©2022 ラタライカゲームス
©2022 Redblack Spade
基本情報
タイトル | Catmaze(キャットメイズ 魔女の子の冒険) |
対応機種 | Steam,NintendoSwitch,他 |
販売 | ラタライカゲームス |
開発 | Redblack Spade |
発売日 | 2018年5月24日(Steam版)、2022年9月9日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,スペイン語,ロシア語,中国語 (簡体字) |
備考 | IARCレーティング:12+(ののしり言葉(軽度)) |
作品概要
「Catmaze」(「キャットメイズ 魔女の子の冒険」)はロシア、サンクト・ペテルブルグのゲーム開発スタジオRedblack Spadeによるゲーム作品。パブリッシングをラタライカゲームスが担当。
本作のゲーム内容は2Dスタイルのメトロイドヴァニア。病で苦しむ母のためにと、少女アレスタはとある薬草を探す冒険の旅へと出る。
ヨーロッパ広域で伝わる民間伝承やスラブ神話における精霊、神々といった特別な存在が多数登場するのが本作の特徴で、キャラクターデザインも含めて一見はポップなファンタジーながら、他作品では中々見ることのない独特の世界観となっている。
なお、2023年には同じディベロッパーによる新作メトロイドヴァニア「Fearmonium」がSteam、及びNintendo Switch他にてリリースされている。(パブリッシングは本作同様ラタライカゲームスが担当)
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 移動/(指定のある場所で↑入力で)インタラクト |
Lスティック | 同上 |
Lボタン | アイテム変更 |
ZLボタン | 遠距離攻撃の仲間を変更 |
-ボタン | 地図表示 |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | 遠距離攻撃 |
Bボタン | ジャンプ |
Yボタン | 近距離攻撃 |
Xボタン | アイテム/魔法の使用 |
Rボタン | |
ZRボタン | 近距離攻撃の仲間を変更 |
+ボタン | メニュー呼び出し |
画面の見方
①お守りのレベル(※お守りを未所持の場合は表示されない) | ⑤所持金 |
②ライフゲージ | ⑥セット中の近距離攻撃 |
③マナゲージ | ⑦セット中の遠距離攻撃 |
④カギの所持数 | ⑧セット中のアイテム |
アレスタのアクション
主人公のアレスタが使用可能な基本アクションは以下の3種類。
近接攻撃(Y) |
ジャンプ/ダブルジャンプ(B) |
段差を降りる(段差の上で下+B) |
---|---|---|
攻撃可能な方向は選択中の精霊によって変化する。例えば初期装備となる〇〇では左右のみに対応しているが、カラスを装備中の場合は上下左右の4方向に発射する事が可能。
ゲームシステム
セーブについて
本作のセーブはステージ内に点在する噴水(上画像)をチェックすることで行われる。
セーブに伴いライフも全快するので、遠出をする前には必ず最寄りの噴水でセーブをしておこう。
精霊(武器)の切り替え
アレクサに代わって攻撃を担う精霊にはYボタンの近距離攻撃用と、Aボタンでマナを一定量消費して発動する遠距離攻撃用の2タイプが存在する。
精霊を複数種連れている場合の切り替えは近距離用がZRボタン、遠距離用がZLボタンで実行が可能。もしくは+ボタンで呼び出すメニュー上の「装備」カテゴリから直接指定して切り替える事も出来る。
近距離攻撃
ラド | 初期装備。前方正面の近距離攻撃が可能 |
ベリン | 上下左右に発射できる |
コーディ | アレスタ本体を中心に円を描くような軌道で攻撃 |
ラティボル | 巨体のラティボルを召喚。剛腕で殴りつける |
蛇 | 威力は低いが連射速度に優れる |
レセブカ | スヴァーグ、スノーマン装着中にマナが減らなくなる |
遠距離攻撃
スヴァーグ | 小型の飛翔型精霊。前方に火の弾を吐いて攻撃 |
ロビン | 低速で地を這って進むクモを召喚 |
ヘッジホッグ | 簡易バリアの役割を果たす3体のハリネズミを召喚、被弾毎に1体ずつ消滅する |
コロバーシュ | 大量の白い球をその場で生成 |
スノーマン | 凍える吐息で攻撃。小型の敵を一時的に凍らせて足場にすることができる |
クラッシュ・パウ | 猫の大群を召喚。消費マナが激しい |
精霊毎に攻撃の軌道やリーチ、威力等の面で性能も使い勝手も大幅に異なるので、現在攻略中の場面毎に適切なものを選んで行きたい。
アイテムを使用する
メニュー上の「装備」カテゴリ、「アイテム」の欄でセット。画面右下にセットされたアイテムが表示された状態でXボタンを押すことで使用することができる。
ライフ回復効果のある「エブシャン薬」を始めとした薬品類や、セーブポイントに瞬時に帰還することができる「スヴァローグ(風の神)の呼吸」などの消耗型アイテムは、ヴェロニカからの購入以外ではあまり入手の機会は多くない。道中やボス戦に不安を感じるのであれば、常に数個は蓄えておこう。
エブシャン薬 | ライフゲージを回復 |
風の神の呼吸 | セーブポイントまで瞬時に移動 |
タイム | マナゲージを回復 |
ツッサァ | 太陽のエネルギーを蓄えた植物。モンスターを撃退できる |
オオグルマの秘薬 | 一時的に攻撃力が上昇 |
