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基本情報
タイトル | Bleak Sword DX |
対応機種 | Steam,Nintendo Switch |
販売 | Devolver Digital |
開発 | more 8bit. |
発売日 | 2023年6月9日(Steam版),2023年6月8日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,イタリア語,スペイン語,韓国語,オランダ語,ロシア語,中国語 (簡体字),ポルトガル語,中国語 (繁体字),トルコ語 |
備考 | IARCレーティング:16+(激しい暴力) |
作品概要
「Bleak Sword DX」は、スペインのディベロッパーmore 8bit.が開発を手掛けるゲーム作品。全プラットフォーム版においてDevolver Digitalがパブリッシングを担当。
ゲーム内容はRPG風のレベル式成長要素を取り入れた、2.5Dスタイルのローグライクアクションゲームで、プレイヤーは夢の中で託宣を受けた一人の戦士となり、200年もの長きに渡って支配を続ける絶望の王を倒す冒険の旅へと出る。
本作はApple Arcade版「Bleak Sword」をベースとしており、PCやコンソールへの移植にあたって新たなモードや要素を追加した、表題通りの”デラックス”(DX)なバージョンとなっている。
リンク:Luis Moreno Jimenez(開発者Twitter)
リンク:Devolver Digital(日本版Twitter)
ゲームモード
デラックス | オリジナル版(クラシック)から敵配置やステージ構成が一新された新バージョンの本編モード |
クラシック | オリジナル版「Bleak Sword」に忠実な本編モード。
※初回プレイ時におススメ |
ランダマイザー | 上記2つどちらかのモードを初回クリアでアンロック。
敵配置や出現アイテムがランダム化。プレイヤーの初期HPが60になっている。 |
各モード間でストーリーデモの違いは一切ない。
3種類のモードの内、最初にカーソルが合わさっているのは「デラックス」モードだが、こちらは若干難易度が高い印象を受ける。筆者的には、初回プレイで挑む際はオリジナル版に忠実な「クラシック」モードでのプレイがおススメだ。
「ランダマイザー」モードについては2023年6月現在、致命的な不具合が確認されている。詳細は記事内下部の項目「不具合関連」を参照。
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 左:左インベントリ使用、右:右インベントリ使用 |
Lスティック | 移動 |
Lボタン | ガード |
ZLボタン | |
-ボタン | ポーズメニュー |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | 決定、(騎乗ステージで)騎乗ジャンプ |
Bボタン | 回避 |
Yボタン | ライトアタック、(長押し後離す)ヘビーアタック |
Xボタン | |
Rボタン | |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズメニュー |
プレイヤーのアクション
ライトアタック/ヘビーアタック
Yボタンを短く押すことでライトアタック、長押し後離すとヘビーアタックをそれぞれ放つことができる。発動後はそれぞれ、一定量のスタミナを消費。
どちらの攻撃も発動と同時に一定距離を移動するタイプで、Lスティックを任意の方向に倒したまま発動すると、その方向へと突進しながら繰り出していく。
どちらのアクションも比較的隙は少ないので、一撃加えた後はすぐに次の攻撃に移ることが出来る。ただし、くれぐれもスタミナ切れには要注意。
回避(ローリング)
Bボタンでローリングによる回避アクションを発動。体感での回避距離はそれなりだが発動がスピーディーで、相手から距離を取りたい時は勿論、あらゆる攻撃を避ける上での生命線とも言うべきアクションだ。
敵の各攻撃への対策手段として回避に頼る場面はかなり多いが、各攻撃アクション同様スタミナゲージを僅かに消費するため、連続使用によるスタミナ切れには注意。
ブロック(カウンター)
Lボタンを押すと盾を構えるブロックアクションが発動。
発動時間がかなり短く、長押しによる防御状態の維持はできないといった特徴により、相手の攻撃に合わせて弾く「パリィ」に相当する使い方となる。
ブロック&カウンターはスタミナを一切消費しないのが強みだが、ゲーム中盤~後半にかけて、このアクションでは防げない攻撃が増えてくるため、ローリングに比べると使う場面はかなり限られてくる。
具体的には敵の頭上に赤色の「!」が出た直後に繰り出される攻撃(上画像)は全て、ブロックでは防ぐことができない。
