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基本情報
タイトル | Diorama Dungeoncrawl – Master of the Living Castle |
対応機種 | itch.io,Steam,Nintendo Switch,PlayStation4|5,Xbox Series S|X |
販売 | eastasiasoft Ltd.(各種コンソール版) |
開発 | Renegade Sector Games(※Steamでは販売も兼任) |
発売日 | 2019年9月20日(Steam版)、2023年10月5日(Switch版)、2023年10月4日(PS4|5版/XBS|X版) |
対応言語 | 英語 |
備考 | IARCレーティング:7(暴力(軽度))
日本語非対応(ゲームプレイには影響なし) |
作品概要
「Diorama Dungeoncrawl – Master of the Living Castle」はRenegade Sector games製作、販売によるゲーム作品。コンソール版の国内パブリッシングはeastasiasoftが担当。
本作は立体箱庭スタイルのアクションプラットフォーマー。プレイヤーは戦槌の使い手となり、闇の力で暗躍するネクロマンサーの打倒を目指して居城である”生ける城”へと単身乗り込んでいく。
開発を手掛けるRenegade Sector Gamesの作品にはローポリスタイルのグラフィック&3D視点を特徴としたものが多く、これまでの製作タイトル群は公式サイトにてチェックが可能だ。
itch.ioを中心にWindowsやMacといったPCをメインプラットフォームとしているが、本作以外にも「Thunder Kid」シリーズ2作品、「Breakneck City」*、「Escape from Terror City」*などのタイトルが各コンシューマー機でリリースされている。
(*上記の2タイトルについて、日本においてはNintendo Switch版のみ現在販売されていない)
リンク:Renegade Sector Games(Official Site)
リンク:Alec S. // renegadesector bsky social(X(Twitter))
リンク:eastasiasoft 日本(X(Twitter))
プロローグ
(※ゲーム内プロローグより、Google翻訳から一部要約)
「なぜアンタみたいな冒険家がこんな静かな町にやって来たんだい?」 男は飲み物から視線を上げ、宿屋の主人と目を合わせた。 そうして魔法使いから与えられた指示について考える。
「ライルスブローへ行き、到来を待て。」
「すぐにわかる」、見知らぬ男のその返答に主人は身を震わせた。 「その間に―」と男は言った。「部屋が欲しい。」
どの町でも同じだった。 かつては空き地だった場所に、今ではバロック建築の高い城が建ち、暗い空に向かって捩れた尖塔が聳えている。 その時から1週間も経たぬ内に作物は枯れ、死に始める。家畜は衰弱して病に罹り、人々も直にその後を追う事になる。 そして、現れた時と同じように、城は魔法のように突然消え去るのだ。 町は回復しないまま、次第にゆっくりと消えていった。
見知らぬ者が到着してから 3 日後、東の森の頂上に城が現れた。 そしてその朝、彼は戦鎚を背負って城に向けて町を発った。 「ライルスブローに行き、城の到来を待て。その内部へと向かい、心臓部を私に差し出すのだ」
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操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | |
Lスティック | 移動 |
Lボタン | |
ZLボタン | ジャンプ |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | ジャンプ |
Bボタン | |
Yボタン | |
Xボタン | 攻撃(長押しでチャージ可) |
Rボタン | |
ZRボタン | 攻撃(長押しでチャージ可) |
+ボタン | ポーズメニュー |
ゲームシステムと遊び方
戦槌を携えたプレイヤーキャラを操作して、複数のエリアで区分けされたレベル内を次のエリアへの入り口を目指して進んでいく。最奥部にいるボスを倒すことでレベルクリア。
道中には何体かの敵キャラクターが出現するが、通路が塞がれている時以外は素通りすることも可能。
一般モンスターはただ道を阻むだけの存在で、アイテムのドロップも一切しない。無理にすべての敵を倒そうとせず、状況によっては無視して進んでいった方が効率的な場合もある事を頭に入れておこう。
基本アクションとシステム
戦槌での攻撃
Xボタン、もしくはZRボタンで攻撃アクション発動。今作での通常攻撃は地上、空中時共に戦槌の振り下ろしで一貫しており、連続発動による技の派生は一切発生しない。
重量武器らしく、振り上げから振り下ろしまでにわずかな間が入るのが特徴となっている。そのため、特に敵を攻撃する時に使用する際は相手の動きを見ながらタイミングをうまく合わせる必要がある。
チャージアタック
Xボタン、もしくはZRボタン長押しでチャージアタックを放つことができる。
発動1回毎に専用ポイントを1つ消費。失われたポイントは道中のツボを破壊することで出現する回復アイテムで増加する。(最大値は20)
また、道中で手に入るチャージアタック用のアイテムを入手することで、技の内容が変化する。
登場する専用アイテムは以下の4種類。(いずれも入手先は固定)
足元から3つのエネルギー弾が発射される | |
足元の直線上に火柱を立ち昇らせる | |
360°周囲に衝撃波を発生させる | |
あいうえお |
いずれもステージ毎に特定の場所に設置されたツボから出現する。ただし、各アイテムはミスした際に失ってしまうという点には注意が必要。
チェックポイント
各ステージでは一定区間ごとにチェックポイントが設けられており、上に乗ることでリスタート地点の更新と共に進捗状況の保存が行われ、更にライフゲージも全回復する。