オカトラノオの秘薬 | 一時的に防御力が上昇 |
お守りについて
装備品の一種となる”お守り”系のアイテムはパッシブ効果を持っており、装着するだけでアレスタの特定のパラメーターが向上するなどの恩恵を受けることができる。
作中に登場するお守りは以下の3種類。
スヴェントビットのお守り | 攻撃力上昇 |
ヤロビートのお守り | 防御力上昇 |
トリグラフのお守り | 移動速度上昇(※ジャンプ時の助走には影響しない) |
お守りにはそれぞれに専用のレベル要素が設けられており、最大レベルはゲーム進行を通じて上がっていく。現在のお守りレベルは、画面左上のゲージ上に数字表記で示される(上画像)。
お守りのレベルは最低値を0とし、敵を倒した際にドロップする白い球(上画像)を集める毎に少しずつ上昇。現在の最大レベル値まで集まった際、お守りは最大限の性能を発揮するようになる。
白い球でチャージしたレベルは敵からダメージを受ける毎に減少するため、最高のポテンシャルを維持したいのであれば極力ダメージを受けないよう立ち回らなくてはならない。
アレスタの日記
メインメニューの「日記」ではアレスタの独白的な形式で、物語の大筋や現在進行中のクエストを簡単に振り返ることができる。
記載内容は各ページ毎に固定となっており、ゲームの進め方次第では必ずしもページ順に埋まっていくとは限らない。
ルーンストーン
冒険中、金色の石碑(ルーンストーン)を発見出来ることがあり、Aボタンで調べてチェックして祈りの言葉を知る事ができる。
石碑を通じて覚えた祈りの言葉はゲーム内でプレイヤーが直接確認することはできないが、随所に点在する「太陽の神の祭壇」での祈祷を通じ、発見数に応じた分のライフ最大値を拡張することができる。
上画像に示されているライフゲージの白い部分が拡張分となり、実質的に緑色のゲージの肩代わりとなる役割を果たす。
ゲージの拡張は祭壇で祈る度に無償で補充可能であると共に、噴水同様に体力全快効果も兼ねているので、見かけたら小まめに触るようにしておこう。
プレイ後の感想
「Catmaze」をプレイしてみての印象としては、ドットグラフィックでデフォルメされたキャラクターや操作の感触も含め、「MOMODORA」シリーズに比較的近い雰囲気を持ったメトロイドヴァニアといったところだ。
多様な言語に対応しているのも本作の特徴の1つで、有難いことに日本語もその中に含まれている。
肝心のローカライズ精度については、口語的な面でわずかにぎこちなさは残るものの、物語の流れを掴む上では不自由のない十分な出来といった評価に落ち着く。装備メニュー上では少しおかしな箇所もあるが、それ以外では特に大きな問題は見られない。
作中で題材として扱われているヨーロッパ圏の民間伝承やスラヴ神話は、日本国内に住むほとんどのゲームファンにとっては凡そ馴染みは薄い傾向にあり、ピンと来ないという方も多いだろう。
それでも、ドモヴォーイやキキーモラといった名前は他作品で見かけたことがある、という方もいるのではないだろうか。
そうしたスラヴの精霊や神々が多数関わる本作の物語は、アレスタの視点で一貫して童話的に展開。「猫迷宮」というタイトルが示すように、作中では猫の姿をしたキャラクターが意外な関わり方で度々登場する。
まだあどけなさの残る少女・アレスタが繰り広げる冒険には多くの苦難が待ち受けているが、過酷な旅の中では数々の温かみを感じさせるドラマが散りばめられている。終盤のとあるシーンでは筆者も思わず胸を熱くさせられ、ゲームクリア後は心地良い読後感を味わうことが出来た。
全体的に触り心地が良く遊び易い造りで、初回のクリアまでのプレイ時間は約6~7時間程度といったところ。道中、何箇所かに難所は見られるものの決して高難易度ではなく、程良い遊び応えを感じられるバランスになっている。
立ち絵とテキストだけで淡々と進行する事から、演出面では物足りなさもあるが、細かな点に目を瞑れるのであれば最後まで楽しめるだろう。
『スラヴの神話やお伽噺に関心がある』、『遊び心地を重視した2Dプラットフォーマーが好き』、といったゲームファンには本作「Catmaze」はおススメの一作だ。是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 8.0 |
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良い点
- カラフルなグラフィックと可愛らしいキャラクターで展開する2Dメトロイドヴァニア
- スラヴの神話や民間伝承を題材にした神々や精霊達が多数登場
- しっかり遊べるゲームボリュームながら、コストパフォーマンスに優れる
惜しい点
- 隅から隅まで遊んでもアイテム欄が全て埋まらない事から、収集家タイプのプレイヤーには消化不良を感じる場合も
- 登場キャラクター同士のやり取りは概ね立ち絵とテキストのみで進行するため、画的な魅力という面では少し力が弱い
- ローカライズは申し分ない出来ながら、一部のアイテム説明で読み取り辛い箇所が見られる
©2010-2018 Bombservice 基本情報 タイトル Momodora -月下のレクイエム-(Momodora: Reverie Under th[…]
次のページではおまけとして、作中に登場する神々や精霊に関するミニ辞典を掲載。
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