この情報はゲームオーバー直後のロード中に挿入される”Tips”でたまに見かけることができるが、チュートリアルでは一切触れられないため見落としがち。是非とも覚えておこう。
ゲームシステム
ライフとスタミナ
画面左上の2つのゲージはそれぞれライフとスタミナを示している。
敵からダメージを受けて失われたライフは、回復効果を持った各種アイテムの使用や、ステージクリア時に一定量回復する。
一方、スタミナはアクションを使わなければ移動中でも自動で回復していくので、この特性を活かして上手く運用していこう。
アイテム
各ステージクリア後に、アイテムを発見することがある。
アイテムには所持しているだけで効果が発生する装備型と、ポーズメニューから直接使用する消費型の2つのタイプがあり、攻撃力や防御力が上昇するもの、1レベル間、もしくは永続でパラメーターが上昇するもの、ライフ(❤)が一定量回復するものなど、3タイプの効果に大別される。
アイテムは最大2つまで同時に所持することが可能で、3つ目以降を入手する場合は発見時に手持ちのものと取り換えて破棄しなければならない。
リザルトとレベルアップ
リザルトでの獲得によって次のレベルまでの経験値が必要分貯まると、強化対象のパラメーターを表示される2つのどちらかから選んで強化することができる。
レベルアップ時のステータス強化候補は「攻撃力+1 or ライフ+5」と「防御力+1 or ライフ+5」が交互に行われるといったローテーションになっており、一度割り振ると元に戻すことはできない。よく考えて選択しよう。
プレイヤー死亡時のペナルティ
ステージ攻略中にライフを全て失い、志半ばにして力尽きた場合は、マップ画面へと戻され、以下のペナルティを負うことになる。
・XP減少(現在レベルは維持され、次のレベルまでに必要な経験値獲得額が0に戻る)
・所持アイテムの全紛失 |
レベルアップ目前という場合には前者が、良質な装備品でインベントリを固めている場合には後者のペナルティが特に痛手となって響いてくる。
難易度の高いエリアに遭遇して「突破する自信がない」という時は、簡単に攻略可能なエリア(なるべく1周辺りの経験値が多いところ)でしばらくレベリングし、次のレベルまで上げてから挑んだ方が精神的には楽になるだろう。
死亡時のペナルティはゲームオーバーとなった直後に、同じステージに再び挑んでクリアすることで全て取り戻すことができる。
一方、回収前にもう一度死んでしまった場合は失ったXPとアイテムは2度と戻ってこないので注意。
アイテムリスト
以下では実際のゲームプレイで確認できたものの中から、その一部を紹介。
消耗型
名称 | 効果 |
---|---|
リンゴ | ❤+15 |
パン | ❤+20 |
ナメクジ | ❤+25 |
ミミズ | ❤+25 |
卵 | ❤+30 |
チーズ | ❤+30 |
死体 | ❤+35 |
肉 | ❤+50 |
小さな癒しの秘薬 | ❤+50% |
癒しの秘薬 | ❤+100% |
効果期間限定or効果永続系
名称 | 効果 |
---|---|
ビーストの心臓 | ⚔+1(1レベル間効果) |
ビーストの目 | 🛡+1(1レベル間効果) |
小さな力の薬 | ⚔+2(1レベル間効果) |
守りの薬 | 🛡+2(1レベル間効果) |
ワイングラス | ⚔+2 🛡-1(1レベル間効果) |
エール | ⚔+3 🛡-1(1レベル間効果) |
アマニタキノコ | ⚔+3 🛡-1(1レベル間効果) |
バズルンの巻物 | ⚔+1(永続アップグレード) |
サイ・ポンムの巻物 | ⚔+2(永続アップグレード) |
ルジアマの巻物 | 🛡+1(永続アップグレード) |
クウェントの巻物 | ⚔-1 🛡+2(永続アップグレード) |
装備品
名称 | 効果 |
---|---|
銅の指輪 | ⚔+1 |
騎士の小手 | ⚔+1 |
蛇の指輪 | ⚔+2 |
水晶のアミュレット | 🛡+1 |
エメラルドの指輪 | 🛡+2 |
クモのアミュレット | 🛡+3 |
影のアミュレット | 🛡+3 |
石の指輪 | ⚔+1 🛡+1 |
ガールンの指輪 | ⚔+2 🛡+2 |
憤怒のアミュレット | ⚔+2 🛡-1 |
闇のアミュレット | ⚔-1 🛡+2 |
黒曜石のアミュレット | ⚔-1 🛡+2 |
金の指輪 | ⚔+3 🛡+1 |
悪魔の指輪 | ⚔+3 🛡-1 |
黒い指輪 | ⚔+3 🛡-1 |
石のブレスレット | ⚔+1 🛡+3 |
活性のアミュレット | ⚔-1 🛡+3 |
王の指輪 | ⚔+3 🛡+2 |
赤い指輪 | ⚔+3 🛡+3 |
祝福の指輪 | ⚔+2 🛡+4 |
アリーナ/ボスバトル
デラックス、もしくはクラシックモードで本編をクリアすると、新たにアリーナとボスバトルの2つのモードが解放される。
アリーナ | 闘技場を舞台に、様々な編成で登場する敵を相手に戦いを繰り広げていく。 |
ボスバトル | 表題通りボスバトルのみで構成された特別モード。 |
