謎のマガジンディスク ナゾラーランド 創刊号 ~バラエティに富んだミニゲームを8本収録。連載形式のマガジンディスク第1弾

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©1987 SUNSOFT

SEKAI BUNKA-SHA

 

基本情報

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タイトル 謎のマガジンディスク ナゾラーランド 創刊号
対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
販売/開発 サンソフト
発売日 1987年2月6日
備考 協力:世界文化社

 

作品概要

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「ナゾラーランド」はサンソフト製作のファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフト。当時PCを中心に展開していたマガジンディスクという形式でシリーズ化されており、毎号複数詰まったコンテンツを雑誌感覚で味わえるのが本シリーズのウリとなっている。

今回紹介する「創刊号」では、以下の8本のコンテンツを収録。

回転迷路ドアマン

ナゾラー占い

スーパージグソー

MOMOKO姫を救え!

日本一周ウルトラクイズ

ファミコン適正検査

押し出しパズル

3D-MAZE

 

ディスクカードの両面分の容量からいっても、ミニゲームといった規模のものが大半だが、まさしくマガジンディスクといった構成でバリエーションに豊んだ内容になっている。以下で1つずつ紹介していこう。

 

収録ゲーム

 

回転迷路ドアマン

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「回転迷路ドアマン」は表題通りの迷路脱出ゲーム。随所に配置された数字マークが隣のフロアへの出口となっており、この数字マークを目指して、迷路を潜り抜けていくといった内容だ。

ゲームは1画面固定形式で迷路としての広さはそれほどではないが、随所に設置された「回転ドア」がゲーム進行を困難なものとしている。

 

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扉は一度くぐるごとに90度回転するが、同じ扉をそれ以上同方向へと押し開けることはできない。終始この特徴をもった回転ドアと付き合いながら迷路の攻略を進めることになるのだが、その都度扉を見ていてもくぐれるかどうかの判別は中々に困難。

スタンダードな構造の迷路に回転ドアが備わったことで、見た目こそシンプルだが意外と骨太な迷路ゲームに仕上がっている。完全踏破する際は心して挑んでみよう。

 

ナゾラー占い

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「ナゾラー占い」は占いがテーマとなったミニゲーム。タイトルからもシンプルな占いのコンテンツと思いがちだが、占い結果の確認に至るまでにミニゲームを突破する必要がある。

ルールは画面右上に表示される制限時間(10分)内に、画面下に並べられた12星座のマークを4回選び、正解の組み合わせを当てるといったもの。

 

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いわゆる4桁の数字当てゲームと同じルールになっており選んだ星座の内、位置と種類の両方が揃っている場合には★マーク、種類は正解だが位置が異なる場合には☆マークがそれぞれ点灯される。これを手掛かりに正解の組み合わせを少しずつながら探り出していこう。

 

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正解の組み合わせに辿り着くことができると、占いの結果を教えてもらう事ができる。文面がカタカナ表記なのもこの当時のサンソフト作品らしさが滲み出ていて味わい深い。ゲーム内容的にはどちらかといえば星座当ての方がメインになっていて、占い自体がオマケという印象。占いゲームというよりは”星座当てゲーム”という表現の方がしっくりくるかも?

 

スーパージグソー

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「スーパージグソー」は本作でパッケージ画も手掛けているなんきん氏デザインのイラストのジグソーパズルを解いていく、といった内容。冒頭で完成図が一瞬表示されたのち、各ピースがシャッフルされゲーム開始となる。

 

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操作は緑色と色抜きの2種類のカーソルを駆使して、それぞれのピースの位置を交換しながら全ピースを正しい位置にはめ込んでいく、といったものになっている。画面右上のタイム表示はクリアまでの時間計測に用いられる。制限時間は一応60分とかなりの猶予がある。タイムアタックに挑むも良し、のんびり解いていくのも良しだ。

ピース数が横14×縦11というそれなりの大きさであること以外には、特にこれといって捻った部分はなく、ごくシンプルなジグソーパズルをナゾラーランド上で楽しめる。本コンテンツにはこの絵柄1問分しか用意されておらず、実質やり切り型のパズルゲームとなってしまうのが唯一残念な点か。

 

MOMOKO姫を救え!

