©Mediascape Co., Ltd. / Throw the warped code out
基本情報
タイトル | Back In 1995 |
対応機種 | Nintendo Switch,他 |
販売 | Komod(Steam版)、メディアスケープ(Switch版) |
開発 | Throw the warped code out |
発売日 | 2016年9月15日(Steam版)、2019年5月23日(Switch版) |
対応言語 | 日本語,英語,フランス語,ドイツ語,スペイン語,韓国語,ロシア語,中国語 (繁体字)(Steam版は日本語と英語のみの対応) |
備考 | CEROレーティング:C(15歳以上) |
作品概要
「Back In 1995」はゲーム開発スタジオThrow the warped code outが製作を手掛けるゲーム作品。Steam版ではKomodoが、国内Nintendo Switch版ではメディアスケープがそれぞれパブリッシャーを担当。
ゲーム内容は少々の謎解き要素を絡めた3D探索アドベンチャー。”90年代風ローポリモデリング”によるノスタルジックなビジュアルとゲームシステムが特徴だ。
リンク:Back In 1995(Throw the warped code out official内)
ストーリー
(本編プロローグより抜粋)
私は戻ってきた。この忘れられた場所に。 あの惨劇からどれくらい経ったのだろう。
これまでもずっと、前に進もうと努力してきたつもりだった。 だが、何をしてもずっと同じ場所にとどまったまま、もがき続けている気がしてならなかった。
あのタワー。 あそこで、過去を清算しなくては。
|
操作方法
(※Nintendo Switch版)
JOY-CON(左) | |
上下左右ボタン | 上:前進 下:後退 左右:向きの調節 |
Lスティック | 各方向ボタンと同効果 |
Lボタン | (メニュー時)タブの切り替え |
ZLボタン | |
-ボタン |
JOY-CON(右) | |
Rスティック | |
Aボタン | インタラクト |
Bボタン | (メニュー画面中、一つ前の項目に)戻る |
Yボタン | (Rボタンで武器を構え中)攻撃 |
Xボタン | メニュー |
Rボタン | 銃を構える、(メニュー時)タブの切り替え |
ZRボタン | |
+ボタン | ポーズ |
プレイヤーのアクション
移動
主人公ケントの移動は方向キー、もしくはLスティックの上下方向への入力でそれぞれ前進と後退を行う、いわゆるラジコン操作スタイルとなっている。
停止中、左右どちらかの方向に入力することでそれぞれの方向に回転するので、向きを調整したい時に活用しよう。
攻撃
「ウェポン」タブからいずれかの武器を装着後、Lボタン長押しによる構え状態からYボタンで攻撃を実行。
本編序盤で入手可能なパイプレンチの攻撃スタイルは振り下ろしによる打撃で、作中では唯一の近接武器となっている。
攻撃範囲は比較的広く、一振りで複数の相手を巻き込んで同時にダメージを与えることも可能だが、反面、振り下ろすタイミングが若干遅いので、扱いには少し慣れが必要だ。
ピストル、ショットガンといった銃器には弾数制限が設けられており、専用の弾薬は道中の随所で入手可能となっている。
弾薬の入手機会は全編を通してそれなりにあるので、無駄撃ちを避けていれば弾切れで困るようなことは基本的に起こらないが、先の展開を見据えてなるべく計画的に使っていくように心がけていこう。
ゲームシステム
メニューの使い方
本編プレイ中、Xボタンを押すことでメニュー画面へと移行。
メニュー画面上ではアイテム、ウェポン、ログ、システムの計4種類のタブをL、もしくはRボタンで切り替えて選ぶことができる。
回復アイテムを使いたい場合はこのメニュー画面を開き、アイテムタブから直接選んでAボタンで使用する。主人公の現在の体力状況は、右下の「状態」枠で確認が可能だ。
