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基本情報
タイトル | Donut Dodo |
対応機種 | Steam,Nintendo Switch 他 |
販売 | Flynn’s Arcade |
開発 | pixel.games |
発売日 | 2022年6月4日(Steam版),2023年1月19日(Switch版) |
対応言語 | 英語 |
備考 | IARCレーティング:7+(暴力(軽度))
日本語非対応 |
作品概要
「Donut Dodo」(「ドーナツ・ドド」*)はPixel.games開発のゲーム作品。Steam版では同デベロッパーが、NintendoSwitch版ではFlynn’s Arcadeが販売を担当している。
(※配信開始直後はゲームタイトル画面ロゴ下の日本語表記が「ドーナツ・ドード」となっていたが、ver1.0.34以降、表記が現在のものに修正された)
ゲーム内容は80年代スタイルのアーケード風ゲーム。パン屋の職人ビリー・バーンズを操作して、ドードーに奪われた大量のドーナツを回収するため各ステージを奔走する。
魅力的なチップチューンBGMと同時に、クラシックゲームリスペクトなこだわり要素がたっぷり詰まった渾身の一作だ。
ゲームモード
「Donut Dodo」のゲームモードは計3種類。
購入直後はEASY-MEDIUMのみが選択可能で、他2つのモードはアンロックされた状態となっており、解放には下記の表記載の条件を満たす必要がある。
EASY-MEDIUM | 1周目:EASY、2周目:NORMALの2周エンド式。
初期状態ではこのモードだけをプレイ可能 |
MEDIUM-HARD | 1周目:MEDIUM、2周目:HARDの2周エンド式。上記モード2周攻略後にアンロック。
敵の配置やスピードが向上しており、難易度が高くなっている。 |
SUGAR RUSH SPEEDRUN | MEDIUM-HARD2周攻略後にアンロック。1周エンド。
ゲーム終了までのタイムを計測するタイムアタックルールの特殊モード。 |
オプション関連
CRT FILTER | CRTモニター風フィルターのオン/オフ |
CRT MODE | 上記フィルターのタイプ選択。BURNED、DISCRETE、MEDIUMから選ぶことができる。(※効果の反映は枠内のみ) |
BEZEL | 壁紙の変更。ILLUSTRATED、NEUTRAL、BLACKから選ぶことができる |
SCREEN FLASH | 画面の明滅演出のオン/オフ |
SCREEN SHAKE | 画面の振動演出のオン/オフ |
VIBRATION | Joy-Conの振動機能のオン/オフ |
VOLUME | 全体の音量 |
【項目の補足】
・CRT FILTERは、いわゆるブラウン管モニターの走査線風フィルター。CRT MODEでは上記フィルターの強度を変更可能。
・BEZELで変更できる壁紙は3種類。いずれを選んでも、プレイ画面外枠のオレンジ色のフレームを取り除くことはできず、そのままとなる。
・アーケード筐体風のILLUSTRATED、NEUTRALは上記のILLUSTRATEDからスコア表とイラストを取り除いたデザイン、BLACKは黒一色のBGとなっている。
・SCREEN FLASHは画面全体が多様な色で明滅する昔ながらのフラッシュ効果演出。この演出に耐性がない方はあらかじめオフにしておこう。
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動 |
Lスティック | 同上 |
Lボタン | |
ZLボタン | |
-ボタン | ポーズメニュー |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | 決定/ジャンプ |
Bボタン | キャンセル/ジャンプ |
Yボタン | ジャンプ |
Xボタン | ジャンプ |
Rボタン | |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー |
Joy-Con右側の4ボタンは全てジャンプに対応。ゲーム本編は方向操作とワンボタンでプレイ可能な設計となっている。
ゲームルール
パン職人のビリー・バーンズを操作してジャンプ、はしご、ロープなどを駆使しながら各ステージ内に散らばっているドーナツを全て回収。
最後にステージドードーが守っている巨大ドーナツに触ることでラウンドクリアとなる。