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「MOMOKO姫を救え!」は悪魔の妖術師デーモンに囚われたモモコ姫を救出すべく、勇士ケインが暗黒の洞窟魔城へと挑む― といった内容の選択肢型テキストアドベンチャーゲーム。画面構成を見ると一見3DダンジョンRPGかと見間違えそうになるが、ダンジョン要素はなく全てのシーンは一画面内で展開して行く。

各シーン毎に周囲の状況を記した簡単なテキストと、次のシーンへの移動に纏わる選択肢が出現。道中で手にはいるアイテムは入手後に画面両脇に表示されるが、必要な場面で自動で使ってくれるため、使うタイミングを意識する必要はない。

 

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シーンが切り替わった際に、万一怪物が登場した場合はその時点でゲームオーバー確定となる。セーブ機能やコンティニューといったシステムはなく、ゲームオーバー時は最初からやり直しとなるため、1つ1つの選択肢は常に慎重に選んでいこう。

作中随一の冒険ファンタジー作品である点と、一歩先で何が起こるかわからない緊張感を味わえるのが本ゲームのウリで、創刊号で特に印象に残っているコンテンツとしてこの「MOMOKO姫を救え!」を挙げる人も多いのではないだろうか。

 

日本一周ウルトラクイズ

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「日本一周ウルトラクイズ」は表題通りのクイズゲーム。日本各所を巡って7つのナゾラーボールを集め、東京に戻ってくるという何処かで観たような設定のルールの下行われる。

 

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初期所持金となる50,000のポケットマネーを手に、東京をスタート地点として日本各所を転々としながら、ナゾラーボールの行方を探っていく。各区間への移動にはマネーを一定額支払う必要があり、列車、船、飛行機といった利用時の各交通手段や区間距離に比例して価格は大きく変動する。

また、各都市ごとに移動可能な都市が決まっているため、どこからでも自由に往復可能とはいかないのもポイントだ。

 

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特定の都市では名物などのアイテムをもらえることがある。これらはいずれもその場で使うものではないが、全く別の都市に行った際に必要となることがあるので、手にはいる範囲のものから順に早い内に手に入れて置きたい。

都市へ移動するたびに移動先で毎回1問だけ問題を出題される。正解するとマネーがランダムで増加、不正解だとペナルティとしてマネーがランダムで減少。増減額はランダムで決定され、多い時は数万単位で変動するのでなるべく不正解は連続で出したくないところだ。

 

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内容としては純然たるクイズゲームだが遊び応えが大きく、日本一周というスケールの大きさがクイズに上手く調和しており、1プレイする上でも程よいボリュームとなっている。その分、本ゲームが創刊号屈指の主力コンテンツであると言っても過言ではないだろう。

収録問題の中には一部時代を感じるような内容のものも見られるが、複数人で楽しむにはもってこいのコンテンツだ。

 

ファミコン適正検査 速撃マっくん

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「ファミコン適正検査 速撃(はやうち)マっくん」は対CPU/対人シューティングゲーム。ファミコン適正検査とはちょっぴり仰々しい表題名ではあるが、その実態は連射測定ゲーム。

 

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タイトル画面で、対戦相手をCOMPUTER/2PLAYERのどちらかから選んでゲームスタート。イントロ曲を合図に測定開始。Aボタンで銃撃を行い、互いに10秒間で何発撃てるかを競うといった内容で、より多い回数撃った方が勝利となる。

 

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対COMPUTERの場合は1戦ごとに相手が入れ替わり、最大で6人の対戦相手が登場する。最後の相手は秒間20連打くらい出来ないと倒せない手ごわい相手だ。

一度でも敗れればその場でゲームオーバーとなる。自身の連射力がどれほどのものか、この速撃マっくんで確かめてみよう。

 

