)

リンク:Winking Corporation(Global site)

 

ストーリー

 

(※公式の紹介ページ原文より、筆者側で再翻訳)

 

目を覚ますと、知らない病院の霊安室に閉じ込められていた。

どうにかして部屋から抜け出すことは出来たが、この病院で出会う人には誰一人として見覚えがない。

 

私は、どうしてここにいるのか思い出せないどころか、来た目的さえも分からない。

おまけに閉じ込められている間に、周りで色々とおかしなことが起こっている。

 

殺された入院患者

奇妙な人影の出現

あるはずのない部屋の存在

そして、行方不明の子供…。

 

この病院で、一体何が起こっているのだろう?

 

 

 

操作方法

 

(※Nintendo Switch版)

JOY-CON(左)
上下左右ボタン (特定の場面で)指定対象を操作

(手帳メニューで上下)所持アイテムをチェック

(手帳メニュー左右)所持アイテムテキストの続きを読む

Lスティック カーソルの移動
Lボタン (手帳メニュー)ブックマークの選択
ZLボタン (手帳メニュー)1ページ戻る
-ボタン 手帳メニュー

 

JOY-CON(右)
Rスティック
Aボタン 決定
Bボタン キャンセル/(開いてるメニューを)閉じる
Yボタン
Xボタン テキストのスキップ
Rボタン (手帳メニュー)ブックマークの選択
ZRボタン (手帳メニュー)1ページ進む
+ボタン 環境設定呼び出し

「映夢」のゲームシステムは基本的には簡単操作のポイント&クリック方式のアドベンチャーゲームだが、一部のパズルでは特殊な操作を要求される場面もある。

全編を通してJoy-Con、もしくはPROコントローラーによる操作形式になっており、タッチスクリーン操作には非対応。

 

登場人物

 

ゲーム前半に登場する人物を紹介。

(※各人物の説明は、本編での様子を基に筆者側で独自に付け加えたものであり、公式のものではありません)

何映夢(Ho Yingmeng)

女性心理カウンセラー。本編主人公。

見知らぬ病院内の霊安室で目を覚ますが、ここに至るまでの以前の記憶を失っている

古雲(Gu Yun)

映夢が目を覚ました病院の院長。男性。

突如病院に姿を現した映夢に対し、敵意のような眼差しを向ける

冬月凛(Tungyue Lin)

クールな女性看護師。

職務に忠実な勤務態度を覗かせる一方、攻撃的な口調で思ったことを口にするタイプ

関柔(Guan Rou)

人当たりの良い温和な女性看護師。

気が弱く、院内の不穏な空気の中ではおどおどした様子を見せることが多い

王子豪(Wang Zihao)

病院に勤める男性警備員。

生真面目な性格で、目の前で発生した出来事にも冷静に対応する

陸遠中(Lu Yuanzhong)

中年男性患者。付箋にメモを残す癖がある。

何かに怯えている様子を見せるが…?

(※人物名はいずれも、ゲーム内で日本語設定時の際も基本的に繁体字で表示される)

 

ゲームシステム

 

以下では、「映夢」における主なゲームシステムを紹介。

 

調査パート

「映夢」におけるゲーム本編の大部分は、ポイント&クリックによる調査パート。Nintendo Switch版ではLスティックで手の形状をしたカーソルを操作、Aボタンでインタラクトというごく典型的なアドベンチャーゲームのスタイルだ。

怪しいと思った場所はどんどんクリックして調べて、先に進むための手がかりや謎解きのパズルを発見していこう。

 

パズル

手がかりとなるアイテムに混ざって、ゲーム内の随所に本作の謎解き要素となる様々なパズルが登場する。

稀に特殊な操作が要求されるパズルもあるが、こちらも基本的にはカーソル操作とインタラクトを使って解いていく。

また、作中のパズルには一部、時間制限が設けられたパズルも存在する。時間内にクリアしないとゲームオーバーとなってしまうので要注意。

 

怪しいと思った場所はどんどんクリックして調べて、先に進むための手がかりや謎解きのパズルを発見していこう。

 

映夢の手帳

-ボタンで呼び出しが出来る映夢の手帳では、本編で集めた調査内容や手がかりを振り返ることができる。

ストーリーで登場した人物名やキーワードが、映夢の所感によってメモとしてまとめ上げられている。

3種類あるブックマークをLorRボタンで切り替えて、それぞれの項目をチェックしてみよう。

 

調査メモ

物語の進行に沿って、病院での調査内容が映夢の視点で記されていく。現在の状況やストーリー全体の振り返りに便利な機能だ。

人名は青字、施設や部屋の名は緑字、重要なキーワードは赤字でそれぞれ強調されているので、気になるワードがあればチェックしておこう。

 

手がかり

病院の調査中、手がかりとして見つけたものは手帳メニューのこの項目にまとめられる。探索パートでは使用することができないアイテムなので気を付けよう。

新たな手がかりを入手すると、画面左上の手帳アイコンにNEWという表示が現れるので、さっそくチェックしてみよう。

なお、手がかり自体の重要度はそこまで高くないため、全部収集しなくてもエンディングに辿り着くことはできる。

 