プレイ中は画面上部右側の「BONUS」下の数値が減少していくが、0になる前にステージクリアすると、残った数値がそのままスコアに加算される。
チェーンボーナス
ステージ開始後、1個目のドーナツを回収すると、残っているドーナツの内いずれか1つが七色(上右画像)に輝き始める。
通常のドーナツ(上左画像)は1つ辺り25PTSだが、光るドーナツは150PTS。順に回収していく毎に直前回収時の2倍、3倍とスコアアップボーナスを獲得することができる。
(各ステージ最初の1個目は必ず25PTSとなるため、順に回収していった際のボーナスはそれぞれ、25PTS→175PTS→325PTS→475PTS→… といった増え方になる)
エクステンドボーナス
モードを問わず、15,000PTS到達毎にビリーの残機が1つ追加。
残機数は画面上部「1UP」右側の❤で表示される。
スコアアイテム
各ステージではランダムなタイミングで各種フルーツやハンバーガーなどのスコアアイテムが1度だけ出現する。出現したアイテムは、一定時間経過後に消えてしまう。
獲得ポイントは種類によってまちまちだが、特にバナナやハンバーガーは高得点。エクステンドにも大きく影響するので逃さず回収したい。
キャラクター
プレイヤーキャラ
BILLY BURNS
パン職人のビリー・バーンズ。
ドードーによって奪われたドーナツを取り戻すべく奮闘する。
エネミーキャラ
全4種類。それぞれ、ステージの妨害用キャラとして登場。
倒す手段やポイント要素は一切ないので、徹底して避けていくしかない。
DONUT DODO
巨大なドーナツを守るドードー。
ステージ上層で左右に往復するだけで下に降りては来ないが、定期的に炎の玉を吐いて妨害してくる。
SNIFFY
同じフロアを往復するだけのネズミ。
ジャンプで頭上を飛び越えて回避可能だが、難易度が上がると移動速度が著しく速くなる。
STINKY
ハシゴも利用しながら、こちらに向かって執拗に追従してくる便器。
背が高いため、ジャンプで飛び越えることができない。
WINKY
蛇行しながらステージを端から端へと通り抜けていくゴースト。
MEDIUM以上の難度で出現し、HARDでは更に速度が上昇。
ステージ紹介
FUN HOUSE FIASCO(びっくりハウスで大失敗)
障害物らしい障害物のないファーストステージ。MEDIUM以降の難度ではウィンキーも登場。
スティンキーが進路を塞ぐように執拗に追いかけてくるので、上手く逃げ道を作りながら避けていきたいところ。
CONSTRUCTION SITE CHAOS(建設現場は大混乱)
巨大ドーナツに載ったドードーは、ステージ中央で上下を繰り返すだけなので、脅威とはならない。
このステージのスニッフィーは難度HARDだと驚異的なスピードで往復を繰り返すため、ジャンプでの回避が忙しなくなる。
オイル缶から定期的に飛び出してくる炎にも要注意だ。
FERRIS WHEEL FRENZY(観覧車の大熱狂)
ステージ中央をぐるぐる回る観覧車には4つの足場があり、その内の1つをドードーが独占している。
エアボンベから時々飛び出す風船は動きが掴み辛く、触れれば当然アウト。足場を利用する際、タイミングには十分に気を付けたい。
ステージ最上部以外は壁で阻まれている影響で左右ループが使えず、動く足場の待機で時間が取られたりと、BONUSを狙いにくいステージだ。
CANDY STORE CRUSH(キャンディーストア大壊滅)
ロープからロープへ、といった綱渡りアクションがメインとなるステージ。
ドードーはステージ上部から、ビリーの頭上目掛けて炎を吐いてくる。
ステージ左右のロープにつかまっている時は、ドードーの動きに特に注意を払おう。
DODO’S LAIR(ドードーの巣)
赤、桃、橙3色の階段はそれぞれ同じ色の場所へと繋がっている。
登場するエネミーの内、スティンキーは階段を利用できるので、登場直前の「!!」マークの出現を警戒しておこう。
ここでは無理にチェーンボーナスを狙わず、順不同で回収していった方がクリアのハードルは下がる。
シンプルに2周目のクリアを目指す場合は残機を惜しみなく使っていこう。
BONUS PAMPKIN BOUNCE(ボーナスかぼちゃで大ジャンプ)
2周エンド方式の各モード1周目最後に登場するボーナスステージ。
Lスティックや方向キー左右入力で台車を動かして、カボチャの上で跳ねるビリーを上手くキャッチしつつ、全てのドーナツ回収を狙おう。
長持ちさせるコツは、あまり台車をオーバーに動かさないこと。微調整くらいのイメージで操作してみると制御し易くなる。
プレイ後の感想