武器アイテムの装備は「ウェポン」タブから、身に着けたいものを選んでAボタンで装備。右上の「装備」枠から装備中の武器を確認できるので、変更の直後には必ずチェックしておこう。
主人公の残り体力はメニュー画面右下の状態タブから確認できるが、敵の攻撃に耐えられるのはおよそ3~4回程度まで。
体力の回復はアイテムの「回復(小)」の使用が唯一の手段となる。弾薬同様に、道中の回復アイテムは数に限りがあるので、敵攻撃の被弾や必要外にダメージを受けるような場面はなるべく避けていこう。
セーブについて
進行状況の記録(セーブ)は特定の場所でのみ実行可能で、本作ではPCがセーブポイントに該当する。
デスクトップ型のPC自体は、単なるオブジェクト扱いのものも含めて屋内の随所に見られるが、セーブ可能なPCは近づくとモニターから緑の光が放たれるため判別は容易。
セーブの回数制限は本作には一切設けられていないので、気楽に活用していこう。
プレイ後の感想
「Back In 1995」を簡潔に表現するなら「雰囲気重視の90年代風ローポリ探索アドベンチャー」といったところだろうか。
スクリーンショットの雰囲気から伝わるように、ゲームシステム的には1996年にリリースされた「バイオハザード」第1作を踏襲したものとなっており、過去に遊んだ経験があるプレイヤーならば、ひときわ懐かしい雰囲気を味わうことができるはず。
上記作品を準拠に設計されたと思しき操作システム、及び操作性については、2020年代となる現代では決して快適とは言えず若干のやり辛さを感じるが、これは開発者の意図によるものであることがゲームを通してあるタイミングで伝えられる。
スタート地点の高層ビルを足掛かりとし、冒頭のケントの独白でその存在を仄めかす「タワー」を目指して探索を進めていく。
ゲームボリュームは比較的短く、全編を通しての総プレイ時間はスムーズに進めて2~3時間程度といったところ。周回や難易度にまつわる要素はない。
そして本作において、あらゆる意味で最大の焦点となるのがストーリー。ネタバレを避けるため本項では詳しくは触れないが、ゲーム本編の終盤で物語の雰囲気を大きく変える展開を迎えることになる。
プレイヤーによっては作品全体の評価に大きく影響しうることになりうるポイントだが、筆者はこの展開を好意的には受け取れなかったため、惜しくも作中の減点要素としてレビュースコアに反映させて頂いた。そんな終盤の展開については、実際のゲームプレイを通して各々の目で判断して欲しい。
“クラシックバイオ”のフォロワータイトルらしくストーリーと探索の要素が前面に出ており、道中では敵要素としてクリーチャーと会敵する場面にも遭遇する。しかし、数が少なく大した強さは持っていないため、ゲーム全編においてのサバイバル色は極めて薄い印象だ。
モチーフとなった作品に倣いつつも、少々逆行し過ぎな感のあるグラフィックを含め、全体の作りは素朴で所々物足りなさを感じてしまう部分もあるが、90年代風ゲームの雰囲気を味わえる点についてはしっかりとその役割を果たしている。
“初期のバイオシリーズのようなプレイ感を味わえる作品を探している”、あるいは、”類似のゲームジャンルを持ったタイトルに1本でも多く興味がある”、といった方ならば、本作「Back In 1995」をコレクションの1本に加えてみるのも一興となるだろう。
評価
個人的スコア(10点満点中) | 6.0 |
---|
良い点
- 全編ローポリゴンでデザインされた90年代風ゲーム作品を彷彿とさせるグラフィック
- 初期の「バイオハザード」のようなサバイバルと探索の要素を前面に出したゲームシステム
- 数時間でクリア可能な適度なゲームボリューム
惜しい点
- 当時作品の雰囲気を強調する要素の一貫として、操作性を中心にプレイアブル面で難有りな箇所が多く見られる
- ゲーム難易度はかなり低く、サバイバルアクションとしての緊迫感は皆無に等しい
- 終盤からラストにかけての展開は、賛否両論な内容となっている