どちらのモードも一度倒れた時点で終了という、サバイバル性の過酷なゲームモードだ。各エリア突破時に一定量のライフ回復措置はあるが、本編と違ってレベルアップやアイテムの支給は一切ない。
腕に自信があるプレイヤーは、この2つのモードにも挑戦してみよう。
不具合関連
現在、ver.1.01にて以下の条件でゲームプレイ時に、不具合と思しき現象を確認している。
・ランダマイザーモードでゲーム開始後、2-1で敵をいずれか1体倒すと、他の敵が残っているにも関わらずクリア判定となり、そのままゲームが進行しなくなる。
(動画)
セーブデータを別に作成して同じ条件でもう1度試してみたが、やはり全く同じ結果となった。
なお、一度この状態になるとポーズメニュー操作を受け付けなくなる。本作にはソフトリセット機能もないので、ここからゲームを閉じたい場合はHOMEボタンメニューからゲームを終了するしかない。
ランダマイザーモードのシステム自体に何らかの問題があるものと思われるが、今後の修正に期待したい。
プレイ後の感想
「Bleak Sword DX」を端的に表現すると、ペーパークラフトのような平面デザインのキャラクターが、立体ジオラマ風のステージで戦いを繰り広げる2.5Dスタイルのファンタジーアクションゲームだ。
“モノクロの世界に効果的に赤を利かせた”三色のカラーリングはゲーム内の随所に起用されており、本作のダークファンタジーらしさをストレートに表すと同時に、ハードコアなゲーム内容との相性の良さをも見せている。
主人公の見た目は一見、イラストで言うところの”棒人間”にも等しい非常にシンプルで味気ない見た目をしているが、実際に触ってみると機動性の高さと派手な斬撃音とが相俟ってとても心地よい操作感を味わえる。
スピーディーにアクションが繰り出せるため、思わずどんどん敵を狩りたくなってしまうところだが、スタミナ管理が伴う関係で、ステージが進むに連れて単なる力押し頼みの突破だけでは次第に困難となってくる。ボスも含むタフな敵を相手取る際には、ローリングやカウンターも併せたヒット&アウェイ戦術が非常に重要だ。
ステージ構成はソーシャルゲームで良く見られるようなワールド&エリア制になっており、1つのエリアへの挑戦1回につき数十秒~1分前後で攻略可能という手軽さも嬉しい。
また、ホーム画面で選ぶことができる「エクストラ」ではチュートリアルを自由に見返すことが可能な他、プレイ状況を眺めることができる「統計」、討伐した敵キャラのデータをまとめた「モンスター図鑑」がそれぞれ閲覧できたりと、おまけ要素も充実している。
Nintendo Switch版で惜しまれる点としては、グラフィックモードで「クオリティ優先」を使った際、ごくわずかながらフレームレートの減少が恒常的に生じてしまうことが挙げられる。
動作の滑らかさを何より重視するというプレイヤーは、基本的に「パフォーマンス優先」の方を選んでのゲームプレイをここでは推奨させて頂こう。
全12のチャプターから成る本編モードでは、森、沼、焼かれた町、雪原と様々なロケーションのエリアが登場。中には馬上戦のような特殊な状況でのバトルも登場したりと、展開にも工夫が見られプレイヤーを飽きさせない。
プレイ中は、戦闘に次ぐ戦闘といったハードな展開が続くことからも緊張感が終始抜けることはないが、ジオラマを思わせる立体的、且つ多彩なステージデザインは味わい深く魅力的。ゲームプレイに少し余裕が出てきた時には、是非ゆっくりと目を向けて見て欲しいところだ。
夢の中で託宣を受けた一人の戦士。
彼はこの冒険を経て、長きに渡って支配を続ける絶望の王に勝利することができるのか? その運命はプレイヤーの手に委ねられる。
呪われし剣が産み出した、血に塗れし真紅の時代。その物語の結末は果たして―
箱庭的なエリアで繰り広げられる、攻撃、回避、カウンターの3つのアクションを駆使したシンプルな攻防がアツいローグライクアクションゲーム、「Bleak Sword DX」を是非お試しあれ。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 7.5 |
---|
良い点
- プレイヤーキャラの挙動にクセや隙が少なく、簡単操作で縦横無尽に動き回れる爽快感を味わえる
- 1エリア辺りの所要時間が数十秒~1分程度と短く、手軽にプレイし易い
- 本編を含め、多数のゲームモードを搭載(※一部、初回ゲームクリアがアンロック条件となるものを含む)
惜しい点
- ミス1回辺りのデスペナルティが、現在Lv間の所有XP&所持アイテム全没収と異常に厳しい
- (Nintendo Switch版)パフォーマンス項目をクオリティ優先に設定した際、恒常的なフレームレートの低下が生じる
- 特定の状況でのゲームプレイにおいて、ゲーム進行不能となる致命的な不具合が見られる(※詳細は上記の「不具合関連」の項目を参照)
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