押し出しパズル

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「押し出しパズル」はその名の通り、押し出すパズルゲームだ。タイトル画面でLEVEL1~3のいずれかを選んでゲーム開始。LEVELごとに絵柄は異なるが、LEVEL数表記が高いものほどより完成図がイメージしにくい絵柄のパズルとなっている。

 

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基本的な遊び方は外枠とピースの隙間をカーソルで移動しながら、Aボタン、あるいはBボタンで任意のピースを押し出して絵柄を揃えていくといったもの。

 

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押し出した際、同じ列の上に並んでいるピースは全て同じ方向へと動くので、同列上に抜き出したい部分はないか、などといったことも考えながらうまくピース位置を調整する必要がある。絵が描かれているピースは正しい位置に移動することで、モノクロからカラーへと変化する。これを手掛かりに完成に近づけていこう。

 

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完成は上画像のように絵の部分だけでなく、空白部分もキッチリと整える必要がある。ここまでをきっちり仕上げてようやくのクリアだ。

完成後の絵柄のイメージだけでなく、ピースを押し出したその時々の状況も含めて、常に一手先を考えながら進めていく一風変わったルールのパズルゲーム。3種類用意されたレベルにぜひ挑戦してみよう。

 

3D MAZE

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「3D MAZE」はこちらも表題通りで、3Dの迷路ゲーム。「MOMOKO姫を救え!」と画面構成は近いが、こちらは完全に3Dダンジョンタイプの迷路ゲームだ。

 

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十字キーによる移動操作でただひたすら迷路の中を探索し、ゴールへと目指すのが本ゲームのルールとなる。

迷路を立体的に観た場面表示のみという潔い画面構成で、ミニマップのような機能は一切用意されておらず、方角を示すコンパス機能もなし。思わずマッピングがしたくなってしまうこと必至だ。

(実際の説明書には、塗りつぶして利用する形でマッピング用のページが設けられている。スタートとゴールの座標が最初から書いてあり、説明書を大事に所有しているプレイヤーにはこれがヒントとなるだろう。)

 

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ゴール地点ではバニーガールがメッセージを携えて待っている。ここに書かれたメッセージは同封の応募はがきに記入するためのキーワードで、現在は応募できないので要注意。

上画像ではキーワードをあえて伏せているが、なんと描かれているのかは、是非自身の目で解き明かして頂きたい。

 

プレイ後の感想

 

以上で紹介した8タイトルが「ナゾラーランド 創刊号」では楽しめる。同シリーズは以降も同様にディスクシステム用タイトルとして、第2号、スペシャル、第3号の計4作が作られ、サンソフトのディスクシステムタイトルにおいては看板シリーズの1つとなった。

迷路やパズル要素の強い収録作品が多数を占めてはいるが、「サンソフト」らしさが随所に散りばめられた独特なノリと雰囲気はナゾラーランドというシリーズならではの魅力。ディスクシステムユーザーで当時のサンソフト作品のテイストが肌に合うといった諸氏には、この不思議なマガジンディスクシリーズに触れてみてもらいたい。

 

評価

 

個人的スコア(10点満点中) .5

 

良い点

  • いずれも小ボリュームで単発的な内容ながら、バラエティに富んだゲームをその時々の気分で触れることができる、お得感の強いまさしく雑誌のような内容
  • 占い、対戦型連射力測定、クイズなど、パーティゲームという側面が強い作品が多く見られる
  • コンテンツ的な濃度はピンキリだが、やり応えのある内容のものも見られる(「MOMOKO姫を救え!」「日本一周ウルトラクイズ」など)

惜しい点

  • 80年代サンソフトならではの独特のノリが全編で飛び交う作風で、このテイストが肌に合うかどうかはプレイヤーに依るところが大きい
  • システムこそ僅かに異なるものの、パズルと迷路ゲームがコンセプトかぶりでそれぞれ2タイトル収録されており、水増し感がある
  • 速撃マッくんにおいて、終盤は連射機能使用前提の難易度となっており、生身プレイによる勝利は極めて困難

 

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