CGコレクション

タイトルメニューから選択できる「CG画廊」と機能自体は同じだが、手帳のメニュー内では現在進行中のゲームデータ上で登場した分のみをチェックできる。

 

プレイ後の感想

以下ではNintendo Switch版「映夢 -DREAM-」の全編を終えた上での感想を記していこう。

 

まず、国外アジア製のノベル作品ということで気になるローカライズについてだが、テキスト面の翻訳精度に関しては大きな破綻もなく物語を追う上では申し分ない出来。

ただ、言語を日本語に設定しても一部の文字に繁体字が使われている箇所が見られ、特に左下ではなく中央表記の句読点「」、「」は文中で頻出する分、若干の違和感を覚える。

(最もアジア製の本作に限らず、当ブログでも取り上げた「Odallus:The Dark Call」(ブラジル開発)など、海外作品の日本語ローカライズ時に繁体字の句読点が日本語に混ざって使用されている例は偶に見られる)

 

全編を終えるまでの所要時間は、パズルの謎解きをスムーズに進めるかどうかで大きく前後するが、筆者の場合は全てのパズルを独力で解いてみた結果、トータルでおよそ8時間程度を要する結果となった。ただし、最短で進める上では無視できるパズルも多く、あらかじめ解法を熟知した上で会話スキップなどを駆使しつつ進んでいけば、1時間もかからずにエンディングに辿り着くことも可能だ。

 

一方で惜しいと感じる点としては個性的な登場人物が揃っている反面、各々に関する作中での掘り下げが極めて少ない事が挙げられる。

中にはビジュアルこそ用意されているものの、最後まで一度も直接の出番はないままといった扱いのキャラクターも見られた。

ゲーム内の機能に人物図鑑のようなものも備わっておらず、判明するのはせいぜい人伝による名前くらいという情報量の小ささで、せめてどういう性格であったのか位は作中内で知る機会は欲しかったところ。

 

Nintendo Switch版では、携帯モードでのゲームプレイも可能な反面、タッチスクリーン操作には非対応。そのため、どのプレイスタイルでも一貫してJoy-Conなどのコントローラーで行うことになる。

Lスティックで行うカーソル操作については移動速度が場面によってまちまちで、リモコンを操作する場面など特定のシーンではクリック可能なポイントが大きいにも関わらず、さらに鈍足となってしまっているようなケースも見られた。

筆者としては、何度かのゲームプレイを通しても本作のカーソルの操作感には慣れることができず、せめて「環境設定に反応の調節機能があれば」と感じたポイントだ。

 

気になる現象として、「CG画廊」メニューの閲覧を経て直後に本編のセーブデータを再開した際、メニュー内のレイヤーが残ったままの状態でゲームが進行する等、一定の動作パターンを介した際に不安定な挙動を見せるケースを何度か確認している。

ゲームの再起動で解消するトラブルではあるが、上記メニューを起動する毎に発生する頻度が比較的高く、目につき易い不具合として印象に強く残る結果となった。

 

操作感や不具合など二、三の見過ごせない不満点もあるが、サスペンス色の濃いミステリアスなストーリーと、純粋なパズル&アドベンチャーの融合はゲームジャンルとしても相性が良いことは本作からも見て取れる。漫画タッチではあるが、クセの少ないキャラクターデザインも良ポイントだ。

作中のテキストには抽象的な言い回しや表現、科白が多く登場するが、会話の節々に物語へのヒントや伏線が散りばめられているので、エンディングに辿り着き全編を終えた後にはもう一度各シーンを振り返って、色々と考察してみるのも面白いだろう。

 

主人公の何映夢は、心理カウンセラーとして助けたい相手にはひたむきな姿勢で臨むといったスタンスの持ち主で、頼もしく好感の持てるキャラクターだが、病院での調査中は話が一方通行気味な登場人物たちの食えない態度に振り回され、幾度も騒動に巻き込まれていく。

 

果たして何映夢は無事に記憶を取り戻し、病院から脱出することができるのか―?

そして、不審な出来事が連続する、この病院に隠された真相とは―?

 

プレイヤーが抱くそんな数々の疑問は本編で続々と登場するパズルを解き、様々な手掛かりを集めていく内に次第に明らかとなっていく。

本項に目を通す内にストーリーに注目し、その結末へと迫りたくなったという方は、本作「映夢 -Dream-」本編をプレイしてみよう。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) 7.0

 

良い点

  • ビジュアルノベル形式のミステリーアドベンチャーと程よい難易度のパズル
  • 不審な病院を舞台に起こる予測不能なストーリー展開
  • クセの少ないスマートなキャラクターデザイン

 

惜しい点

  • あらかじめゲーム全体の解法が分かっていると、一部アイテムの入手やパズル自体をスルーしてしまうことができる
  • バックログ機能が搭載されておらず、読み飛ばしてしまったテキストを見返すことが出来ない
  • (※Nintendo Switch版)Lスティックによるカーソルの操作性やポイントクリックの判定に難あり。タッチスクリーン操作に非対応。

 

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解法集へ

 

なお、本作をプレイ中に「特定のパズルがどうしても解けない」、といったプレイヤーのために、解法集を別ページに設けてみたので、手引きとして役立てて頂ければ幸いである。

(※以下のページの切り替え項目から「2」をクリックしてお進み下さい)

 

 

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