敢えて素通りすることによるメリットは一切ないので、見かけたら確実に触れておこう。
レベル紹介
Level.1 -Forest of Beasts-(獣の森) |
Level.2 -Crypt of the Dead-(死者の墓所) |
Level.3 -The Castle-(城内) |
Level.4 -Lustrous Palace-(光り輝く宮殿) |
Level.5 -Sorcerous Laboratory-(魔術研究所) |
Level.6 -The Core-(心臓部) |
Level.7 -The Inner Sanctum-(聖域内部) |
プレイ後の感想
ローポリ&3Dグラフィックによるゲームビジュアルが特徴的な「Diorama Dungeoncrawl – Master of the Living Castle」は、LEGOブロックの建造物を彷彿とさせる箱庭風のステージが魅力ポイントの1つ。
メイン武器=戦槌というプレイヤーキャラの挙動はジャンプこそ軽快にこなすものの、武器重量故の振りの遅さが独特の攻撃テンポを生み出す形となっている。そのため、初めの内は敵に接近した際にそのまま攻めにいくか回避に転じるか、状況毎の即時の対応が難しく感じられる局面も多い。
しゃがみやダッシュ、回避といった特殊動作系アクションが不在であることから、敵の攻撃やトラップへの対策は移動による回避やジャンプを駆使して躱すほかない。幸い、あまりスピードの速い攻撃を持った敵は本作には登場しないが、本作の難しさは別の部分にこそ潜んでいる。
攻略上で立ちはだかる最大の敵。それは敵キャラクター達やトラップではなく、立体構造仕様のステージが生み出す奥行き要素にある。
本作ではゲームプレイ中にカメラ視点を切り替えることが一切できず、加えて矢印アイコンの点灯などによるナビゲート要素も入らない。その影響でステージの構造上、次のエリアへの入り口が画面手前にあるといった特殊な状況では一見では気づきにくく、地形から判断するほかないといった有様である。
そしてこのゲーム視点でカメラを操作できない。となると当然、操作時には常時現在位置をしっかり把握出来ないことには安定した立ち回りが困難になるという事態に陥る。
敵との交戦時やトラップを回避する際に必要外のダメージを負うことになったり、狙った足場に飛び移ったはずが実際には足場不在の座標で崖下へ真っ逆さま― といったミスはプレイ中何度も陥りやすいパターンで、足元の影がかろうじて目印とはなるものの、実際に操作する際はやはり座標の合わせ辛さは否めない。
こういった仕様から、入り組んだ地形に差し掛かった際はプレイヤー各位が持つ空間認識力が試されるという局面も多い。
更に被弾時のノックバックと、ステージ毎にやたらと多い断崖絶壁のコンボが生み出す即死要素もゲームプレイ時のストレスを加速させる。ライフゲージがいくら残っていようとひとたび足を踏み外せば即、チェックポイントからやり直しという過酷仕様。特にこの辺りはステージ2の前半と最終面の終盤に凝縮されている。
あらかじめ設置されたトラップ以上に、”地形がそのままトラップの役割を果たしている”ようなステージの作りで、とにかく足を踏み外してのミスが多くを占め易い。進行中は敵の動き以上に、足場の確認が最重要事項となる点は頭に叩き込んでおいた方がよいだろう。
と、ここまでプレイ中に気になった部分をつらつらと挙げてきたが、少々の遊び辛さやクセを抱えると同時に攻略し甲斐のある歯応えもしっかりと感じられる作りとなっている。
プラットフォーマーとしてはごくごく平凡な内容で収集要素や周回要素があるわけでもないことから、遊び手のプレイスタンス次第では一度きりのクリアで満足してしまう方もいるだろう。
なお、ゲームクリアを経てエンディング後にはプレイリザルトが表示されるのだが、上画像は筆者の初回クリア直後を撮影したもの。
“Final Time”は新規データ作成からのトータルプレイ時間で、”Deaths”の数値が示すミスの大半は落下死によるものが目立つという結果となった。よりスマートな攻略を突き詰めてみたい、というプレイヤーであればスピードクリアの記録更新を目指すといった遊び方も楽しいかもしれない。
なお、本作と同じ世界観を持つ作品として「The Waystone’s Toll」という短編アクションゲームが同ディベロッパーより公開中だ。こちらはitch.ioを通じてカンパウェアという形式によるDL販売が行われている他、先刻Steamで配信されて間もない短編作品集「Tales of Lost Ages Vol.1」(上記リンク動画)に収録されている。
基本のアーキテクト、或いはゲームエンジンを共有しているのか、インターフェースも含めてゲーム性はかなり類似している様子を覗わせる。本作をプレイして気に入ったという方はこちらも合わせて試してみるのも一興となるだろう。
打倒ネクロマンサーを掲げて重量武器を手に己の身一つで生ける城へと殴り込みをかける― そんな漢気に溢れたプラットフォーマーが本作「Diorama Dungeoncrawl – Master of the Living Castle」だ。
立体要素を伴うステージ構造による遊びにくさや作品特有のクセも含めてやや通好みな内容ではあるが、遊び応えのあるファンタジーアクションゲームを遊んでみたいという方は一度お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 6.5 |
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良い点
- ジャンプとハンマー攻撃だけで構成されたシンプルな操作システム
- 特徴的な16bitスタイルのローポリビジュアル
- 1ステージ辺りが短く、中間ポイントも定期的に出現するのでミスしてもリトライが容易
惜しい点
- 視点固定方式の仕様が影響して、慣れるまでの間はとにかく足場やオブジェクトの位置を掴みにくい
- 上記に伴い、座標の分かり辛さや被弾時のノックバックによる落下死が多発
- 後半にかけて急激に難易度が上昇。特に最終面終盤にかけては驚異的に難しいエリアが連続して登場する
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