ここまで紹介してきた通り、「Donut Dodo」は80年代ビデオゲームテイストを徹底的に重視したクラシックアーケードスタイルのゲームタイトルだ。
筆者が個人的に本作と最もイメージが近い、と感じた作品は「ドンキーコングJr.」(1982)だが、決してそっくりそのままというわけではなく、同年代の他アーケード作品からインスパイアされていると思しき要素もたくさん備えている。
2022年発の作品ながら、ゲーム内容だけに留まらずアタリ風のゲームフォントやインストデザインのBGに至るまで、当時の雰囲気に限りなく寄せて作られた徹底ぶりには唸るしかない。
特に推したいのがサウンド部分で、本作のために作られた計8曲のBGMはいずれも聴き応え満点。
中でもファーストステージ(1-1)の「Fun House Fiasco」は、イントロからループ部分に至るまでテンションが上がりっぱなしになるゴキゲンな曲でイチオシの楽曲だ。
Donut Dodo is finally out on Switch, here's the first level theme shown as it was written! pic.twitter.com/58UNw7zKwV
— Sean Bialo ◆ CosmicGem (@SeanBialo) December 1, 2022
そんな「Donut Dodo」の楽曲を手掛けているのは、カナダのVGMコンポーザー”CosmicGem”ことSean Bialo氏。
音楽販売・配信サービス「bandcamp」にて、本作OSTの販売も行われているので、興味がある方はそちらもチェックしてみよう。
リンク:Donut Dodo Original Soundtrack(bandcamp)
また、今作をベースとしたアーケード用タイトル「Donut Dodo Do!」(「ドーナツ ドードードゥ!」)の稼働が予定されていることが、新たに海外にて発表された。
アーケードゲーム基板「exA-Arcadia」用アクションゲームとして登場予定の「Dodo Do!」では、2人同時プレイ対応や新ステージ、スコアアタックモードの追加などプレイ要素の拡充が行われており、新たなプレイヤー層の開拓の一手としても期待が高まる。
参考リンク:海外発表済タイトル “DONUT DoDo Do!” exA-Arcadia版が登場(EXA.FAN)
見た目通りなクラシックアーケードといったゲーム内容のため、ワンプレイ辺りの所要時間は1時間にも満たない。
1度の接触で即1ミス、というストロングスタイルなシステムで、調子が出ない時には、ものの数分であっという間にゲームオーバーになってしまうようなことも珍しくない。
なお、プレイ中は終始ひたすら進行方向を変えたり、ジャンプを活用しながら敵の動きをひたすら回避していく、といった展開になるので、気持ち良く敵を倒すことが一切できない点は少しモヤモヤさせられるところではある。
いやらしい動きをするエネミーキャラが多い分、シンプルに「一定時間無敵になる」タイプのアイテムを用意するなどの形で、何かしらの方法で敵にやり返すことができる手段を1つくらい設けてもよかったのではないだろうか。
クラシックスタイルのゲームファンにはこれ以上ないくらいに、80年代テイストを詰め込んだアーケード風アクションゲーム「Donut Dodo」。
基本的な難度は高めで、最も簡単な「EASY-MEDIUM」モードでも2周クリアはある程度慣れないと難しいが、プレイすればするほど上達を実感できる巧いバランスとなっている。
また、決してゲーム内容にのみ限定せず、チップチューンに興味があるという層にも本作はオススメだ。
良心的な値段設定に加え、単純明快なルール、シンプルな操作によってリピート性、中毒性共に高い一作。是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.5 |
---|
良い点
- アーケードゲーム黎明期の作品を徹底的に意識した、シンプル且つ中毒性の高いゲームデザイン
- VGMコンポーザーCosmicGem氏が手掛けたノリの良いチップチューンBGM
- 各プラットフォーム共に、手に取り易い低価格設定
惜しい点
- 1周、もしくは2周エンドのモードしかなく、エンドレス周回プレイはできない
- 各モードのアンロックのために、難度別のモードを順次攻略する必要がある
- タイムキーパー的な敵が不在なため、BONUSが尽きてもそのままステージで居座ることができてしまう
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